プリンターの電気代を実測しました
自宅で使用しているプリンターで、一気に書類を151ページ印刷する機会があったのでその消費電力を計測し、1枚あたりの電気代や待機電力を算出します。
目次
電気代実測テスト
テスト環境とテスト結果を紹介します。
計測環境
まずは計測環境から。
使用したプリンター | ブラザー DCP-J973N |
---|---|
テスト方法 | A4書類151Pをモノクロ両面印刷し 消費電力量を計測 |
4年ほど前から使用しているブラザー製の家庭用プリンター・スキャナー複合機です。WiFiでパソコンと接続して使用しています。
今回はA4の書類を151ページ一気に印刷する機会があったので、151ページ分の消費電力量をワットモニターで計測しました。その結果を紹介します。
計測結果 電気代は○○円!
消費電力量の計測結果と、1kWh(=1000Wh)27円で計算した電気代の目安はこちら。
消費電力量 | 電気代 | |
---|---|---|
151ページ | 8.4375Wh | 0.23円 |
1ページ換算 | 0.559Wh | 0.0015円 |
151ページ印刷するのに掛かった電気代は0.23円、1枚あたりで割ると0.0015円という結果になりました。
家庭用インクジェットプリンターの寿命は「2万枚程度」言われているそうです。2万枚印刷した場合の電気代は合計30.17円です。本体価格やインク代と比べれば、考慮に入れる必要の無い金額と言えると思います。当機種の印刷コスト(紙+純正インク)はカタログ値で1枚あたり2.7円+税とされており、電気代はその0.06%に過ぎません。
意外と「小さくない」待機電力
印刷中の消費電力に対し、気になったのが待機電力です。計測結果は以下のとおり。
液晶オン | 液晶オフ スリープ |
電源オフ |
---|---|---|
2.58W 148秒計測平均 |
1.16W 31秒計測平均 |
0Wで変化無し カタログ値は0.2W |
計測時間がバラバラ、かつ短いですが特に大きな変動は無かったのでこの値を採用しました。
当機種は一定時間が過ぎると本体の液晶ディスプレイが消灯するスリープモードが付いています。プリンターは電源を切らなければ、大半の時間をこの「スリープ」で過ごすことになるはずです。待機電力に掛かる電気代を計算します。
時間 | 電気代 |
---|---|
1日 | 0.75円 |
1ヶ月 | 22.6円 |
1年 | 271円 |
5年 | 1355円 |
スリープモードで置いたままにしておくと、毎年271円の電気代が掛かる計算です(1kWh27円) 5年間で1355円となり、2万枚印刷した場合に掛かる電気代合計30円よりも遥かに大きな金額です。
電気代を抑えるには
以上の計測結果をふまえ、プリンターの電気代を削減する方法を紹介します。
必要の無い時は電源オフに
プリンターに掛かる電気代の大部分は、印刷時の消費電力によるものではなく、待機電力によって発生するものです。したがって、削減余地は「待機電力」の部分にあると言えます。
今回計測したブラザーのプリンターは、電源オン・スリープの状態では年間271円の電気代が掛かりますが、電源オフにすることで計測上は0W(カタログ値では0.2W)です。0.2Wでは1年間経っても電気代はわずか3.9円と、電源オンのまま置いておく場合の100分の1で済みます。
待機電力を削減する方法としては、使わない時はコンセントを抜いたり、あるいは節電タップを使うといった方法もありますが、インクジェットプリンターはプリンターヘッド内でのインクの「詰まり」を防ぐため、定期的に自動で「オートクリーニング」を行うのが一般的です。電源を遮断した場合、オートクリーニングが出来ず、故障の原因となる可能性もゼロではない点には注意が必要です。
ちなみに、今回使用した機種の場合は「電源オフ」でもオートクリーニングを実施すると公式HPに記載があったため、電源オフであれば問題は無さそうです。
電気代よりもインク代が大事
待機電力に気を使うことで年間200円以上の節約になりますが、それより遥かに節約効果が大きいのがインク代です。
紙・インク代の1枚あたりの目安はカタログに記載されていることが多いので、プリンターを買い換える際はプリンター本体価格だけでなくランニングコストにも注目して選んでみてください。1枚10円違えば、500枚印刷した時に5000円の差になります。機種によって、A4カラー印刷で1枚10円くらいの差は珍しくありません。
私はこれまでエプソンやキヤノンのプリンターを使用していましたが、ブラザーは純正インクの価格がお手頃で、カタログ値の「印刷コスト」が大幅に安いということで、今回この機種を選びました。4年以上使用していますが特に不満は無く、次もブラザーを買いたいです。
エプソンを使用していた頃は互換インクを使っていましたが、エラーが出ることがしばしばあったので純正インクを安く使えるブラザーは良いなと思います。
電力会社を乗り換えると5〜15%安くなる
電力会社を安い新電力に切り替えることで、電気代が5〜15%安くなります。
一般的な家庭では、平均して年間で1万円前後の節約になります。切り替えは簡単で、ネットで5分あれば完了します。初期費用などは掛かりません。
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