2台の扇風機の消費電力を実測しました
エアコンと比べて電気代が安いイメージがある扇風機。本当に電気代が安いのか、我が家にある2台の扇風機の消費電力を「実測」して検証しました。
目次
- 関連記事
電気料金プランの比較表
電力自由化のプランを簡単に比較できます 453社掲載サーキュレーターの電気代はいくら?
風量によって2倍の差があることが判明ハンディファンの電気代を実測テスト
風量による差も計測
計測環境
まずは消費電力の計測を行った環境を簡単に紹介しておきます。我が家にある2台の扇風機で計測しました。
ユーイング UF-AE30J |
山善 YLT-C30 | |
---|---|---|
モーター方式 | ACモーター | ACモーター |
消費電力 カタログ値 |
42.5W | 46W |
製造年 | 2016年 | 2011年 |
いずれも、家電量販店や大型スーパーなどで売られている中でも「最安値ライン」の扇風機です。後者は大型スーパーで2000円台だったと思います。
この2機種を、ワットモニターを使って消費電力を計測しました。
計測結果 扇風機の消費電力・電気代
計測結果を発表します。
風量による違い
2機種とも、設定した風量によって消費電力が大きく異なりました。風量ごとに計測した結果を紹介します。
ユーイング | 山善 | |
---|---|---|
微風 | 9.7W →2.1円 |
機能無し |
弱 | 29.4W →6.35円 |
30.5W →6.59円 |
中 | 35.5W →7.67円 |
35.8W →7.73円 |
強 | 44.3W →9.57円 |
43.1W →9.31円 |
計測した消費電力に対し、「1日8時間」使用した場合の1日あたりの電気料金の計算結果を併記しました(電気代は1kWh27円と仮定) 消費電力は計測中、常に若干の変動がみられましたが、平均的な値を抽出しました。
設定する風量によって、消費電力に大きな差があることが分かります。
個人的な感想としては、意外と高いなという印象を持ちましたが、エアコンと比較したら10分の1とか20分の1という消費電力=電気代で済みます。
リズム風の消費電力・電気代は
今回テストしたユーイング製扇風機には「リズム風」機能があります。風量を一定時間ごとに自動で調節して、自然風のような「ゆらぎ」のある風を出す機能です。この機能の電気代はどうか、2時間にわたり計測してみました。
経過時間 | 消費電力量 |
---|---|
1時間 | 0.03kWh |
2時間 | 0.06kWh |
ワットモニターの計測が0.01kWh単位なので難しいところですが、1時間を若干過ぎたあたりで0.02から0.03kWhにカウントが増え、また2時間2分くらいで0.05から0.06kWhと表示されました(風量「中」でリズム風に設定)
使用中、消費電力は大きく変動を続けていましたが、平均すると約30Wの電気を消費していたことになります。通常の「中」設定では35.5Wだったので、それよりも消費電力が1割程度少ないようです。
なお、30Wで計算すると1時間あたりの電気代は0.81円、8時間使うと6.48円となります。
首振り機能の消費電力は?
扇風機の首振り機能ですが、首振りアリと無しでワットモニターを見比べたところ、消費電力に「大きな違い」はありませんでした。
ただ、山善の扇風機の方は、首振りをオンにすると消費電力が0.1〜3W程度上がったような??という感じがありましたが、仮に0.2W増えたとしても8時間使って電気代では0.04円の差でしかないので、誤差の範囲と言えるでしょう。
待機電力はほぼゼロ
今回テストした2機種とも、ワットモニターで計測した限りでは待機電力はゼロでした。プラグをコンセントに挿したままでも、問題無いでしょう。
ただし、リモコン機能を搭載している扇風機などでは、待機電力が掛かります。また、今回計測したユーイング製のようにスイッチがボタン式になっているものは、待機電力が完全にゼロというわけではないようですが、ワットモニターでは計測できないほど微弱な量なので無視してよいでしょう。
扇風機の電気代を節約する方法
最後に、扇風機の電気代を抑える方法を紹介して終わります。
風量を抑えて首振り機能を活用する
上でも紹介したように、扇風機は設定する風量によって消費電力に大きな差があります。適切な風量に設定することで、消費電力を抑えることができます。
また、「首振り機能」には消費電力がほとんど掛からないので、これを積極的に活用することもおすすめです。風量を一段階落として、首振りを使えばその方が消費電力は少なくて済みます。
DCモーターの扇風機を買う
今回計測した2機種とも「ACモーター」と呼ばれるタイプのモーターを使用しています。これに対し、高価格な扇風機に搭載されている「DCモーター」と呼ばれるタイプがあります。
DCモーターはACモーターと比べて消費電力が圧倒的に少ないです。一般的な直径30cmタイプで見ると、ACタイプの消費電力(カタログ値)が概ね40W台であるのに対し、DCタイプは20W台と約半分で済みます。
両者の差を15Wとすると、1日8時間の使用で電気代は1日3.24円の差です。1シーズン90日使うとして292円の差になります。
ただしDCタイプは安いものでも6000円以上します。3000円程度、場合によっては2000円で買えるACタイプと比べて本体価格は2倍以上にのぼります。したがって、差額の「元を取る」のは難しいでしょう。低消費電力なのは間違い無いので、環境にはやさしいです。
電力会社を切り替える
安い電気料金プランに切り替えることで、電気料金を5〜15%程度削減することが可能です。
手続きは簡単で、ネットで5分程度あれば完了しますし、特に初期費用などは掛かりません(ごく一部に事務手数料を取る会社はある) この機会に電力会社の切り替えも検討してみてください。当サイトで簡単に比較できます(メディア掲載多数)
関連記事
暑さ対策グッズで一番効果があったものは?3.5万投資した結論
実際に使ってみた感想- 生活家電
ドライヤーの電気代の実測テスト
実際に計測した結果をもとに検証しますドラム式洗濯機の電気代
カタログ値の2倍?!液晶テレビの電気代
カタログ値の約半分という結果に換気扇の電気代はいくら?
トイレ、台所、浴室の換気扇の電気代を計算充電池の充電に掛かる電気代の実測テスト
実際に計測した結果をもとに検証します加湿空気清浄機の電気代を実測
加湿器の電気代はいくらかかるのか節電タップの電気代はいくら?
意外とタップ自体が電気を使っていました- 季節家電
サーキュレーターの電気代はいくら?
風量によって2倍の差があることが判明扇風機の電気代を実測テスト
2台を計測。リズム風など機能別の違いも。ハンディファンの電気代を実測テスト
風量による差も計測ホットカーペットの電気代
カタログ値との大きな乖離が判明「着るクーラー」の電気代
エアコンの100分の1以下オイルヒーターの「本当の」電気代を計測した結果
実際に計測した結果をもとに検証しますDCモーターの扇風機は電気代が安いが実は「損」になる可能性も
AC/DC 本当にお得なのはどっち?- デジタル
PC用液晶ディスプレイの電気代
画面に表示する色によっても差が見られましたデスクトップPCの電気代
スリープモード、電源オフの待機電力も実測スマホの充電の電気代はいくら?
1回の充電でいくら掛かるのか、実測しました無線LANルーターの電気代はいくら?
通信量による消費電力の違いも実測で証明プリンターの電気代を実測
待機電力、1枚あたりの電気代はスマートスピーカーの電気代っていくら?
実際に計測したデータを紹介しますスマートディスプレイの消費電力を実測テスト
Google Nest Hubの電気代を実測