あしたでんきと熊本電力の比較


「あしたでんき」と熊本電力はサービスを終了しました。この記事は過去情報です。

あしたでんきと熊本電力の比較


 「基本料金0円」の分かりやすい料金プランで人気を集める「あしたでんき」と、電気代の安さで密かな注目を集める熊本電力。2社とも実際に契約した経験を持つ私が、両者の料金・サービス・環境負荷を詳しく比較します。



私の利用歴


 出来るだけ多くの新電力を自分で実際に使うことを目標にしており、頻繁に電力会社を切り替えています。


 あしたでんきは2018年7月から4ヶ月間にわたり自宅で、熊本電力は家族の事務所で2019年2月から契約しています。それぞれ実際に利用したり、問い合わせをした際の感想を交えながら詳しく解説していきます。


あしたでんきと熊本電力の比較


  あしたでんきと熊本電力、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。


料金プランの比較 どちらが安い?


 まずは料金プランを、世帯人数ごとの「平均使用量」で地域別に比較します。各地の大手電力会社の「従量電灯」と比較して、年間いくら安くなるのかを世帯人数ごとの平均使用量で試算しました。


お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
あしたでんき
標準プラン
+6.4%
+3166円
-1.5%
-1637円
-5.6%
-7289円
-8.7%
-13060円
熊本電力 20A契約不可 30A契約不可 -10.1%
-13073円
-13.4%
-19948円

 3人以上の世帯では熊本電力の方が安いです。


お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
あしたでんき
標準プラン
+3.2%
+1660円
-4.5%
-5152円
-8.2%
-10942円
-11.0%
-16897円
熊本電力 40A以上で契約可 40A以上で契約可 -13.0%
-17257円
-14.1%
-21653円

 3人以上の世帯では熊本電力が安いです。東京電力エリアの新電力としては「最安値クラス」の料金プランです。


 2人以下の使用量では、あしたでんきは東電よりも安いですがエルピオでんきなどの方が安いです。


お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
あしたでんき
標準プラン
+1.1%
+572円
-3.1%
-3512円
-6.3%
-8213円
-8.7%
-13003円
熊本電力 40A以上で契約可 40A以上で契約可 -10.6%
-13790円
-13.6%
-20252円

 3人以上の世帯では熊本電力が安く、これは中部電力管内の他の新電力と比較しても「最安値クラス」と言える低料金です。


 あしたでんきは2人暮らしでも中電より安くなりますが、他の新電力と比較して見劣りするのでおすすめしません。


お得率と年間節約額
1人
月170kWh
2人
月348kWh
3人
月391kWh
4人
月437kWh
あしたでんき
標準プラン
-0.5%
-228円
-9.7%
-9875円
-11.4%
-13332円
-12.9%
-17031円
熊本電力 -2.0%
-895円
-14.0%
-14310円
-16.7%
-19620円
-19.0%
-25300円

 いずれも熊本電力の方が安いです。関西の新電力の中でも「最安値クラス」の低料金です。


 一人暮らし世帯については、熊本電力は関電よりも安いですがENEOSでんきの方が更に安いので、こちらがおすすめです。


お得率と年間節約額
1人
月170kWh
2人
月348kWh
3人
月391kWh
4人
月437kWh
あしたでんき
標準プラン
+4.8%
+2234円
-6.0%
-6398円
-7.6%
-9283円
-9.0%
-12369円
熊本電力 -2.2%
-1005円
-15.6%
-16622円
-17.7%
-21571円
-19.4%
-26865円

 いずれの条件でも熊本電力の方が安いです。特に2人以上の世帯では中国電力エリアの新電力の中でも最安値水準と言えます。


お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
あしたでんき
標準プラン
+1.8%
+813円
-4.6%
-4606円
-8.3%
-9749円
-11.1%
-15002円
熊本電力 30A以上で契約可 -9.4%
-9471円
-11.6%
-13662円
-14.6%
-19804円

 2人以上の世帯では熊本電力の方が安いです。九州電力管内の新電力の中でも、熊本電力は「最安値クラス」の低料金です。


サービスの違い


あしたでんき 熊本電力
初期費用 なし なし
解約時の違約金 なし なし
見える化 あり
データ更新は数時間遅れ
あり
データ更新は数時間遅れ
付帯サービス なし なし
支払い方法 クレジットカード クレジットカード

 あしたでんき、熊本電力ともに自宅の電力使用量をウェブで確認できる「見える化」以外には目立った付帯サービスは提供していません。


あしたでんきの見える化

あしたでんきの「見える化」

 なお、熊本電力は毎月の請求書(Webで閲覧)に大手電力会社と比較して「お得になった額」を記載してくれるので、毎月請求書が届くのが楽しみになります。


熊本電力の請求書

熊本電力の請求書

環境・エコは?


 両者とも電源構成を公表していません。


CO2排出量 あしたでんき 熊本電力
2020年度 464g 499g
2019年度 436g 0g
2018年度 766g 472g
2017年度 727g 656g
2016年度 データ無し 656g

 環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。


 熊本電力は排出権を利用することで、19年度のCO2排出量ゼロを達成しましたが2020年実績では再び「平均的な」CO2排出量となっています。


 あしたでんきについても、19年度以降の数値であれば新電力としては「平均的な」CO2排出量です。。18年度以前の成績は著しく悪いものだったので、大幅な改善と言えます。


特徴をまとめると・・


 最後に、2社の特徴をまとめます。


あしたでんき


 料金比較では熊本電力にほぼ「完敗」でしたが、基本料金が0円という料金プランであるため、例えば別荘のように使用量が少なく、契約容量が小さくない場合には熊本電力よりも大幅に割安になる場合もあります。


熊本電力


熊本電力の見える化グラフ

熊本電力の見える化グラフ

 シンプルに電気代が安くなる点で、あしたでんきに勝っています。あしたでんきとの比較だけでなく、他の新電力会社と比較しても2人、あるいは3人以上の世帯で「最安値クラス」の料金プランです。


 電気料金が安いことに加え、CO2排出量をゼロとしている点でもメリットがあります。




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