賃貸でオイルヒーターは使ってもいいの?
賃貸住宅でオイルヒーターを使っていいのか、不安に感じる人もいるようです。本業で不動産賃貸業を営む私が、分かりやすく解説します。
目次
賃貸でもオイルヒーターは問題無いです
賃貸でオイルヒーターを使っても問題ありません。
電気ストーブと同じ扱いです
オイルヒーターは一般的な電気ストーブなどと全く同じ扱いです。したがって、賃貸でオイルヒーターを使うことは禁止ではありません。問題は無いと言えるでしょう。
我が家では、入居者の方のエアコンが冬に故障してしまった際には、修理が終わるまでオイルヒーターをお貸ししています。
使えるか不安に感じた人は「勘違い」しているかも
オイルヒーターを使っても大丈夫なの?と不安に感じた人は、勘違いをしているのかもしれません。
賃貸住宅では「石油ストーブ禁止」と賃貸借契約に盛り込まれていることが多いです。賃貸の契約をする時に、宅建取引士から説明を受けたと思います。
石油ストーブは火災の危険性や、灯油によって部屋に臭いが染み付いてしまうため、使用を禁止している大家・管理会社が多いです。そのため、「オイル」ヒーターは大丈夫なのか不安に感じたのかもしれません。
オイルヒーターは石油ストーブやガスストーブと違って、燃料を燃やす暖房器具ではありません。電気の熱で本体内のオイルを暖めることで部屋を「じんわりと」暖める仕組みです。オイルを燃やすわけではなく、給油する必要もありません。臭いもありません。オイルヒーターを禁止する合理的根拠がありません。
使えない場合も無くは無い
規約や契約上、使用は問題無いと言える一方、オイルヒーターを使えない場合も「無くは無い」と言えます。
電気の容量というハードルも
一般的なオイルヒーターは1200Wと一度に大量の電力を使用します。
オイルヒーターを使うことでブレーカーが落ちてしまう可能性があります。
1200Wは12Aなので、例えば15Aで契約しているワンルームのアパートではブレーカーが落ちてしまう可能性があります。それ以上の契約容量でも、エアコンと併用したり、あるいはドライヤー(やはり1200W)の電源をオンにした瞬間にブレーカーが落ちるかもしれません。
ブレーカーが落ちないようにするには契約容量を増やせばいいのですが、建物の電気配線の関係で増やせない場合も稀にあるので、その場合は断念せざるを得なくなるでしょう。また、容量を増やすと毎月の電気代が上がります。
電気代はとても高いので要注意
オイルヒーターは電気代が高いと巷ではよく言われていますが、私が実際に計測したところ、やはり高いと言わざるを得ない結果でした。1ヶ月付けっぱなしにした場合、1万円前後になるでしょう。
電気代が高いと思われがちなエアコンは、実は効率の良いヒートポンプという仕組みで熱を生み出しているため、オイルヒーターや電気ストーブのような「電気をそのまま熱に変換して発熱する暖房器具」よりも4倍程度効率が良いです。電気代もその分安いです。
エアコンが設置されている場合は、まずはエアコンに頼ることをおすすめします。
なお、賃貸住宅でも電力会社を安い会社に切り替えることで、電気代が安くなります。ネットで手続きするだけで簡単に切り替えでき、初期費用や大家の許可も必要ありません。
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