まちエネと楽天でんきの比較
ローソンが設立した「まちエネ」と、通販サイトでもおなじみの楽天でんき。料金プランやサービス内容を、電力自由化の専門家としてこれまでに数多くのメディア取材を受けてきた私が分かりやすく解説します。
まちエネと楽天でんきの比較
まちエネと楽天でんき、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。
料金プランの比較 どちらが安い?
各地域の大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較して、年間いくらお得になるのか。世帯人数ごとの平均使用量で試算した結果を紹介します。
まちエネには「かんたんプラン」や「MUSUBIプラン」などもありますが、きほんプランが安いため代表してきほんプランを試算します。
楽天でんきが2022年6月から大幅な値上げを行ったため、どの地域・どの条件でもまちエネの方が安いです。楽天でんきは一般家庭の平均的な使用量で大手電力の標準メニューよりも割高な料金設定となっており、現在契約中の人は注意が必要です。
まちエネには、紙の請求書が毎月無料で発行される「かんたんプラン」もありますが、上で紹介した「きほんプラン」よりも月100円程度割高な料金設定です。


なお、上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます。
サービスの違い
続いて、2社のサービス内容を比較します。
まちエネ | 楽天でんき | |
---|---|---|
初期費用 | 無し | 無し |
解約時の違約金 | 無し | 無し |
付帯サービス | 無し | 無し |
支払い方法 | クレジットカード、口座振替 | クレジットカード |
両社とも駆けつけサービスなど、目立った付帯サービスはありません。
楽天でんきは自宅の電気使用量をウェブで確認できる「見える化」を提供しており、電気の使い方を見直したり防犯などにも役立ちます。データが数時間遅れで随時反映されるので使いやすいです(他社では1日1回まとめて反映されるものが少なくない)


環境・エコは?
CO2排出量 | まちエネ | 楽天でんき |
---|---|---|
2020年度 | 502g | 534g |
2019年度 | 502g | 534g |
2018年度 | 571g | 512g |
2017年度 | 565g | 531g |
2016年度 | 516g | 591g |
環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。
年度によって優劣が入れ替わるため評価が難しいところです。2社とも直近は新電力としては平均的なCO2排出量です。


特徴をまとめると・・
最後に、2社の特徴をまとめます。
まちエネ
ローソンと三菱商事が設立した新電力です。ローソンの店頭での勧誘ではなく、訪問販売に力を入れています。
楽天でんきと比較して電気代が安いのはもちろん、特に1〜2人暮らし世帯の平均使用量で新電力の中でも「最安水準」と言える料金プランです。ローソンで商品と交換できる無料クーポンがもらえる点もお得感があって良いと思います。

楽天でんき
2022年6月に大幅な値上げを実施したため、一般家庭ではまちエネはおろか大手電力の標準メニューよりも割高な料金プランとなっており、現在は契約するメリットが無いサービスと結論づけることができます。
