大家や管理会社から福島電力への切り替えろと言われた時の対処方法

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福島電力に切り替えろと言われてしまったら


 賃貸マンションやアパートにお住まいの方が、電力会社を「福島電力」に切り替えろと管理会社や大家から言われるケースが増えているようです。この問題について、入居者は何をすべきなのか対処方法を紹介します。



何が起きているのか


 まずは問題の全容を紹介します。


Yahoo!知恵袋の投稿から


 2018年に入ってから、Yahoo!知恵袋に福島電力に関する質問が多数寄せられています。例えば以下のような内容です。


賃貸マンションの契約に当たって、不動産屋の紹介(と言うか無理矢理?)で、電気契約は「福島電力」と…となりました。
(引越日が先だったので)電気開始日の事で連絡を取りたく何度も電話しました…。

しか?し!!
全然連絡がつかない!

引用元:2018/1/2218:30:28(Yahoo!知恵袋)

今住んでいる賃貸が大家希望で福島電力になっています。
が、引っ越してからだいぶ経つのに福島電力から支払いの明細や支払い用紙などが一切送られて来ず、契約をし忘れたのかと問い合わせしましたがきちんと契約されていました。

引用元:2018/1/3100:24:26(Yahoo!知恵袋)

 いずれのケースも、必ずしも自分の意思ではなく福島電力と契約した結果、トラブルになっているようですね。


 福島電力のケースではありませんが、過去には大和ハウス系の「D-Room」(上野樹里がCMしているやつ)の入居者が大和ハウス系の電力会社への切り替えを要求されて問題になったケースもあります。


そもそも福島電力とは?


 福島電力とはどんな会社なのか、簡単に説明します。


会社の概要


福島電力は福島県の新電力


 登記上の本社を福島県楢葉町の住宅街の中に置き、「事業本部」を福島県いわき市内、いわき駅からほど近いビルの2階に置いています。Google Mapで見る限り、楢葉町の拠点には実体が無さそうなので実質的な本社はいわき市ということになるでしょう。


 楢葉町に本社を置く電気工事会社「株式会社 福眞(ふくしん)」を創業した眞船秀幸氏が代表を勤めています。取締役には新電力の事業運営をサポートしている「株式会社日本新電力総合研究所」社長の青井宏憲氏などが名を連ねており、電気工事屋さんが日本新電力総合研究所の手を借りて新電力に参入したパターンであるということが推測されます。


連絡がつかない理由は


 ヤフー知恵袋やTwitterには「電話がつながらない」という投稿が数多く寄せられており、連絡が取りづらい状況になっているようです。この記事を執筆している前日にも、Twitterには「折り返しが無い」という投稿がありました。


 この件に関して、福島電力の公式サイトには以下のプレスリリースが1月25日付けで公表されています。


現在、パートナー様のご協力のもと、お客様からのお申し込みが殺到しており、お電話が大変繋がりにくい状態が続いております。これを受け、2月1日より、コールセンターの増設及び新設をさせて頂く運びとなりました。これにより、お電話での対応がスムーズになり、お電話が繋がりにくい状況が大きく改善させて頂ける所存で御座います。

引用元:コールセンターの増設及び新設について(福島電力公式サイト:PDF)

 コールセンターを増設したとされる2月1日以降も「電話がつながらない」といった投稿がネット上に散見されるので、まだ不十分のようです。


指示に従う必要性について


 では、福島電力への切り替えを管理会社や大家から要求された場合はどうすればいいのか。ケース別に対処方法を紹介します。


確認すべきこと


 まず確認すべきことは、賃貸借契約の内容です。


 お部屋を借りる時に「重要事項説明」という形で宅建主任者の資格を持つ人から説明を受けていると思いますが、その内容を改めてチェックしてください。


契約を確認しよう


 「電気:本貸室の電気は福島電力株式会社から配給されます」といった文言が含まれていないか確認してください。


 通常であれば重要事項説明書や賃貸借契約書に「電気:東京電力」などと書かれているだけですが、福島電力から供給される旨が書かれている場合は、それに従う必要があります。


 逆に、そういった文言が無い場合は「切り替えろ」という指示に従う必要はありません。個人の自由です。契約事項の後出しは認められません。


 「建物全体で福島電力を使うことになった」と説明している悪徳不動産屋もあるようですが、基本的にそのようなことは無いのでお近くの消費生活センターに相談することをおすすめします。


既に切り替えてしまった場合は


 契約する代理店などによって、もしかしたら料金単価が異なるかもしれませんが、公式サイト上に記載の料金単価を前提に話を進めます。


 福島電力の電気料金は、一定以上の使用量を使うと大手電力会社の一般的なプラン(従量電灯プラン)より割安になります。


 しかし、一定以下の使用量の場合は割高になる場合も少なくありません。


 例えば東京電力管内、40A契約の家庭が1月に300kWhの使用量だった場合、年間の電気代は東電と比べて1508円高くなるという試算になります。詳しくは当サイトの料金シミュレーションで確認してください。


 料金が割高な場合は解約するか、ほかの新電力に切り替えるのがおすすめです。


解約で違約金は発生するの?


福島電力は2年縛り


 福島電力の電力供給約款を確認すると、「契約期間2年」「解約手数料3千円+税」という記載があります。


 ですが5月13日に電話で福島電力に確認したところ、違約金は発生しないとの回答を得られました(電話つながるのに8分も掛かった・・)


 解約方法など諸々の情報は以下の記事にまとめてあるので、あわせてこちらも確認してください。


ついに撤退へ


 2018年4月末に入り、福島電力は突如として「撤退」を発表しました。切り替え期限まで日が短いことに不安を感じている人も多いでしょう。


 「すべきこと」を以下の記事にまとめたので、こちらを参考にしてください。




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