電気代の安さ以外で選ぶ新電力会社の選び方

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電気料金の安さだけじゃない電力自由化


 電力自由化では電気代の「安さ」にばかり注目が集まっています。しかし、電力会社を選ぶ尺度はそれだけではありません。各社工夫を凝らしたサービスや付加価値を提供して創意工夫をしています。この記事では料金比較以外の選び方を提案します。



電気代の安さ以外の選び方


 「安さ」以外の4つの選び方を紹介します。


環境・エコ


 電気は発電する方法によって地球環境に与える負荷の大きさが異なります。現在日本では約7割が火力発電によってまかなわれており、二酸化炭素を排出します。


 一方、環境負荷の低減を目指している電力会社では、再生可能エネルギーの比率を増やすなどして環境負荷の低減を目指しています。「再生可能エネルギー100%」とか「CO2排出量ゼロ」という料金プランもあります。意外なことに、中部電力や東京電力などの大手電力会社もこうしたプランを続々と投入しています。


大手電力会社も環境プランに注目

大手電力会社も環境プランに注目

 再生可能エネルギーと言うと電気代が高いイメージがありますが、中には東京電力などの大手電力会社と同等かそれより安いプランもあります。


 環境保護を特に謳っていない新電力会社についても、会社によってCO2排出量に2倍以上の差があります(シェア上位20社を見ても2倍以上の差がある) CO2排出量が多い会社と契約すると、同じ量の電気を使ってもCO2排出量が大幅に増えてしまいます。電力会社を選ぶ際は、CO2排出量のデータにも目を向けてください。


社会貢献


 毎月支払う電気代の一部を社会貢献活動に自動で寄付するという料金プランがあります。支払う料金は大手電力会社と同額で、その内の一定割合を毎月自動で社会貢献活動に寄付するというものです。


 イメージとしては、電気代の削減メリットを自分自身ではなく「困っている人」にプレゼントするという感じです。


 寄付先を明示しているものもあり、また寄付金控除の対象になるものもあります。HTBエナジーなどがこうしたプランを用意しています。


地域振興


 東京電力や関西電力といった大手電力会社はもちろん、電力自由化で登場した新電力会社の多くは大都市に本社を置いています。世帯あたり年間10万円(政府統計などによる)にのぼる電気代という「消費」が地方から大都市に吸い上げられている現状があります。


地域経済に貢献する地域新電力

地域経済に貢献する地域新電力

 そうした中、地域貢献を掲げて地域新電力自治体新電力といった形態の新電力会社が各地で続々と設立されています。
 いずれも各地域に本社を置き、そこで事業を行うことで雇用や税収の面で地域に貢献します。また、地域で発電された電気を地域に供給する「地産地消」を掲げるところも一部あります。


 ただし、中には地域貢献とは言い難い「地域新電力もどき」も多数あるので、契約する際は内情をよく調べることをおすすめします。


付帯サービス


 電気の供給だけでなく、それに付随したサービスに力を入れる新電力会社もあります。


 例えば多くの新電力会社では「見える化」といって、自宅の電力使用量を30分ごとのグラフでウェブから確認できる機能を提供しています。データの反映が1日1回と使い勝手の悪いところも多いですが、中には数時間遅れでどんどんデータが更新されていくところもありました。電気の使い方の見直しのほか、安否確認にも活用できると思います。


楽天でんきの見える化グラフ

楽天でんきの見える化グラフ 数時間遅れでデータが反映

 電気や家の鍵や水回りのサービスに駆けつけて無償で対応する「駆けつけサービス」が付帯する新電力会社や、Amazon Primeの利用権が付く電気料金メニューもあります。


電気代以外にも目を向けた電力会社選びを。


 電力自由化では当初のメディアの取り上げ方や、当サイトのような「電力比較サイト」が電気料金の比較にばかり注力していることから、消費者の関心が電気料金の安さ一点に向いていると感じます。


 ですが中には創意工夫をしながら、社会の役に立つことをしている新電力会社もあります。そうした会社を応援するという意味においても、電気料金の安さ以外にも目を向けて電力会社を選んでほしいです。


 当サイトでも、こうした価格競争以外の取り組みを積極的に取り上げていきたいと思います。




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