関電の値下げを詳しく解説します
2017年8月に続き、2018年7月に再び電気料金の「値下げ」を行うことを決定した関西電力。この値下げについて、値下げ幅や値下げの背景を詳しく解説します。
目次
値下げの概要
値下げの概要を簡単に説明します。
なぜ値下げするの?
前回2017年8月実施の値下げは高浜原発3・4号機の再稼働による収支改善にともなうものでしたが、今回の値下げも同様に大飯原発3・4号機の再稼働が主な要因であると関電が説明しています。
原発の再稼働により火力発電の燃料費が削減できるため、その分を値下げに当てるとしています。
値下げ前・後のプランを比較
値下げ後のプランが発表されたので、新しい料金プランと古いものを比較してみます。
従量電灯A | |||
---|---|---|---|
値下げ前 | 値下げ後 | 増減 | |
基本料金 | 327.65円 | 334.82円 | +7.17円 |
1段階目 16〜120kWh |
19.76円 | 19.95円 | +0.19円 |
2段階目 121〜300kWh |
26.19円 | 25.33円 | -0.86円 |
3段階目 300kWh〜 |
29.94円 | 28.76円 | -1.18円 |
この他、燃料価格によって上下する「燃料費調整単価」も変更になっています。
2018年5月の値で計算すると、値下げ前は+0.57円/kWhに対し、値下げ後は+0.21円/kWhと0.36円の値下げになっています。
関電が発表した資料の中に、なぜか値下げ前の料金単価には燃料費単価を上乗せしているのに、「後」には上乗せしていないグラフがありました。値下げ後も燃料費調整額は掛かるので、これは明らかにおかしいです。値下げ幅を大きく見せるために消費者を欺いていると言えます。
月々の料金はいくら安くなるの?
料金プランの変化を見ても、毎月の料金の変化を想像するのは難しいと思います。というわけで、世帯人数ごとのモデルケースをもとに、値下げ幅と値下げ額をシミュレーションしてみます。
月170kWh |
月348kWh |
月391kWh |
月437kWh |
-2.0% -925円 |
-3.5% -3715円 |
-3.7% -4510円 |
-3.9% -5360円 |
電気料金と消費税、燃料費調整額で計算しました(燃調は5月分適用値から数式に当てはめて計算)
マスコミ報道では家庭向けで「平均4.03%」の値下げとされていますが、実際に4%安くなる家庭はごく少数です。マスコミにはちゃんと裏を取ってから報道してもらいたいものです。プレスリリースをコピペするだけなら誰にでも出来ます。
新電力への乗り換えはどうなるの?
関電が値下げするなら乗り換えなくてもいいのでは。
すでに新電力を使っているんだけどどうすればいいの?
といった不安を感じる人も多いと思うので、迎え撃つ新電力側の動きも紹介します。
引き続き新電力の方がお得です
上でも説明したように、関電の値下げ幅は最大でも「4%」であるため、当サイトで紹介している多くの新電力の方が引き続きお得です。
追随値下げも活発に
前回2017年8月の関電の値下げの際には、多くの新電力も追随して値下げを行いました。7割近い新電力が追随値下げを実施し、関電との差はほとんど縮まっていません。
今回の値下げに関しても、大阪ガスを始め多くの新電力が料金の値下げを実施しています。既存の顧客には、値下げ後の料金プランが自動で適用されています。
おすすめの電力会社は?
関電の値下げ後、どの電力会社を選ぶべきか。最新の情報をもとにおすすめを紹介します。
2人以上の世帯に
二人以上の世帯ではあしたでんきが圧倒的にお得です。
4人暮らし世帯の平均使用量では、関電と比べて14%オフ・年間18403円安くなります。解約時の違約金も無いので、今後関電が再び値下げしても安心して解約できます。

1人暮らし世帯に
一人暮らし世帯には「滋賀電力」がおすすめです。滋賀県の電力会社ですが、関西一円に対応しています。
基本料金が無料で、かつ一人暮らし世帯が使う使用量の料金単価がお手頃なので、一人暮らしではかなり安く使えます。
ただし、一年契約で途中解約は5千円(税別)という少々高い違約金が掛かるので、不安を感じる人にはHTBエナジーの「シングルコース」がおすすめです。

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