東京ガスとHTBエナジーの比較

東京ガスとHTBエナジーの比較


 東京ガスの電気とHTBエナジー、どちらの方が安いのか。電力自由化の専門家としてこれまでに多数のメディア取材を受けてきた私が、分かりやすく解説します。



東京ガスの電気の公式サイト HTBエナジー公式サイト

東京ガスとHTBエナジーの比較


  東京ガスとHTBエナジー、何が違うのかあらゆる角度から比較していきます。


料金プランの比較 どちらが安い?


 東京電力の標準的なプランである「従量電灯B」と比較して、年間いくらお得になるのか。世帯人数ごとの平均使用量で試算した結果を紹介します。


シュミレーション条件
お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
東京ガス
基本プラン
ガスとセット
-3.5%
-1812円
-5.8%
-6626円
-6.5%
-8614円
-7.0%
-10736円
東京ガス
基本プラン
電気だけ
-3.1%
-1565円
-5.4%
-6091円
-6.0%
-7993円
-6.5%
-10025円
HTBエナジー
ウルトラプラン
-2.0%
-1031円
-5.0%
-5672円
-8.0%
-10609円
50A契約不可
HTBエナジー
プライムプラン
20A契約不可 30A契約不可 40A契約不可 -13.9%
-21217円

 1〜2人暮らしは東京ガス、3人以上の世帯ではHTBエナジーが安いです。ただしHTBエナジーは卸電力取引所の取引価格の変動によって加算される電源調達調整費を導入しており、電力取引価格の推移によっては電気代が高額になるリスクがあります。


東京ガスの電気の公式サイト HTBエナジー公式サイト

 なお、上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます。


サービスの違い


 続いて、東京ガスとHTBエナジーのサービス内容を比較します。


東京ガス HTBエナジー
初期費用 無し 無し
解約時の違約金 無し 1年内の解約で2200円
付帯サービス 無し 無し
見える化 対応 対応
支払い方法 クレジットカード、口座振替など クレジットカード、口座振替など

 東京ガスはレシピサイト「クラシル」の有料機能が無料で使える特典があります。→2022年9月をもって提供終了となります。


 自宅の電気使用量をウェブのマイページから確認できる「見える化」は両社とも提供しています。


東京ガス電気の見える化グラフ

東京ガス電気の見える化グラフ

 HTBエナジーは契約から1年以内に解約すると2千円の違約金が掛かってしまう点には注意が必要です。


東京ガスの電気の公式サイト HTBエナジー公式サイト

環境・エコは?


CO2排出量 東京ガス HTBエナジー
2020年度 364g 538g
2019年度 364g 511g
2018年度 398g 577g
2017年度 371g 543g
2016年度 382g 507g

 環境省を通じて公表された、「CO2排出係数」のデータです。1kWhの電気を供給するごとに、どれだけのCO2を排出するのかを表す数値です。


 各年度、明らかに東京ガスの方がCO2排出量が少なく、環境負荷が小さいと言えます。東京ガスは新電力としては排出量が少ないと言える成績で、東電と比較しても低排出です。


 一方、HTBエナジーは新電力としては平均的か、「やや多い」CO2排出量です。


特徴をまとめると・・


 最後に、2社の特徴をまとめます。


東京ガス


東京ガス

豊洲にある東京ガスの科学館

 電気を30A以下で契約している場合は、HTBエナジーよりも安くなる可能性が大きいです。CO2排出量がHTBエナジーと比較して大幅に少ない点もメリットです。HTBエナジーのように卸電力取引所の電力取引価格の変動によって電気代が高騰するリスクが無い点でもメリットがあります(ただし燃料費調整に上限が無いため燃料価格の推移によっては高くなる場合がある)


 解約違約金が無いなどサービス面も、HTBエナジーより優れていると言えます。


東京ガスの電気の公式サイト

HTBエナジー(HIS電気)


 電気を40A以上で契約している場合は、東京ガスよりも安くなる可能性が大きいです。また、ガスとセット契約にする場合は30Aでも東京ガスのセット契約よりも安くなるケースが多いです。


 デメリットとしては1年以内の解約で違約金が発生する点と、CO2排出量がやや多い点があります。


HTBエナジー公式サイト



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