供給地点特定番号から住所を特定できます
電気の検針票に記載されている「供給地点特定番号」は、実は重要な個人情報の一つと言えます。この取り扱いについて、注意点を紹介します。
目次
そもそも供給地点特定番号とは?
まずは供給地点特定番号とは何なのか、簡単に説明します。
検針票に書かれた22桁の番号
「供給地点特定番号」とは、電気の検針票に記載されている22桁の数字の羅列です。
2016年1月以降に発行された電気の「検針票」に記載されている番号です。新電力を利用している人は、WEBの会員画面などから確認できます。
何のための番号なの?
供給地点特定番号は電力自由化を機に全国で導入された仕組みです。
電気の契約は意外と複雑で、例えば一つの戸建て住宅でも複数の電気の契約が存在しているケースがあります(二世帯住宅など) また、同じ地番に複数の家が建ち並んでいるケースも少なくありません。
電気の申込みを受付ける際に、住所を入力してもらうだけでは「供給先」を特定できない恐れがあります。そうした事態を防ぎ、円滑に電気の供給を切り替えられるようにするために「供給地点特定番号」がつくられました。
供給地点特定番号から何が分かるの?
一見するとただの「数字の羅列」に見える供給地点特定番号ですが、この情報から詳細な住所を特定することが出来ます。
住所を一発で検索できる
会員登録などの必要が無く、誰でもアクセスできる「あるサイト」に供給地点番号を入力すると、その供給地点特定番号の住所を調べることができます。地番までしっかり分かります。
検索には他に電力会社の「お客様番号」も必要ですが、これは完全にデタラメな数字でも大丈夫でした。
「あるサイト」というのは具体的な会社名は明示しませんが、「ある新電力」の申込みページです。申込み画面を開くと供給地点特定番号などを入力する画面があり、そこに番号を入力すると住所が表示される仕組みです。
検索できる回数に制限は無く、何回でも異なる数字を検索することが出来ました。
こうした仕様はストーカーなどに悪用される恐れがあると思います。
取り扱いに注意しましょう
極稀に、供給地点番号が判読できる状態で検針票の写真をSNS等にアップしている人を見かけます。番号を検索されてしまうと、住所がわかってしまうので注意が必要です。
そもそも供給地点特定番号は、電力会社の「個人情報取扱規約(プライバシーポリシー)」では住所や氏名と並んで「個人情報」と定義されています。
しかし、供給地点特定番号が個人情報であるという知識はほとんど広まっていないと思います。今後何か問題が起きないことを祈るばかりです。
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