日本のエネルギー自給率を高める電力会社の選び方とは【電力自由化】

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日本のエネルギー自給率は6%


 日本のエネルギー自給率はわずか6%(2014年)と、先進国の中でも群を抜いて低いです。電力自由化では電気料金の節約にばかり注目が集まっていますが、エネルギー自給率に目を向けた電力会社選びはいかがでしょうか。


 この記事では、エネルギー自給率を考えた電力会社選びを提案します。



自給率が低いと何が問題なのか


 まずはエネルギー自給率が低い問題について、分かりやすく解説します。


国際情勢の影響を受けやすくなる


国際情勢の影響を受けやすくなる


 エネルギー自給率が低いことによって生じる最大のリスクは、国際情勢の影響を受けやすくなるという問題です。


 紛争などで海外の資源国での資源の採掘が滞ったり、あるいは資源国から日本まで資源を運ぶ間の海上輸送路上で問題が発生した際に受ける影響が大きくなります。


貿易赤字が拡大する


 海外から石油や石炭などの資源を購入するには、多額の費用が掛かります。


 2016年度に日本が輸入した化石燃料の金額は20.8兆円(日本エネルギー経済研究所発表) 国民一人あたりで単純に割ると、16.4万円です(製品などに加工して海外に輸出される分も含む)


貿易赤字が拡大する


 エネルギー自給率が低いことで毎年多額の燃料を購入する必要があるため、その分せっかく稼いだ外貨が海外に流出することになるというわけです。


 「貿易赤字は問題ではない」と主張する学者もいますが、海外から燃料を購入する量を減らす(=国内調達を増やす)ことで日本のGDPが増え、国民の生活が豊かになるという点ではエネルギー自給率を高めることに反対する人は居ないはずです。




エネルギー自給率を高める方法は?


 では、どうすればエネルギー自給率を高めることが出来るのか。その答えを紹介します。


国産燃料の比率を高める



 石油、石炭、天然ガスを輸入に頼っているからエネルギー自給率が低くなるのです。国内でそれらを採掘できれば、エネルギー自給率は高まります。


 「日本は資源が無い国」だから無理でしょ、という声が聞こえてきそうです。
 ですが日本でも化石燃料が全く採れないわけではありません。


資源 国内生産比率 主な産地
石油 0.4%(2011年度) 新潟
天然ガス 3.1%(11年度) 新潟、千葉など
石炭 0.7%(15年度) 北海道

 日本全体の消費量から見ればわずかな量ですが、今でも国内で資源を採掘しているところがあります。


 こうした従来からある化石燃料や、未だ実用化に至っていないメタンハイドレート (海底の深いところにある氷状の固体)を活用することでエネルギー自給率を高めることが可能です。


再生可能エネルギーを使う


 そもそも燃やす燃料を減らすことができれば、エネルギー自給率は高まります。


 水力や太陽光発電、風力などは燃料を必要としないため、導入を増やすことで日本のエネルギー自給率を高めることが出来ます。


 ただし、最近は東南アジアから輸入したパームヤシ殻を燃やすバイオマス発電所が増加しています。これではエネルギー自給率を高めたとは言えないでしょう。


原子力発電という選択肢も


原発を増やすとエネルギー自給率が高まる


 経済産業省や大手電力会社では何故か原子力を「国産エネルギー」として計算したエネルギー自給率を紹介する例が目立ちます。ウランは100%が輸入であるにもかかわらず、です。(参考:資源エネルギー庁 東北電力


 どういう理屈なのかもはや理解できませんが、原子力発電を増やすことでエネルギー自給率が高まるというのは完全な誤りとは言えない部分もあります。


 原子力発電で使われるウランは、少量で多くの電気を得ることが出来ます。


発電方法 1kWhあたりの燃料費
原子力発電 1.5円
石炭火力発電 5.5円
LNG火力発電 10.8円
石油火力発電 21.7円
出典:資源エネルギー庁

 これは資源エネルギー庁の資料にあった数字ですが、原子力発電は「燃料費」が圧倒的に安いです。国民感情から原発を増やすことは難しいでしょうが、エネルギー自給率を高めるには原発を動かすという選択肢もあります。




エネルギー自給率が高い電力会社


 では、現在日本の一般家庭で「エネルギー自給率が高い」と言える電力会社はどこなのか。130社を越えるの電力会社のプランを熟知している私が厳選して紹介します。


再生可能エネルギー系


 電力自由化では様々な料金プランが登場していますが、再生可能エネルギーの比率が高いプランもいくつか登場しています。


再生可能エネルギーでエネルギー自給率を上げる


 中には「再生可能エネルギー100%」というプランもあるので、環境に配慮しつつエネルギー自給率を高めたい人にぴったりです。


 再生可能エネルギー比率が高い電力会社については、以下の記事で紹介しています。




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