電気料金の計算方法
当サイトに掲載している、電気料金の計算方法や計算根拠をご説明します。
当サイトの試算の特徴
当サイトの料金シミュレーションの特徴は以下のとおりです。
・掲載社数が圧倒的に多い
・試算のプロセスを明示(計算方法はこの記事後半で)
・1回限りの割引を試算結果に含めていない
当サイトではそうした紹介報酬等が発生しない電力会社についても随時、料金シミュレーションに載せています。なので掲載社数が圧倒的に多いです。
また、計算プロセスを「独自のアルゴリズム」などと表現してブラックボックス化している比較サイトも多いですが、当サイトではこの記事の後半で計算プロセスを明示し、その基準に沿って計算された結果を掲載しています。
「入会特典」といった形で1回かぎり2千円引きといった特典を設けている新電力もありますが、そうした特典は試算に反映していません。電力会社は頻繁に乗り換えるものではないので、含めることでかえって分かりにくくなると考えています(キャンペーン情報はコメント欄などで随時紹介)
注意点
シュミレーションは全て「従量電灯」のプランで契約していることを前提にしています。オール電化プランなどで契約している場合は、全く異なる結果になります。 オール電化については、この記事を参考にしてください → オール電化の家庭のおすすめの電力会社
また、時間帯によって料金単価が変わるプランにも未対応です。こうしたプランはごく一部のご家庭だけにメリットがあることや、スマートメーターのデータを活用した詳細なシュミレーションが必要であるという判断から、対応を見送りました。
また、ポイント還元について「1000円につき15ポイント」としている新電力がありますが、当サイトでは1.5%として計算しているため、若干の誤差が生じます。
燃料調整費・再エネ賦課金の扱い
地域別料金比較表、ならびに各解説ページ内の試算では燃料費調整単価の差額は2021年の年間平均を採用しています。現状、燃料費調整単価の上限を考慮しない試算結果となっているため、記事内に注記を記載しています。
一括シミュレーションの試算については最新月(新電力の燃料費調整単価が出揃うタイミングでの)の燃料費調整単価を試算に含めて計算しています(2022年8月〜) 燃料費調整単価は毎月1度、更新予定です。
なお、再生可能エネルギー賦課金についてはどの会社でも同額が徴収されるため、計算からは除外しています。料金単価に再エネ賦課金を含むプランはその分をマイナスして計算しています。
また、いずれも税込価格(消費税率10%)で計算しています。
掲載している電力会社について
「料金一括シミュレーション」では、出来るかぎり多くの会社を掲載することを目指しています。
掲載プラン数は446社・5284プランです(低圧、オール電化プランも含む)
電気料金比較サイトとしては日本一を自負しています(Googleで「電気料金 比較」と検索して20ページ目まで隈なく確認していますが、当サイトより多くのプランを料金比較出来るサイトは2022年8月現在ありません) 当方への掲載料金の有無に関係無く、全ての電気料金プランを掲載することを目標としており、毎週金曜日に少なくとも1プラン以上追加していくことを目標としています。
なお、地域別比較表は主要と思われるプランに限って掲載しています。
料金シミュレーター
入力していただいた1ヶ月分の使用量を元に、12ヶ月分の各月の使用量を求めます。
総務省「家計調査」から2012〜14年の3年間の月ごとの電気料金のデータを使用し、そこから各月の使用量を推定しました。
月 | 使用量 |
1月 | 128 |
2月 | 133 |
3月 | 126 |
4月 | 109 |
5月 | 94 |
6月 | 79 |
7月 | 78 |
8月 | 93 |
9月 | 97 |
10月 | 84 |
11月 | 82 |
12月 | 97 |
月ごとの使用量を設定した後、各電力会社のプランを元に電気料金を計算し、旧地域独占会社のプランでの金額との比較を行います。
これが計算の一連の流れです。
単純な処理ではありますが、大手比較サイトの試算結果を見ても同様の処理がベースになっているようなので、簡潔なシステムであると自負しています。
並び順は試算結果に基づく「料金の安さ」です。キャッシュバックなどは含まず、単純に電気料金が安い順に結果を表示しています。
システム上掲載できないプラン
料金シミュレーションのシステム上、対応できないものは掲載を見送りました。
社名・プラン名 | 不掲載理由 |
---|---|
ピタでん 使いたい放題 |
再エネ賦課金を含んだ計算に対応できない |
自然電力 | 市場価格連動型のため料金試算が成立しない |
ダイレクトパワー | 市場価格連動型のため料金試算が成立しない |
おてらのでんき | 市場価格連動型のため料金試算が成立しない |
ファミリーエナジー | 料金単価自体が毎月変わるため(一部市場連動型) |
みんな電力 | 料金単価が毎月変わるため(一部市場連動型) |
めぐるでんき | 料金単価が毎月変わるため(一部市場連動型) |
Eleno | 料金単価が毎月変わるため(一部市場連動型) |
ジニーエナジー | 料金単価が毎月変わるため(一部市場連動型) |
市場連動型プランは株価や為替相場のように絶えず変動する卸電力取引所の取引価格に料金が連動するため、事前のシミュレーションが「無意味」であること、また価格高騰のリスクがあることから2019年4月をもって掲載を終了しました。
料金比較表
地域ごとの料金比較などに掲載している数値は、料金シミュレーターとは別の計算をしています。
標準的な使用量とは?
まず、平均的な家庭の「電気の使用量」を世帯人数別に決めました。1人世帯がマイナビ調べ(2014/12)、2人〜4人世帯は総務省の家計調査(2013)で公表されている各家庭の平均月間電気料金の数値を引用しています。この電気料金の額から、月間の使用量を逆算して求めました。
契約アンペア数については、平均的と思われる数値を私が調査して決定しています。結果は以下の通りです。
世帯人数→ | 1人 | 2人 | 3人 | 4人 |
月間使用量 | 170kWh | 348kWh | 391kWh | 437kWh |
アンペア数 | 20A | 30A | 40A | 50A |
料金シミュレーションに上記の条件を入力し、その計算結果を一つ一つ手作業で入力して料金比較表を作成しています。
並び順は「電気料金が安い順」です。主に4人世帯の試算結果で安い順、一部地域では2人世帯の試算結果で安い順に掲載しています。「おすすめ順」のような並べ方はしていません。
スマート契約のプラン
電気の使い方に応じて基本料金が変動する「スマート契約」のプランについては、東電公式サイト掲載値を参考に、以下の数値を当てはめて試算しています。
アンペア数 | スマート契約容量 |
---|---|
30A以下 | 2kW |
40〜50A | 3kW |
60A | 4kW |
アンペア契約でない関電エリアなどについては、一律4kWとして計算しています(一部、古いデータのものは世帯人数による補正が掛かっているものもあります)