カブアンドでんきとLooopでんきの比較
カブアンドでんきとLooopでんき、電気代やサービスにどのような違いがあるのか。料金シミュレーションの結果も交えながら詳しく2社を比較します。
目次
カブアンドでんきとLooopでんきの比較
カブアンドでんきとLooopでんき、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。
料金プランの比較 どちらが安い?
各地域の大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較して、年間いくらお得になるのか。世帯人数ごとの平均使用量で試算した結果を紹介します。カブアンドでんきの試算には未公開株の特典は含めていません(価値の算定が困難のため)
Looopでんきは30分ごとに料金単価が変動する市場連動型プランです。通常の料金プラン(カブアンドでんきを含む)とは全く異なる値動きをするため、料金試算・料金比較ができません。事前の予測も極めて困難です。
市場連動型プランは電力取引価格に連動して料金が変動するため、電力取引価格が高騰することで電気代が高額になる場合があります。過去最も高騰した2021年1月には、市場連動型プランの電気代は大手電力各社の標準メニューの3倍以上にまで高騰しました。
一方で電力取引価格が安定している局面では電気代も安くなるのが市場連動型プランのメリットです。電力取引価格が2020年7月には、市場連動型プランが大手電力より約4割も安かったことがあります。「4割安くなるかもしれないが、3倍になることもある」のが市場連動型プランです。
カブアンドでんきは市場連動型ではなく、大手電力各社と同様の料金体系で大手電力各社とほぼ同額水準の料金です(関西・九州電力エリアのみ大手電力より割高) 新電力会社の中では割高な料金設定です。
サービスの違い
カブアンドでんき | Looopでんき | |
---|---|---|
初期費用 | 無し | 無し |
解約時の違約金 | 無し | |
支払い方法 | 口座振替、クレジットカード | クレジットカード |
Looopでんきはスマホアプリから当日や翌日の電気代単価の推移を確認できるなど、充実した機能のアプリを提供しています。
環境・エコは?
CO2排出量 | カブアンドでんき | Looopでんき |
---|---|---|
2022年度 | 319g(関東) 444g(関東以外) |
541g |
2021年度 | 361g(関東) 455g(関東以外) |
482g |
2020年度 | 432g(関東) 495g(関東以外) |
349g |
2019年度 | 432g(関東) 403g(関東以外) |
349g |
2018年度 | 430g(関東) 403g(関東以外) |
349g |
環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。
カブアンドでんきは関東ではCDエナジーが、その他地域では大阪ガスが電気を供給するため地域により環境性能が異なります。
よく勘違いされがちですが、Looopでんきの通常の家庭向けプラン(スマートタイムONE)は再エネ電力を供給するものではないのでご注意ください。
特徴をまとめると・・
最後に、2社の特徴をまとめます。
カブアンドでんき
前澤友作氏が代表を務めるカブアンドピースが提供、電気は大阪ガスが供給します(関東のみ大阪ガス・中部電力の子会社のCDエナジー)
大手電力各社の標準メニューと同じ料金体系で、電気代はほぼ同じ設定です(関西・九州では割高) 市場連動型プランではないので安心して利用できる料金メニューです。
未公開株が付与されることで、将来的に経済的メリットが更に大きくなる可能性もある反面、付与された未公開株が値下がりするリスクもありこの点は市場連動型プランではないにせよ、リスクがある部分です。
Looopでんき
2011年設立、エネルギーの新興企業としては異例の27万件(23年12月時点)に電力を供給する業界でも注目のエネルギーベンチャー企業です。中部電力系を始め大手企業からも出資を受けています。
電気代の変動リスクが大きい市場連動型プランを採用しており、電力取引価格に伴って電気代が4割安くなるかもしれないし3倍になるかもしれない料金メニューです。基本料金が0円なので、基本料金が高くなりがちな戸建て・ファミリー世帯にメリットが大きく、単身・集合住宅暮らしにはメリットが小さくなりがちです。