戸建ての電気代が安くなる電力会社は?
マンションと比べて電気代が高くなりがちな戸建住宅。そんな戸建ての特性をふまえて、全国447社の料金プランに目を通している私が、電気代が安くなる「おすすめ」の電力会社を紹介します。新築でも契約できる電力会社も紹介します。2023年6月の値上げ対応済み
この記事の著者:石井元晴
2014年から当サイトを運営。産経新聞、週刊女性自身、週刊ポスト、女性セブンなど数々のメディアに電力自由化の専門家として取材を受けてきました。400社以上の料金プランに目を通しています。
戸建てにおすすめの電力会社
戸建て住宅の平均的な使用条件(50A契約・月437kWh)で電気代が安い電力会社を、地域ごとに紹介します。
北海道の戸建住宅で安い電力会社
北海道の戸建住宅の平均使用条件では、エネワンでんきの「エネワンでんきLLプラン」が安いです。北電の従量電灯と比べて、約2%安くなる料金プランです。
道内でプロパンガスなどを販売している、いちたかガスワンが提供しています。電気だけで契約できます。料金高騰リスクがある市場連動型プランではありません。

東北の戸建住宅で安い電力会社
現在、東北電力エリアではおすすめできる電力会社はありません。しばらくは東北電力の従量電灯Bを使い続けることをおすすめします。
最新の情報は随時、以下の東北電力エリアの料金比較表のページで更新していくので、こちらをブックマークにいれて時々見に来てください。
関東の戸建住宅で安い電力会社
東京電力エリアではCDエナジーが安いです。CDエナジーは中部電力と大阪ガスが共同で設立し、首都圏で営業している新電力会社です。
戸建住宅での平均使用条件ではCDエナジーの「ファミリーでんきプラン」が関東では最安水準です(当サイトで掲載している447社・5486プラン中、市場連動型プランを除く) 東京ガスの「基本プラン」やENEOSでんき「Vプラン」などと比較してもCDエナジーの方が割安です。解約違約金・初期費用はありません。太陽光発電を設置している場合は「ベーシックでんきプラン」をおすすめします。

中部電力エリアの戸建住宅で安い電力会社
中部電力エリアではコスモ石油のコスモでんきが安いです。戸建住宅暮らしの平均使用量では「ポイントプラス」の方が安いです。解約違約金・初期費用はありません。燃料費調整に上限を設けています。
北陸電力エリアの戸建住宅で安い電力会社
北陸電力エリアではコスモ石油のコスモでんきが安いです。戸建住宅暮らしの平均使用量では「ポイントプラス」の方が安いです。解約違約金・初期費用はありません。燃料費調整に上限を設けています。
関西の戸建住宅で安い電力会社
関西電力エリアではコスモ石油のコスモでんきが安いです。戸建住宅暮らしの平均使用量では「スタンダード」の方が若干安いです。ポイントプラスはポイント還元で割引になる料金体系なので、スタンダードの方が使い勝手の面でも良いでしょう。解約違約金・初期費用はありません。燃料費調整に上限を設けています。
中国地方の戸建住宅で安い電力会社
中国電力エリアではPontaでんきが安いです。戸建住宅暮らしの平均使用量では中国電力の従量電灯Aと比べて年間約1800円分安いです。解約違約金・初期費用はありません。
KDDI系の会社が提供しています。料金高騰リスクがある市場連動型プランではありません。

四国の戸建住宅で安い電力会社
現在、四国電力エリアではおすすめできる電力会社はありません。しばらくは四国電力の従量電灯Aを使い続けることをおすすめします。
最新の情報は随時、以下の四国電力エリアの料金比較表のページで更新していくので、こちらをブックマークにいれて時々見に来てください。
九州の戸建住宅で安い電力会社
九州電力エリアではコスモ石油のコスモでんきが安いです。戸建住宅暮らしの平均使用量では「スタンダード」の方が安いです。解約違約金・初期費用はありません。燃料費調整に上限を設けています。
沖縄の戸建住宅で安い電力会社
沖縄では楽天でんきが安いです。沖縄電力の従量電灯と比べて戸建住宅暮らしの平均使用量で約1.7%安くなる料金プランです。楽天でんきは他のエリアでは電気代高騰リスクがある市場連動型プランですが、沖縄では市場連動型ではないため安全です。
初期費用や解約違約金などもありません。

