節電タップの電気代を実測しました
待機電力を節約するために使われる「節電タップ」(スイッチ付きタップ) 実はこのタップ自体が電気を消費しています。年間でいくらの電気代が掛かるのか、意外な事実を明らかにします。
目次
電気代実測テスト
実測テストの結果を発表します。
計測環境
自宅で4日間(96時間)にわたり、ワットモニターを使って計測しました。
タップ | YAZAWA製 3口タイプ 雷サージ機能付き |
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テスト状況 | 節電タップにはプラグを挿さずに スイッチを3つともオンにして計測 |
10年ほど前に購入したスイッチ付き節電タップを使ってテストしました。
計測結果 電気代は○○円!
計測結果は以下のとおりです。
消費電力 | 0〜0.3W |
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積算使用量 | 0.01kWh(96時間) |
ワットモニターで計測すると、数秒ごとに表示が0Wと0.3Wに切り替わっていました。タップのスイッチを一つでも切ると、0Wから動きませんでした(最小0.03Wまで計測可能)
ほぼ4日(96時間)経った時点で積算使用量が0.01kWhになりました。ここから推定すると、タップ自体の消費電力は0.1Wとなります。
電気代に換算すると、1日あたり0.07円となり、年間24.6円掛かる計算です(27円/kWhで計算)
ちなみに、CO2排出量では年間450gほどになります(1kWhあたり500gで計算)
節電タップの消費電力を節約するには?
節電のためのタップがわずかながら電気を使っているというのは、複雑な気分になります。消費電力を抑える方法を紹介します。
必要無いタップはスイッチをオフに
今回のテストではスイッチを一つでもオフにすることで、ワットモニターの計測限界を下回る消費電力に低下しています。いらないタップは必ずオフにしましょう。
ランプが光らないスイッチ付きタップもある
節電タップの消費電力は、主にタップをオンにした時に点灯する電球によるものだと考えられます。なのでランプが付いていないものを選ぶことで、消費電力を抑えることが出来ます。
スイッチ付き節電タップといえば使用中にランプが点灯するものが多いですが、中にはランプが付いていないものもあります。これから節電タップを購入する場合は、ランプが付いていないものをおすすめします。
そもそも節電タップを使わないという選択も
節電タップの意義は、コンセントプラグを抜き差しせずにスイッチひとつで「待機電力」を削減できるところにあります。なので待機電力が掛からない製品に対しては、節電タップを使う意味は無いと言えます。
例えば扇風機(リモコン機能無し)、ドライヤーなどは待機電力が掛からないものが多いです。そうした待機電力の掛からない製品に対して節電タップを使う意味は無いでしょう。
また、最近は家電メーカーの努力により待機電力も低減されています。
我が家の液晶テレビ(32V型 2015年製)の待機電力を計測してみましたが、私のワットモニターでは「0W」と表示されたままでした。ランプが点灯しているため実際には電気を使っているのですが、計測限界以下(0.03W)で済んでいるようです。
例えば無線LANルーターの消費電力は常時4W以上あるので、通信しない時は節電タップでオフにすると節電に役立ちます。節電タップの特性を考えた活用をおすすめします。
節電タップの効果は? 意味はほぼ無い
気になる節電タップの効果ですが、現状では「かなり小さい」と言わざるを得ません。
自宅でテレビやドライヤー、扇風機、ホットカーペットなどの待機電力を計測しましたが、いずれも測定器の限界値(0.03W)を下回っていました。
仮に節電タップにより0.5Wの待機電力をゼロに出来た場合、年間で削減できる電気代は117円です(24時間365日で計算) 家電製品を使用している時間分を除くとメリットは年間100円以下となるでしょう。
節電タップを購入するにも費用が掛かりますし、オンオフの手間も考えると賢い節約とは言い難いです。電力会社を安い新電力に切り替えれば、ネットで手続きをするだけで年間数千〜数万円の節約になる(初期費用や工事も無い)ので、それと比べると雀の涙と言えます。
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