福島電力が撤退へ 契約者は何をすべきか

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福島電力が撤退! 解約手続きを解説します


 2018年4月末から、新電力である「福島電力」が契約者に向けてほかの電力会社に切り替えるよう催促する書面を送付しています。この問題について、現在福島電力を契約している人に向けて対処法を紹介します。



そもそも福島電力とは?


 本題に入る前に、まずは福島電力という会社について簡単に説明します。


福島県に本社を置く福島電力


 福島電力は福島県に本社を置く新電力会社で、2017年から電気の販売を行っていました。2018年1月頃から、全国の不動産会社などと提携し、賃貸住宅の入居者に電気を契約させることで急成長した会社です。


 経産省発表の資料によれば、家庭向けを中心とする「低圧電力」の販売量では全国の新電力の中で30位(2018年1月時点) 前月から順位を一気に13も上げており、この時期に急拡大したことがデータからも見て取れます。


今、何が起きているの?


 では、そんな福島電力が現在どのような状況に置かれているのか。現状を解説します。


数々の問題を起こした挙げ句の撤退


 上でも説明したように、福島電力は全国の不動産会社と提携することで契約件数を急拡大することに成功しました。


 しかし、その過程でコールセンターに電話が全くつながらないとか、電気料金の請求が正常に行われないなどの数々のトラブルを起こし、行政から指導を受けていました。


福島電力に乗り換えさせられた挙げ句に・・


 不動産会社と結託して半ば合意に切り替えさせた挙げ句に、自社で電力を販売することをやめる「決断」にいたり、多くの契約者を恐怖と怒りのどん底に突き落としたというわけです。


福島電力契約者がすべきことは


 では、現在福島電力を契約している人は何をすべきなのか。対処法を紹介します。


他社への切り替えを急ごう


 契約者に届いた書面には「5月21日まで」に他社に切り替えるよう促しているようです。できるだけこの期限に間に合うように、他の電力会社に申込みを行ってください。


 電気の契約は制度上、新しい会社に申込み手続きを行うと、自動的にこれまで使っていた会社(福島電力)に解約手続きがいくようになっています。なので新しい会社に申込みをするだけでOKです。


供給地点番号が書かれた電気の検針票


 申込みには住所、氏名のほか「供給地点(特定)番号」という22桁の数字も必要になります。福島電力の「お客様ページ」あるいは電気の請求書に書いてあるはずです。
 また、福島電力に電話で問い合わせて「供給地点番号を教えてください」と言えば教えてくれます。契約者の名前を伝えてください。電話番号は0120-057-445 ※私が掛けた時はつながるのに8分掛かった


 現在お住まいの場所で、過去に福島電力以外の電力会社と契約していた場合は、その時に発行された「検針票」にも同じ供給地点番号が記載されています(場所が同じなら番号は変わっていない)


手続きしないとどうなるのか


 では、期限までに手続きをしないとどうなるのか。


 期限(5月21日)を過ぎて翌日からすぐに電気が止まるということはありません。電力自由化の制度上、電気を供給していた会社が電気を供給できなくなっても、バックアップする仕組み(最終保障供給約款という)があるからです。この仕組みにより、最長1年間は電気が使えます。


福島電力は遅かれ早かれ電気を供給しなくなる


 また、役所からも福島電力に対し「責任を持って対応するように」との指導があったようです。なので5月21日をもって福島電力が電気を止めることは無いと願いたいです。まあ、一連の無責任な対応を見ていると全く期待出来ませんが。


 いずれにせよ、電気は遅かれ早かれ止まってしまいます。
 早い内に他社に切り替えることをおすすめします。


解約で違約金は発生するの?


 福島電力を解約することで「違約金」が発生するのか。5月13日に電話で直接問い合わせたところ、違約金は発生しないとの回答を得られました。


 約款には「2年未満の解約で3千円」と記されていますが、今回は福島電力側の事情による解約となるため、契約者が違約金を払う必要はありません。


「Looopでんき」ってどうなの?


 福島電力からの書面には、福島電力を通じて「Looopでんき」への切り替えを促す文面があります。


 切り替え先としておすすめの会社については、この後くわしく解説しますが、結論からいうと福島電力を通じてLooopでんきに切り替えることはおすすめしません。


 その理由は、福島電力を通じてLooopでんきに切り替えることで、福島電力に何らかの報酬が発生する可能性があるからです。福島電力を最後に儲けさせてあげたいのであれば、どうぞ福島電力を通じてLooopでんきに切り替えてください。


福島電力から切り替えるのにおすすめの電力会社


 最後に、福島電力から切り替えるのにおすすめの電力会社を紹介して終わります。


大手電力会社


 東京電力や関西電力など、大手電力会社の「従量電灯」とよばれる一般的なプランに戻すのが手っ取り早いです。


 電気の使用量などの条件にもよりますが、福島電力のプランは大手電力会社の従量電灯プランと比べて数%程度割高です。なので多くのケースでは福島電力の料金より安くなります。


 料金を安く抑えるのであれば、料金シミュレーションなどで安い新電力を探して契約するのがおすすめです。


電気料金プランの比較
福島電力のプランも掲載

Looopでんき(2人以上の世帯)


 2人以上の世帯には、Looopでんきがおすすめです。


 Looopでんきは電気を使う量が多い世帯で、大手電力会社よりも大幅に安い料金プランになっています。なので福島電力と比較してもちろんのこと、大手電力会社よりも年間1〜2万円の節約になる可能性があります(地域や条件にもよる)


Looopでんき


 私も契約していたことがありますが、福島電力とちがってちゃんとした会社です。全国11位の新電力です。


 ただし、一人暮らし世帯など使用量が少ない世帯では大手電力会社の従量電灯プランより割高になる場合もあるので注意してください。


Looopでんき公式

HTBエナジー(一人暮らし世帯)


 一人暮らし世帯など、使用量が少ない世帯には「HTBエナジー」がおすすめです。大手旅行代理店エイチ・アイ・エスの電力会社です。


HIS系のHTBエナジーが一人暮らしにおすすめ


 大手電力会社の従量電灯プランと比べて「一律5%オフ」という料金プランが特徴のプランです。一人暮らし世帯では多くの地域で「最安」になります。


 ただし、30A以上でないと契約できません(関西、中国、四国は特に条件無し)


HTBエナジーの公式サイトを見る

東京ガス(関東の一人暮らし世帯)


 関東地方の一人暮らし世帯には東京ガスの「ずっとも電気1S」もおすすめです。HTBエナジーとちがって20A以下でも契約でき、東電より4%程度安い料金です。


東京ガスの電気の公式サイトを見る



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