【2022年5月】新規契約受付を停止している新電力の一覧

新規申込み受付を停止する新電力が相次ぐ


 2022年5月現在、新規申込み受付を「停止」する新電力が相次いでいます。その原因と、新規受付を制限している新電力を一覧で紹介します。



新規契約受付を停止している新電力の一覧


 2022年4〜5月時点で様々な形で新規契約受付けの一部あるいは全てを停止している新電力をまとめます(家庭向けに販売していたものを順次調査、追加)


サービス名・社名 備考
楽天でんき
Looopでんき
あしたでんき →事業撤退
まちエネ
親指でんき
Japan電力
サステナブルエナジー
サニックスでんき
京葉ガスのでんき
そらエネでんき
エネルギーファンディング
ハチドリ電力 自然電力の取次
自然電力
シン・エナジー
丸紅新電力
HTBエナジー
ヨコハマのでんき
ゼロからでんき
おみせのでんき(リクルート)
アストでんき 一部を除いて受付停止
リミックスでんき
格安電力
イデックスでんき
エコスタイルでんき
銚子電力 市外からの申込み停止
銚子電鉄でんき 銚子電力代理店
市外からの申込み停止
CHIBAむつざわエナジー
鈴与のでんき
パルシステムでんき
東京ガス(もらえる電気) 5月31日で「終了」
大和ライフエナジア
つづくみらいエナジー
コープでんき東北 ※メンテナンス中のため 5/1時点
千葉電力
エネワンでんき Webからの申込み停止
ピタでん(旧F-Power)
きらめきでんき FPS(旧F-Power)代理店
ハロー電力 FPS(旧F-Power)代理店
はなカメくん電気 FPS(旧F-Power)代理店
クリーンガス福井 FPS(旧F-Power)代理店
コープライフとくしま FPS(旧F-Power)代理店
ゴウダ電力 シン・エナジー代理店
マネーフォワード電気 シン・エナジー代理店
洲本ガス シン・エナジー代理店
福陽でんき Looop代理店
オンワードでんき Looop代理店
エゾデン Looop代理店
GMOのでんき ハルエネが供給
eco電力
ヤマダのでんき HTBエナジー代理店
和歌山電力 システム変更のため
※3週間以上
石川電力 申込みフォームがリンク切れ
※3週間以上
新電力おおいた
宮崎電力 オール電化プランの受付を停止
みやまんでんき オール電化プランの受付を停止
藤田商店 オール電化プランの受付を終了予定

 備考欄に「3週間以上」とある新電力は、いずれも3月26日時点で確認できた事象が4月16日時点でも再び確認できたものです。実質的に新規申込み受付を制限しているものと判断しました。


 申込み受付を継続している新電力についても、電気料金比較サイトへの出稿を停止したり販促費を大幅に削減しているところが少なくありません。


 加えて、下記の新電力は「事業停止」を発表しています。



 他にも主に法人向けに小売電気事業を展開していたホープエナジーが経営破綻、ウエスト電力が事業停止を発表しています。大手電力についても法人向けの高圧電力の受付を停止しているところが増えていると報道されています。


 当サイトの電気料金一括シミュレーションでは、新規受付を停止している料金プランをシミュレーションに表示しない機能を4月6日に追加しました。


新規受付を停止する新電力が増えている理由


 かつてない勢いで事業縮小に追い込まれる新電力が相次いでいる背景を解説します。


長期化する電力取引価格高騰


 2021年秋から電力取引価格が高騰を続けています。


11月 12月 1月 2月 3月
19年度 9.03円 8.71円 8.17円 7.59円 7.48円
20年度 5.35円 14.35円 66.53円 8.29円 6.70円
21年度 17.59円 18.04円 23.95円 23.36円 30.76円

 上表は直近年度の冬シーズンの卸電力取引所での電力取引価格です(東京エリア、単位:円/kWh)


 通常、電力取引価格は1kWhあたり8〜9円と言われていますが、2021年度は月平均で20円以上という水準が続いており、過去の平均的な水準と比較しても3倍4倍で推移しました。


 新電力は卸電力取引所などから仕入れた電力を、電線の使用料(託送料金)を支払って顧客に届けるビジネスを行っています。通常は商品の仕入れ価格は8円、そして送料(託送料金)は9円程度。それを26円で消費者に販売するビジネスモデルです。


 ですが2022年1〜3月は販売価格よりも仕入れコストの方が明らかに上回る状況となっており、多くの新電力が経営に深刻なダメージを受けている状況です。現時点で新規申込み受付を停止していない新電力でも「かなりダメージを受けている(中堅新電力)」という話も聞いており、業界全体として深刻な状況に陥っています。




2022年夏、冬以降も高騰が続く


 電力取引価格の大幅な高騰は2022年夏・冬にも発生する懸念が高まっています。


 電力広域的運営推進機関が2022年3月22日に発表した「2022年度冬季」の全国の電力需給の見通しを公表しました。それによると東京・中部電力エリアの2023年2月の「予備率」は2.7%と、電力安定供給に最低限必要とされる3%の水準を下回っています。


出典:2022年度冬季の需給見通しと供給力対策の要否について
(電力広域的運営推進機関)

 4月12日に公表された見通しは更に悪化し、東京電力管内の2023年1・2月の予備率は「マイナス」となっており、極めて厳しい情勢です。


 電力取引価格高騰は、主に燃料価格高騰と電力需給が逼迫により起こります。「逼迫」の見通しはすなわち電力取引価格高騰が低くない確率で起こりうることを示唆しています。


今後の見通し


 今後は事業撤退の動きが更に加速していくことは避けられないと言えます。既に撤退した新電力も相次いでいますが、「この程度では済まない」と予想しています。


 自社で火力発電所を保有している一部の新電力(石油元売、都市ガスなど)を除いて、2023年3月までに多くの新電力が事業撤退に追い込まれるでしょう。


 2016年の電力小売完全自由化から6年かけて積み上げられてきたものが、これからの1年の間に様変わりすることは間違いありません。


 小売電気事業以外の「周辺ビジネス」を縮小する動きも既に出ており、エネルギービジネス全体が一部を除いて縮小する兆候もあります。


値上げ・約款の変更に要警戒


 新電力を利用していく上で今後警戒が必要となるのが「値上げ」と「約款の変更」です。


 例えば楽天でんきが2022年6月に実施する料金改定では、多くの一般家庭で電気代が大手電力の標準メニューよりも高くなるほど大幅な値上げが実施されます。楽天でんきは大手電力よりも「高くなる」ことを契約者に対し丁寧に説明を行っていますが、適切な形で説明を行わずに値上げに踏み切る新電力が現れないとも言い切れません。


 また、ONEでんきなどを展開するグランデータ社などは卸電力取引所の取引価格高騰を電気料金に転嫁できる仕組みを新たに導入します。卸電力取引所の取引価格を転嫁する仕組みは、消費者が支払う電気代が大手電力標準メニューの2倍3倍と高額になる恐れもあるため、最大限の警戒が必要です。このような約款改定が行われた料金プランは契約すべきではありませんし、現在契約している方には解約を強く推奨します。




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