電力不足の時に使用を避けてほしい家電5選

電力不足の時は使わないでほしい家電と、代替案を紹介


 日本国内でも数年ごとに起きている電力不足。そんな時に「使わないでほしい」家電製品を指摘した上で、代替案を紹介します。無理の無い、可能な範囲でのご協力をお願いします。



電力不足の時は使わないでほしい家電ベスト5


 具体的に指摘していきます。


電気ケトル・ポット


電気ケトル


 数分でお湯が沸く電気ケトル(ティファールなど)や、電気ポットは大量の電力を消費します。


 例えばティファールの電気ケトルの場合、カップ1杯分のお湯を沸かすのに約0.02kWh、カップラーメン1杯分のお湯を沸かすのに0.05kWhの電力を消費します。


 また、保温機能が付いた電気ポットの場合、保温に掛かる消費電力は平均35W程度と言われています。1日12時間保温した場合、保温に掛かる消費電力量だけで0.42kWh掛かる計算です。一般家庭の平均的な電気使用量は1日10kWh程度なので、保温だけでも小さくない電力使用量となります。


 電力不足が発生している時には、電気でお湯を沸かす家電製品の使用を避け、ガスコンロでヤカンを使ってお湯を沸かすことを検討してください。


卓上ポット

電気を使わず保温できる卓上ポット

 沸かしたお湯は卓上ポットに入れておくと、電気を使わずに長時間高い温度をキープできます。わが家でも5年以上前から毎日使っていますが、壊れず丈夫ですし中に水垢などが貯ることも無くメンテナンスフリーで楽々です(寝る前に残ったお湯を捨てるだけで、ほとんど洗っていませんが中はきれいです)


トースター


トースター

トースター

 トースターでトーストを焼くと、1回あたり0.03kWhの電力を消費します(1000W、2分と仮定)


 電力不足の時は、トースターを使わずガスコンロや魚焼きグリルを使ってみてはいかがでしょうか。火加減の調節が難しいというデメリットはありますが、トースターより早く焼けますし、安物のトースターで焼くよりもふっくら、おいしく仕上がります。


オイルヒーター


オイルヒーター

消費電力が大きく非効率なオイルヒーター

 風が出ず、乾燥せずに使える点が魅力のオイルヒーターですが、これは消費電力が本当に大きいため、電力不足の時は出来る限り使用を避けていただくようお願いします。


 小型のもので500W、一般的なサイズで1200W以上の電力を消費します。私が以前、500Wのミニオイルヒーターで計測したところ、消費電力量は1時間あたり0.2kWh前後でした。


 オイルヒーターは電気をそのまま熱に変換する暖房器具です。それに対し、エアコンは電気を熱に変えるのではなく、ヒートポンプという機構を動かすことで熱を作り出しており、電気をそのまま熱に変える暖房器具の4倍前後の効率をほこります(寒冷地を除く)


 同じ量の熱を生み出すのに必要な消費電力は、原理上オイルヒーターはエアコンの4倍となり、きわめて効率が悪いです。エアコンの設定温度を多少上げてもオイルヒーターにはかなわないので、電力不足の時はエアコンを積極的に活用してください。


セラミックヒーター


セラミックファンヒーター


 トイレや脱衣場などで使われることが多い、電気式のファンヒーターです。オイルヒーターと同じく、電気をそのまま熱に変える暖房器具であるため、エアコンと比べて4倍の電力を消費します。ダイソンの「羽の無い扇風機」エアマルチプライアーも同様による暖房も消費電力が大きいです。


 とはいえ、エアコンが無い場所で使われる機会が多いため、エアコンの無い部屋で無理に使用を控える必要はありませんが、電力不足の際は出来れば使用を避けたいものです。


ハロゲンヒーター


ハロゲンヒーター


 オイルヒーター、セラミックファンヒーターと同様に、電気をそのまま熱に変換して暖を取る暖房器具であるため、エアコンと比較して大幅に効率が悪いです。


 とはいえ、セラミックファンヒーターと同様にエアコンが無い場所で使われる機会が多いため無理に使用を控える必要はありませんが、エアコンがある場所ではエアコンの設定温度を上げるなどして使用をなるべく控えるようお願いします。


キーワードは「熱源の代替」


 最後に、要点をまとめます。


ガスや灯油の活用を。


 特に冬に発生した電力不足の際は、電気以外の方法で暖を取ることを検討してください。


 例えば東日本大震災の直後に東日本で電力不足が発生しましたが、私はエアコンを全く使わず、都市ガスを熱源としている床暖房の設定温度を上げることで「節電」に協力しました。快適性を損なうことなく節電することが出来ました。


 オール電化住宅の場合は電気を使うしか選択肢が無いですが、ガスあるいは灯油といった熱源を活用することで、大幅な節電が可能となります。


意外と効率が良いエアコン


エアコン

寒冷地でなければ効率が良いエアコン

 記事前半でも紹介しましたが、エアコンは電気をそのまま熱に変える暖房器具と比較して、消費電力が4分の1で済みます。セラミックヒーターなどを補助で使うくらいなら、エアコンの設定温度を遠慮せず上げた方が省エネとなる場合が多いです。


 まずはエアコンを活用しながら節電を心がけてください。




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