新プランpovo2.0のメリット・デメリットを全解説
2021年9月に突如発表されたauの新料金プラン「povo2.0」のメリット・デメリットを、楽天モバイルやahamo、LINEMOと比較しながら解説します。
目次
povo2.0とは
povo2.0の特徴を解説します。
基本料金0円で2021年9月発表
2021年9月13日にKDDIが発表した新プランです。
これまでのpovoでは「20GB」の一律のデータ容量の料金プランでしたが、povo2.0では基本料金を0円とし、ユーザーがデータ容量や通話かけ放題などのオプションサービスを自分自身で自由に選べるようにしているのが特徴です。
初代povoとの違いは?
初代povoとの違いを比較表にまとめます。
povo | povo2.0 | |
---|---|---|
〜1GB | 2728円 | 390円 |
1〜3GB | 990円 | |
3〜20GB | 2700円 | |
20GB〜 | 超過後1Mbps | 〜60GB 6490円 〜150GB 12980円 |
通話料 | 22円/30秒 | |
5分以内 かけ放題 |
550円 | |
通話かけ放題 | 1650円 |
povo1.0ではデータ容量が一律20GBでしたが、povo2.0ではデータ容量を5段階からユーザーが自身でトッピングとして選べるようになりました。基本料金は0円で、データトッピングを選ばない場合は通信速度が128kbpsに制限されます。
povo2.0のメリット
楽天モバイル、ahamo、LINEMOと比較して優れている点をまとめます。
1〜3GBで4社中「最安」
楽天 | ahamo | povo2.0 | LINEMO | |
---|---|---|---|---|
〜1GB | 0円 | 2970円 | 390円 | 990円 |
〜3GB | 1078円 | 2970円 | 990円 | 990円 |
〜20GB | 2178円 | 2728円 | 2700円 | 2728円 |
20GB〜 | 3278円 制限なし |
超過後 1Mbps |
〜60GB 6490円 〜150GB 12980円 |
超過後 1Mbps |
4社の新プランと比較すると、povo2.0は1〜3GBのデータ容量を使う場合、LINEMOと並んで最安値と言えます。楽天モバイルよりも安い価格設定です。
自分自身で必要なサービスを選択できる
これまでのpovoと同様に、通話かけ放題サービスなどを自分で選んでトッピングできることに加え、povo2.0ではデータ容量も自分で必要に応じて選ぶことが出来ます。
20GBも必要無い、という多くのユーザーにとって、使い勝手が大きく向上したと言えます。
楽天モバイルより「つながる」
povoはau回線を利用しており、つながりやすさの点では楽天モバイルあるいはLINEMOを上回ると言えます。
私自身、楽天モバイルを利用しておりエリアに大きな不満は無いものの、au回線(配偶者はau回線のUQモバイルを利用している)で圏外にならない場所でも圏外になったケースが稀にあります。
povo2.0のデメリット
楽天モバイル、ahamo、LINEMOと比較して劣っている点をまとめます。
1〜3GB以外のデータ容量では安くない
1〜3GBではLINEMOと並んで最安と言えるpovo2.0ですが、それ以外のデータ容量では楽天モバイルよりも割高です。特に20GB以上使う場合は、楽天モバイルと比べると大幅に割高と言えますし、他社では20GB超過後に最大1Mbpsで通信が可能でネットサーフィンあるいは高画質でなければ動画視聴も可能です。
また、楽天モバイルは使ったデータ容量に応じて料金単価が自動で適用される仕組みですが、povo2.0では自分自身でデータ容量を選ぶ必要がある点は「面倒」と言えます。
通話をすると高い
かけ放題 | 5分以内 通話無料 | |
---|---|---|
楽天モバイル | 0円 | 0円 |
ahamo (ドコモ) |
1100円 | 0円 |
povo (au) |
1650円 | 550円 |
LINEMO (SB) |
1650円 | 550円 1年間無料 |
通話料自体は各社ほぼ横並びと言えますが、例えば楽天モバイルではRakuten Linkアプリを使用することで、多くの固定電話や携帯電話(他社含む)への通話が無料です。かけ放題オプションの設定もありますが、必ずしもオプションを追加せずとも通話料を負担する必要がありません(ナビダイヤルなど、一部の番号への通話は有料)
また、LINEMOでは5分以内の通話無料のオプションをpovoと同額で提供していますが、契約から1年間無料としておりpovoより実質安いです。
留守番電話サービスが無い
ahamo、LINEMO、povoには留守番電話サービスに対応していません。楽天モバイルは無料で留守番電話サービスを利用出来ます。
データ容量の「使用期限」が短い
povo2.0では自分で必要なデータ容量を自分でトッピングすることが出来ますが、データ容量には有効期限が設けられています。
容量 | 有効期限 |
---|---|
1GB | 7日間 |
3GB | 30日間 |
20GB | 30日間 |
60GB | 90日間 |
150GB | 180日間 |
例えば月に1GBペースでしか使わない人の場合、1GBを選択すると7日間で期限が来てしまうため、結局は3GBを選択したほうが安く済むことになります。
途中で追加が可能ではあるものの、少量しか使わない人には使い勝手が悪いと言えます。
容量超過後の速度が128kbpsと遅い
povo1.0では20GB以上使うと通信速度が1Mbpsに制限されました。1Mbpsは通常のLTE通信の10分の1以下の速度ですが、ネットサーフィンやLINE通話、高画質でなければYoutubeの動画再生も可能なスピードです。
一方、povo2.0は容量を追加しなければ通信速度は128Kbpsに制限されます。これは通常のLTE通信の100分の1以下、1Mbpsの約10分の1です。Googlemapを使う程度のことは出来ますが、ネットサーフィンさえもかなりストレスを感じるスピードです。
月2728円で実質「使い放題みたいなもの」だった1.0と比較すると、月20GB以上使うヘビーユーザーにとっては改悪と言えます。
結論:月1〜3GBなら要検討
月のデータ容量が1〜3GBの範囲に収まるユーザーには、povo2.0はメリットがある内容となっています。通話料も含めて楽天モバイルと比較してください。