あしたでんきと親指でんきの比較
「基本料金0円」という料金プランを提供してるあしたでんきと親指でんき。電力自由化の専門家として多数のメディア取材を受けてきた私が、実際に2社とも契約した経験をふまえて料金プランやサービス内容を詳しく比較します。
目次
私の利用歴
出来るだけ多くの新電力を自分で実際に使うことを目標にしており、頻繁に電力会社を切り替えています。
あしたでんきは2018年7月から4ヶ月間、親指でんきはその直後の2018年11月に1ヶ月間それぞれ自宅で契約して利用しました。契約中、あるいは契約前後のやり取りなど「スペック」の比較では見えてこない部分も交えながら詳しく解説します。
あしたでんきと親指でんきの比較
あしたでんきと親指でんき、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。
料金プランの比較 どちらが安い?
まずは料金プランを、世帯人数ごとの「平均使用量」で地域別に比較します。各地の大手電力会社の「従量電灯」と比較して、年間いくら安くなるのかを世帯人数ごとの平均使用量で試算しました。
いずれも基本料金0円という料金体系ですが、従量料金の単価があしたでんきの方が安いため、電気料金はあしたでんきの方が割安です。
サービスの違い
あしたでんき | 親指でんき | |
---|---|---|
初期費用 | 無し | 無し |
解約時の違約金 | 無し | 無し |
見える化 | あり データ反映は数時間遅れ |
あり データ反映は数時間遅れ |
付帯サービス | 無し | 無し |
支払い方法 | クレジットカード | クレジットカード 口座振替 |
サービス内容の最大の違いは、支払い方法です。
クレジットカードのみ対応のあしたでんきに対し、親指でんきは口座振替にも対応しています。同じような料金体系のLooopでんきや楽天でんきもカードのみなので、口座振替で支払いたい人には親指でんきがおすすめです。
契約中と前後でそれぞれメールで数回以上問い合わせをしていますが、顧客対応の点に関しては「あしたでんき」の方が質が高いと感じます。親指でんきはメールで問い合わせをして対応してもらったところ、その後返事が無かったということがありました。
環境・エコは?
あしたでんき、親指でんきともに電源構成を公表していません。
CO2排出量 | あしたでんき | 親指でんき |
---|---|---|
2020年度 | 464g | 535g |
2019年度 | 436g | 502g |
2018年度 | 766g | 555g |
2017年度 | 727g | 555g |
環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。
直近の成績で見ると、親指でんきよりもあしたでんきの方がCO2排出量が少ないと言えます。あしたでんきは18年度以前はCO2排出量が非常に多いと言える値でしたが、19年度以降は大きく改善し親指でんきよりも低排出となっています。
親指でんきについても、排出量の成績は新電力としては「平均的」といえるものです。
特徴をまとめると・・
最後に、2社の特徴をまとめます。
あしたでんき
東京電力系の新電力です。東電の他にも出光興産やドバイ政府系機関なども出資する「エネルギーベンチャー企業」です。
電気料金は親指でんきよりも明らかに安い一方、口座振替での支払いに対応していない点がデメリットとして指摘できます。
親指でんき
省エネのコンサルティング事業などを手掛けるユビニティーの新電力サービスです。
あしたでんきと比較すると電気料金は高いものの、口座振替に対応しているというメリットがあります。解約違約金などもありません。