法人向け 再生可能エネルギー100%の電気
大手企業を中心に、再生可能エネルギーで作られた電気を事業に活用し、それを消費者にアピールする動きがあります。そうした取り組みに活用できる「再エネ100%」の電気料金プランを紹介します。
目次
「再エネ100%」の種類
実は一口に「再エネ100%」と言っても、いくつかの種類に分けることができます。まずはその分類を紹介します。
電源構成が再エネ100%
「再エネ100%」と言われて多くの人が思い浮かべるのがこのタイプです。
水力や風力、太陽光発電など再生可能エネルギーの発電方法で作られた電気「のみ」を供給するプランです。
なお、再エネ100%の電源構成であっても、FIT電気(固定価格買取制度を使って買い取られた再エネ)はそのままだと「CO2排出ゼロ」を名乗ることが制度上できません。注意が必要です。
「実質」再エネ100%
電源構成が「再エネ100%」でなくとも、いくつかの制度を活用することで実質的に再エネ100%、あるいはCO2排出量ゼロを名乗ることが可能となります。
「非化石証明書」や「グリーン電力証書」「J-クレジット」と呼ばれる制度があります。
いずれの制度も、再エネで作られた電気から「再エネである」という価値の部分を取り出し、それを権利として売買する仕組みです。もともとの再エネで作られた電気は、CO2排出ゼロと計算されなくなる反面、証書を購入した電気はCO2排出量ゼロと扱われます。
再エネでない電気やFIT電気に対しこれらの仕組みを利用することで、「CO2排出量ゼロ」を名乗ることが公的に認められています。
また、再エネ利用についても非化石証明書を購入した電気については「実質再エネ100%」を名乗っていいということが、経産省のガイドラインで定められています。
しかし、非化石証明書では「RE100」などの認定を受けられない可能性が指摘されている点は要注意です。国際的な基準に準拠していない部分があるためです(特定の発電設備と紐付いた処理が行われていない)
再エネ100%の高圧電力プラン
続いて、再エネ100%を名乗るプランを紹介します。料金単価などについては、高圧電力は定価が「あって無いようなもの」なので個別に問い合わせて確認してください。
自然電力のでんき
非化石証明書を利用することで、実質的に再エネ100%、CO2排出量ゼロを謳っています。
自社グループでも太陽光発電を中心に再エネ電源の開発を進めており、2018年5月時点の電源構成は31%がFIT電気(太陽光)となっています。
対応エリアは離島・沖縄を除く全国。
東京電力エナジーパートナー
東京電力エナジーパートナーの「アクアプレミアム」というプランです。
東電グループの水力発電の電気で供給量の100%をまかない、電源構成上も「再エネ100%」 またCO2排出量についてもゼロのプランです。
第一号として三菱地所が新丸ビルでこのプランを利用しています。
対応地域は東電管内。契約容量500kW以上が対象です。
使用する電気の「一部」として使うことも可能です。
九州電力
法人向けの「再エネECOプラン」というプランです。 地熱発電と水力発電の電気を供給します。CO2排出量ゼロのプラン
対応地域は九州エリア。高圧、特別高圧に対応しています。
電力会社を変更せずに再エネ100%にする方法
最後に、電力会社やプランを変更せずに「実質再エネ100%」もしくは「CO2排出量ゼロ」とする方法を紹介します。
記事前半でも紹介した、「グリーン電力証書」や「J-クレジット」を購入することで、今お使いの再エネでない電気に環境価値を付加することが可能です(「非化石証明書」は電力会社のみ購入可能)
J-クレジットの方が発行量が多く、また価格も安いです。
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