比較できない比較サイトという問題
電力会社を選ぶ上で参考になるのが、当サイトのような「電気料金比較サイト」です。料金シミュレーションで簡単に電力会社を比較できるのは便利ですが、中には「比較できない比較サイト」もあるので注意が必要です。
目次
「比較サイト」の掲載数を比較してみよう
まずは、主な「電力比較サイト」で比較できる電力会社の数を見てみましょう。各社の公式サイト上にて、2018年4月16日に確認しました。
サイト名 | 掲載数 |
---|---|
新電力比較サイト(当サイト) | 140社 |
エネチェンジ | 86社 |
価格.com | 72社 |
電気料金比較情報.com | 64社 |
エネズバ | 40社 |
インズウェブ | 31社 |
SBIグループが運営している「インズウェブ」やウェブクルー(東証マザーズ上場)が運営している「エネズバ」は、大手比較サイトとくらべても半分以下の電力会社しか掲載されていません。
掲載数が少ない比較サイトの問題点
では、比較できる電力会社の数にばらつきがあることによって、どのような問題が生じるのか。問題点を指摘していきます。
料金比較が成立していない
まず、掲載されている電力会社の数があまりにも少ない「比較サイト」では、電気料金の「比較」が成立しているとは言えません。
本来選べるはずの選択肢が最初から除外された状態で、いくら「正確」な試算結果を表示したとしても、それは有意義な情報とは言えないでしょう。
結果として消費者の不利益に
比較サイトを利用するユーザーは、電気料金が安くなる電力会社を探すために比較サイトを利用するわけです。
しかし、掲載数が少ない比較サイトを利用してしまった場合、本当に「安くなる」電力会社が試算結果に表示されているとは限りません。
例えば、上で紹介した中で掲載数が少ない某比較サイトと、最も多い当サイトで比べてみましょう。
東電エリアの「4人暮らし世帯」の標準的な使用量で試算した場合、当サイトでは熊本電力、エルピオでんき、あしたでんき、中国電力、Looopでんきという順で「安い」会社が表示されます。
しかし、某比較サイトで試算した場合、熊本・エルピオ・あしたの3社は掲載されていないため、「最安」は中国電力となります。
当サイトの試算条件に当てはめた場合、熊本電力と中国電力は年間2231円の差です。
つまり、某比較サイトで「最安」の会社を見つけて切り替えたはずのユーザーは、実際には年間2231円分、「最安」より高い料金を支払っていることになります。
掲載数が少ない比較サイトは、消費者に不利益をもたらす存在と言えるでしょう。
掲載数に大きなばらつきがある理由
では、なぜこれほどまでに「掲載数」にばらつきがあるのか。その真相を暴露します。
「掲載料」というハードル
「比較サイト」に掲載してもらうには、基本的には掲載料金が必要です。
全ての新電力が、全ての比較サイトと契約して掲載料金を支払うということは、ありません。費用対効果の問題もありますし、滋賀電力のように「比較サイトに掲載料を支払うくらいなら消費者に還元する」と主張している会社もあります。
それらのページに情報を加えようとすると費用が発生するケースが多いのです。
価格.com様でも弊社は登場しませんが、上記の理由から掲載を敬遠していると言えます。
弊社は、そういった販促費を使うくらいであればその分をお客様に還元したいと考えております。
2017年2月1日からスタートした紹介キャンペーンや、24時間無料かけつけサービスなど、お客様へのサービス力アップを最優先に考えるのが弊社のスタイルです。引用元:滋賀電力
当サイトではこうした掲載料に関係なく、片っ端から新電力の料金プランを掲載しているため、他の比較サイトより掲載数が大幅に多くなっています。
電気という生活にとって重要なインフラを扱う以上、掲載料金を取れる取れないに関係なく、より多くの電力会社を比較できるようにすべきではないでしょうか。
経産省の有識者会議などでも、電力比較サイトの公平性という点は度々問題提起がされており、今後は政府による規制や公的な認証制度が出来る可能性もあります。
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