オール電化住宅は新電力に乗り換えると大損【電力自由化】

オール電化住宅は安くならない


 給湯はエコキュート。調理はIH。
 全てを電気で賄う「オール電化住宅」は、既に1割の世帯が導入しています。電気をたくさん使うからこそ、電力自由化への注目も高いのではないでしょうか。ですが、現在のところオール電化住宅がお得に使える新電力はほとんどありません。その理由を詳しくご説明します。


オール電化プランは「爆安」

原発の電力

 これまでの電力会社は、オール電化を普及させるために、非常に割安な料金水準で「オール電化プラン」を提供していました。オール電化プランは、電気が余りがちな夜間に電気を使って給湯をするため、電力会社の収益性を高める策として注目されていた、という背景があります。


 ですが、それは原発が稼働していた頃の話です。
 原発は出力の調整が難しいため、電気の需要が大きい昼間も、誰も使わない夜間も同じように発電してしまいます。東日本大震災以降、全国で原発が停止していますから、電力会社にとって夜間の料金を大幅に割り引いた「オール電化プラン」を提供する旨味が小さくなっています。その証拠に、東電などが電力自由化以後に発表したオール電化プランは、かつてよりも大幅に値上げされています。


もし新電力に乗り換えると・


 そもそも、新電力にはオール電化プランを代替するようなプランがほとんどありません。上でも説明した通り、地域独占の電力会社が「ありえない」割安水準の料金設定をしているため、太刀打ち出来ないという判断が働いているようです。


 では、もし仮にオール電化プランから、新電力の通常のプランに乗り換えるとどうなるのか。
試算結果はこちらです。


電力会社 料金目安(全て同じ使用量)
東京電力オール電化プラン
(電化上手)
15421円
東京ガス 20676円
ENEOSでんき
(2年契約)
20452円

 なんと、毎月5千円も割高という結果になりました。
 安いとされている新電力を選んでも、この結果です。


新電力のオール電化プランは?


 新電力にも、「オール電化用」と銘打ったプランが無いわけではありません。


 例えば九州のナンワエナジーには「スタンダードオール電化」というプランがあります。このプランで見ますと、九州電力がこれまでオール電化住宅用として設定していた「季時別電灯」よりも間違いなく安くなります。全ての時間帯で九電の季時別電灯より安い料金設定で、かつ基本料金も安いからです。だいたい7%安くなるので、毎月1.5万円の料金が14000円くらいになります。


 九州だけにお得なオール電化プランがあるのは、原発の再稼働の賜物です(日本では九州の川内原発のみが稼働中) 原発の再稼働が進めば、他の地域でもお得なオール電化プランが登場するでしょう。




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