オール電化住宅は要注意
「安くなる」電力会社を紹介しましたが、上で紹介した会社はいずれもオール電化住宅で契約すると割高になるので注意してください。
オール電化住宅では、オール電化用の料金プランを契約しないと電気代が年間で数万円程度割高になることが多いです。オール電化プランの切り替えについては、以下の記事を参考にしてください。大手電力が「最安」の場合もあるので、乗り換えには注意が必要です。
他にもお得なプランはあります!
上で紹介した以外にも、お得な電力会社・料金プランがある場合もあります。当サイトでは国内の電気料金比較サイトとしては最多の447社・5486プランを比較できる料金シミュレーションを提供しているので、こちらもあわせてご確認ください(メディア掲載多数)
ガス会社も比較しよう
2017年4月からは、ガス会社(都市ガス)も選べるようになりました。
地域や使用状況によっても異なりますが、年間で4000円〜7000円程度安くなります(戸建住宅世帯)
電気・ガスのセット契約を押している会社が多いですが、それぞれ別々の会社と契約するのが「最安」であることが多いので注意してください。
また、ガス式の床暖房やエネファームなどを設置していて「選択約款」のプランで契約している場合は、乗り換えで安くならない可能性があるので注意してください。「一般契約」からの切り替えならまず安くなります。
参入企業が無い地域も多いので、その場合は乗り換えが出来ません。今のところ東京ガス、大阪ガス、東邦ガスのエリアでは乗り換えできます。
ガスについては以下の姉妹サイトを参考にしてください。
Q&A
戸建て住宅の電力会社選びで気になる疑問を一挙に解決します。
新築住宅の電力会社はどうすればいいの?
自宅を新築したのを機に、新しい電力会社と契約しようと考える人も多いでしょう。
新築住宅についても、引き渡しを受ける時点から新電力との契約が可能です。ただし、「新築不可」という新電力も少なくないので、申し込み前に確認してください。エルピオでんきなどは新築でも契約可能です。
「新築不可」の新電力と契約したい場合は、一旦地域の大手電力会社と契約してから、新電力に切り替える必要があります。1ヶ月少々大手電力を利用して、最初の検針票(請求書)が届いたら手続きしてください。大手電力の標準的なプランには解約時の違約金などはありません。
新築工事の際の電気工事は?
宅内の電気工事は、工事を担当している工務店やハウスメーカーが電気工事屋さんを手配し、ちゃんとやってくれているはずなので施主さんが気にする必要は無いでしょう。
工事費用についても、施主が負担すべき宅内の電気工事については、住宅を発注する際の見積もりに含まれているのが一般的です。なので工事費用などについても心配する必要はないでしょう。
また、宅外つまり道路からの引き込みについても、電気工事屋さんが適切に対応してくれるはずなので、施主が気にする必要はありません。
電力自由化でややこしいことになっているのではと心配する人もいると思いますが、電力自由化後も道路などの電線は引き続き、各地域の大手電力会社が管理しています。ですから、その辺りのことはこれまでと何も変わっていません。
新電力との契約が難しいケースもある

本土と送電線が接続していない「離島」に対応している新電力は皆無なので、その場合は大手電力会社と契約するしかありません。離島でも、小豆島のように本土と送電線が接続している場合は本土と同じ扱いとなり、新電力と契約出来ます。
更に注意が必要なのが、オール電化住宅です。
現在申込み受付を終了している「古い」オール電化プランは非常に割安なので、新電力のオール電化プランに切り替えても大幅に割高となってしまいます。一度解約すると再契約は出来ないので注意してください。