新電力と契約している場合の「計画停電」
電力不足により実施されることがある「計画停電」 電力自由化で新電力に契約を切り替えている場合の対応について、分かりやすく解説します。
目次
そもそも計画停電とは?
まずは「計画停電」について簡単に解説します。
計画停電は「輪番停電」とも言われます。電力の需要が供給力を上回り、大規模停電が発生してしまうことを防ぐために実施されます。
地域や時間を区切って送電を停止することで、電力の需要を抑制し、不足する分を「捻出」することで大規模停電を回避します。対象エリアであっても、大きな病院や都道府県庁舎など重要施設は除外される場合もあります。
記憶に新しいのは2011年の東日本大震災直後に実施されたものです。震災後の混乱の中、東京電力のエリアで実施されました。実施直前まで計画エリア、時間帯が二転三転し、また東電のサイトがサーバーダウンし計画が記載されたPDFを閲覧出来ないなど大きな混乱の中で実施されました。
新電力と契約していても計画停電の対象になる
東日本大震災直後の2011年は、一般家庭向けの電力供給は東電などの大手電力会社が独占していました(大規模工場向けなどは自由化済み) 自由化された現在、計画停電が実施された場合はどうなるのか解説します。
どの電力会社と契約しているかは関係無い
計画停電の実際の際は、どの電力会社・新電力と契約していようが同じです。新電力と契約している家庭や店舗についても、計画時間帯に一律に停電します。
大手電力会社でも以下のようにアナウンスしています。
新電力(特定規模電気事業者)から電力供給を受けている場合も計画停電の対象となります。
引用元:計画停電の準備について(北海道電力)
計画停電は原則、すべてのお客さまにお願いいたします。
※新電力(特定規模電気事業者)から電力供給を受けている場合も対象引用元:計画停電を実施する場合の主な内容(関西電力)
契約している電力会社に関係無く停電します。
実施の情報を得るには
計画停電が実施される場合には、各エリアの送配電会社から情報の発信が行われます。
送配電会社とは街中の電線や変電所など「電気を届けるルート」を管理している会社で、新電力や大手電力会社の小売部門はいずれも送配電会社にお金を支払い、送電ルートを借りて家庭や工場などに電気を届けています。
必ずしも契約先の電力会社(小売を担う会社)が計画停電の情報を詳細に把握しているとは限らないため、まずは送配電会社の公式サイトなどを確認することをおすすめします。
各社の公式サイトは以下のとおり。
復旧の速さも変わらない
新電力と契約しているからといって、計画停電で長く停電するということもありません。どの会社と契約していても、同じです。
災害や事故による停電についても、同様にどの電力会社・新電力と契約していても同じです。新電力と契約したからといって、停電の頻度が増えたり減ったりということはありません。
計画停電にそなえた対策
停電する前にやるべきことは?
計画停電の実施が予告された場合の対策を紹介します。
- 充電出来る機器の充電
- 断水にそなえた水の確保
- エレベーターの利用を避ける
- 冷蔵庫の中身のチェック
冷蔵庫・冷凍庫は扉を開閉しなければ、数時間程度は庫内の温度を保つことが出来ます。保冷剤を冷やすなどの工夫をしながら、停電中は出来る限り扉を開けることが無いよう、必要な食材を停電前に予め出しておくなどの対応が必要です。
また、停電により断水する場合もあります(マンションなどの送水ポンプが停止する) 断水にそなえた対策も必要です。
計画停電ではエレベーターも停止します。停電実施前に運転を休止することが管理者に求められますが、誤って乗ってしまうことのないように注意が必要です。タワーマンションなどでは上下の移動が出来なくなる場合もあるため、それに対する対策も必要です。
節電への協力も
計画停電は「電力不足」に対処する最終手段です。節電への協力も必要です。
照明を切るなど消費電力を抑える取り組みも必要ですが、あわせて「電気を使う時間帯」をずらすという対策も有効です。
電気の需要は一日の中で大きく増減するため、「電力不足」下でも電気が足りている時間帯がある場合も珍しくありません。各地域の「でんき予報」などを参考に、家電製品を動かす時間帯を工夫するように心がけてください。
電気の需要は人々が活動しない深夜に大きく減少するため、この時間帯は電気が足りている場合が多いです。また、昨今は太陽光発電の急速な増加により晴天時は昼間にも電力不足が緩和される場合もあります。
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