ENEOSでんきと東京ガス電気の比較
新電力としては最大の250万件を超える電気の契約を獲得した東京ガスと、同じく50万件を獲得しているENEOSでんき。どちらが安いのか、またサービスはどちらが良いのかを、両社とも実際に契約した私がこの2社の料金、サービス内容を詳しく比較します。
目次
私の利用歴
出来るだけ多くの新電力を自分で実際に使うことを目標にしており、頻繁に電力会社を切り替えています。
ENEOSでんきは電力自由化がスタートした直後の2016年4月から1年間、東京ガスの電気は2017年12月から7ヶ月間、それぞれ自宅で利用しました。料金比較だけでなく、サービスの違いも含めて詳しく解説します。
ENEOSでんきと東京ガス電気の比較
ENEOSでんきと東京ガス電気、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。
料金プランの比較 どちらが安い?
まずは気になる料金プランを見てみましょう。
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
ENEOSでんき 2年契約 |
-3.6% -1824円 |
-7.1% -8065円 |
-7.9% -10497円 |
-8.6% -13098円 |
ENEOSでんき Vプラン |
-2.8% -1412円 |
-6.4% -7237円 |
-7.2% -9566円 |
-7.9% -12057円 |
東京ガス 基本プラン ガスとセット |
-3.5% -1812円 |
-5.8% -6626円 |
-6.5% -8614円 |
-7.0% -10736円 |
東京ガス 基本プラン 電気だけ |
-3.1% -1565円 |
-5.4% -6091円 |
-6.0% -7993円 |
-6.5% -10025円 |
いずれの条件でも、ENEOSでんきの「2年契約」が最も安い結果となりました。多くの条件で、東京ガスよりもENEOSの方が「安い」と言えます。
また、ENEOSはガスもENEOSに切り替えると、ガス料金が東京ガスより4%前後安くなります(セット割引は無い) ガス・電気トータルで、ほとんどの家庭でENEOSの方が安いです。


なお、2社とも燃料費調整に上限が無いため、燃料価格の推移によっては大手電力の従量電灯よりも電気代が高くなる場合があります。上記の試算には燃料費調整の上限を含めていません。
サービスの違い
両社とも「駆けつけサービス」を無料提供しています(東ガスは「ずっとも電気1」のみ) サービス内容には以下の違いがあります。
ENEOS | 東京ガス | |
---|---|---|
初期費用 | 無し | 無し |
解約時の違約金 | 2年契約は 途中解約で1100円 |
無し |
見える化 | あり データ更新は数時間遅れ |
あり データ更新は1日1回 |
付帯サービス | 駆けつけサービス | 無し |
支払い方法 | クレジットカード、口座振替 | クレジットカード、口座振替など |
ENEOSは「電気のトラブル」に無料で応急対応をする駆けつけサービスを提供しています。このようなサービスは一部の新電力が提供していますが、ENEOSの駆けつけサービスは電球交換にも年3回まで対応している点が珍しいです(電球代は要実費) 高齢者世帯や、障がい者世帯におすすめです。


環境・エコは?
CO2排出量に大きな差があります。
CO2排出量 | ENEOS | 東京ガス |
---|---|---|
2020年度 | 472g | 364g |
2019年度 | 494g | 364g |
2018年度 | 494g | 398g |
2017年度 | 509g | 371g |
2016年度 | 459g | 382g |
環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。
東京ガスの方がCO2排出量が少なく、環境負荷が小さいと言えます。ちなみに東京電力は441g(2020年度)なので、東電からENEOSに切替えると排出量が若干増えてしまいます。
東京ガスは全国の新電力・大手電力の中でも排出量が少ないと言える水準です。自社所有の高効率な天然ガス火力発電で8割程度の電力をまかなっています。

特徴をまとめると・・
最後に、2社の特徴をまとめます。
ENEOSでんき
電気料金が東京ガスよりも安いです。また、ガス料金についても東京ガスより4%前後安くなるので、電気代・ガス代トータルで見て東京ガスよりも明らかにおトクです。
付帯サービスも東京ガスより充実していると言えるでしょう。

東京ガスの電気
ENEOSとの比較では、電気代・ガス代ともに「高い」料金設定です。2021年5月以前のプランは安かったのですが、値上げする形で新たなプランが導入されました。
ENEOSとの比較ではCO2排出量が大幅に少ない点は評価できます。東電と比較しても排出量が少ないので、環境負荷に注目して電力会社を選びたい人におすすめです。
