まちエネと大阪ガスの比較
ローソンの「まちエネ」と、関西では圧倒的な人気をほこる大阪ガスの電気。この2社を電力自由化の専門家としてこれまでに多数のメディア取材を受けてきた私が料金、サービスなどから比較します。
まちエネと大阪ガスの比較
まちエネと大阪ガス、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。
料金プランの比較 どちらが安い?
各地域の大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較して、年間いくらお得になるのか。世帯人数ごとの平均使用量で試算した結果を紹介します。
まちエネには「かんたんプラン」や「MUSUBIプラン」などもありますが、きほんプランが安いため代表してきほんプランを試算します(なお、下記の試算に燃料費調整は含んでいません)
お得率と年間節約額 | 月170kWh |
月348kWh |
月391kWh |
月437kWh |
まちエネ きほんプラン |
-2.6% -1157円 |
-5.2% -5264円 |
-6.1% -7106円 |
-6.9% -9077円 |
大阪ガス ガスとのセット割 |
-2.6% -1158円 |
-4.5% -4610円 |
-4.4% -5122円 |
-4.2% -5602円 |
大阪ガス スタイルプランd |
-1.0% -428円 |
-4.6% -4663円 |
-4.6% -5341円 |
-4.6% -6066円 |
大阪ガス スタイルプランP |
+6.2% +2782円 |
-0.8% -840円 |
-1.2% -1399円 |
-1.1% -1399円 |
一人暮らし世帯では同程度、2人以上の世帯では「まちエネ」の方が安い結果です。
まちエネには、上で紹介した「きほんプラン」のほかに毎月紙で請求書が発行される「かんたんプラン」もありますが、電気代が月100円程度割高に設定されているため、紙で請求書が必要な場合は大阪ガスのセット契約の方が安くつく場合が多いです(大ガスのセット契約は検針票が紙で発行される)


なお、上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます。
サービスの違い
まちエネ | 大阪ガス | |
---|---|---|
初期費用 | 無し | 無し |
解約時の違約金 | 無し | 無し Amazonプランなどでは違約金有り |
付帯サービス | 無し | 無し |
支払い方法 | クレジットカード、口座振替 | クレジットカード、口座振替 |
まちエネは契約するとローソンでプレミアムロールケーキなどと交換できるクーポン券が毎月発行されます(交換できる商品は毎月異なる)
大ガスのセット契約は、紙の請求書(検針票)が毎月ポストに届きます。まちエネは「かんたんプラン」という割高なプランを契約する必要があります(両社ともウェブでの確認も可能)


環境・エコは?
CO2排出量 | まちエネ | 大阪ガス |
---|---|---|
2020年度 | 502g | 495g |
2019年度 | 502g | 403g |
2018年度 | 571g | 403g |
2017年度 | 565g | 389g |
2016年度 | 516g | 385g |
環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。
いずれの年度でも大阪ガスの方がCO2排出量が少なく、環境負荷が小さいと評価できます。大阪ガスのCO2排出量は過去は優秀な成績でしたが、年々数値を悪化させている点は気になるところです。
まちエネについては年度によって大きく増減するため評価が難しいですが、新電力としては平均的〜やや多い排出量です。


なお、まちエネは燃料費調整に上限が無いため、燃料価格の推移によっては電気代が高くなる場合があります。大阪ガスの関西エリア向けには上限があります。当サイトの試算には燃料費調整の上限を含めていません。他のサイトで試算する場合も注意してください。
特徴をまとめると・・
最後に、2社の特徴をまとめます。
まちエネ
ローソンと三菱商事が設立した新電力です。料金が安い「きほんプラン」の場合、契約するとローソンで商品と交換できる無料クーポンが毎月もらえる特典があり、電気代の削減メリット以上にお得感のあるサービス内容だと思います。
大阪ガスと比較すると、電気代自体も安いと評価できます。

大阪ガス
160万件に電力を供給しています(2022年2月時点)
まちエネとの比較では料金面では劣りますが、紙で請求書が必要な場合は大ガスの方が安くつくこともあります。また、CO2排出量が少ない点でもメリットがあります。
