電気代を「半額」にする方法を考えた結果

電気代を半額にする方法はあるのか


 電気代を現状よりも「半額」にする方法はあるのか。電力自由化の専門家として多数のメディア取材を受けている私が、各社の料金プランやサービスを駆使して具体的な方法を考えてみました。



電気代「半額」は可能か


 実際に電気代半額は可能なのか、各社の料金プランやサービス内容をふまえて解説します。


ケースによっては可能


 結論を言うと、「電気代半額」が可能なケースも稀にあると言えます。ただし「稀」です。


 どのようなケースで半額が可能かというと、電気の使用量が少ないケースが挙げられます。


 具体的にはいずれも東京電力管内のケースで、20A契約で月の使用量が18kWh、あるいは50A契約で45kWhという条件の場合、電力会社を切り替えるだけで電気代は半額になります。



 一部の新電力会社では、基本料金0円という料金プランを提示しているところがあり、そうしたプランに切り替えることで上で挙げた条件下では電気代が半額となります。


 ただし、一人暮らし世帯の平均使用量でも月に170kWh程度であるため、月18kWhという使用量は一般的な家庭の使用シーンでは「ありえない」と言えます。一人暮らし用の冷蔵庫(137Lタイプ)だけでも月に25kWh程度の電力を消費するため、冷蔵庫を置いた時点で条件を満たせなくなります。ちなみに、1951年の東京電力管内の家庭での平均使用量が43kWhです。


一般家庭で「半額」は難しいが・・


 一般家庭で「半額」にすることは難しいですが、半額に近づける方法を紹介します。


15%程度の削減が限界


 平均的な電気の使い方をしている「一般家庭」が大手電力から新電力会社に契約を切り替えた場合、電気代が最大で15%程度安くなります。


電気料金を比較すると15%程度安くなる

4人世帯の平均使用量での試算例

 地域や電気の使用条件によっても変わりますが、おおむね5〜15%の削減が可能です。


 さすがに半額というのは難しいですが、ウェブで簡単な手続きをするだけで電気代を削減することは可能です。


節電との合せ技も効果的


 日本の大手電力会社では、電気の使用量が増えるごとに電気代の単価が高くなる料金体系を取り入れています。例えば東京電力の場合、1〜120kWhまでは19.88円/kWh、121〜300kWhが26.48円、300kWhを超えた分は30.57円と高額です。


料金単価(東京電力)
1〜120kWh 19.88円/kWh
121〜300kWh 26.48円/kWh
301kWh〜 30.57円/kWh

 特に電気の使用量が多い家庭の場合は、節電で電気の使用量を減らすことで電気代の削減効果が大きくなります。電気代の削減は節電とセットで進めましょう。とはいえ節電にも限度がありますが・・


キャッシュバックを活用する手も


電気のキャッシュバックキャンペーンを活用しよう


 新電力会社の中には、契約を切り替えて一定期間以上利用することでキャッシュバックを受けられるものもあります。数千円程度から、場合によっては1万円程度のキャッシュバックがある場合もあります。


 そうしたキャッシュバックを駆使することで、電気代を実質的に「半額」にすることが可能となる場合もあります。ただしキャッシュバックは初回の契約時のみとしている会社が多いため、1社につきもらえるのは1回までです。


 最新の情報は以下の記事で随時更新しているので、こちらを参考にしてください。




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