液晶テレビの電気代はいくら?

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液晶テレビの電気代を実測しました


 使う人は毎日長い時間使う液晶テレビ。その電気代はいくら掛かるのか。実際に液晶テレビの消費電力を実測した結果をもとに解説します。あわせて、モードや使い方の違いによる消費電力の差も詳細に解説します。使い方によって2倍もの差が生じました。



電気代実測テスト


 実測した結果を紹介します。


計測環境


LC-32H20

シャープ LC-32H20

 自宅で使用している液晶テレビです。2015年頃に購入しました。


メーカー
型番
シャープ
LC-32H20
画面サイズ 32V
消費電力
(カタログ値)
63W
年間消費電力量
(カタログ値)
35kWh

 最近の売れ筋よりもやや小さめの液晶テレビです。子供が画面に物をぶつけたため、画面の下端が正常に表示できない状態となっています。


 この液晶テレビを用いて消費電力を計測しました。


主な使用環境での消費電力の計測結果


 一般的な使用環境での消費電力の計測結果です。


映像 部屋の明るさ
明るい 暗い
地上波(ひるおび) 30W前後 15W前後
白一色画面 30W前後 15W前後
黒一色画面 11W前後 10W前後

 部屋の明るさについては、昼間にカーテン・ドアを開けた状態を「明るい」、カーテン・ドアを閉めた状態(カーテンの隙間から若干の光が漏れる)を「暗い」としています。


 地上波、ならびに白一色画面では部屋の明るさによって消費電力に2倍の差がみられました。この液晶テレビは明るさセンサーで画面の明るさを自動調節する機能があるため、その影響とみられます。


 真っ黒の画面を表示するのと、真っ白な画面を表示するのとでも最大2倍以上の差が見られました。また、地上波のテレビ番組を表示している間も、夜間の屋外で撮影された暗い映像が流れるシーンでは消費電力がやや低下する場面がみれました。


モード設定の違いによる消費電力の差


AQUOSのセーブモード

AQUOSのセーブモード

 今回テストした液晶テレビAQUOSには「セーブモード」という機能がありました。設定すると画面が暗くなったので、節電用のモードのようです。使用した際の消費電力の変化は以下のとおり。


モード 消費電力
セーブモード・オフ 30W前後
セーブモード・オン 14W前後

 地上波のテレビ番組を流した状態で計測すると、消費電力は半分以下になりました。なお、部屋の明るさを変えてもセーブモードが有効の時は消費電力に変化が見られませんでした。


画質の違いによる消費電力の差


液晶テレビの画質設定画面

画質切換えの設定画面

 画質・音質をモード切換えし、消費電力の違いを計測しました(いずれも地上波番組を視聴しながら明るい部屋で測定)


画質モード 消費電力
標準 30W前後
映画 39W前後
ゲーム 25W前後
AVメモリー 30W前後
フォト 27W前後
ダイナミック 39W前後
ダイナミック(固定) 39W前後

 画質モードによって消費電力に1.5倍以上の差がありました。傾向としては、見た目が「くっきり」とするモードは消費電力が大きいです。


待機電力


 待機電力についても計測しました。


消費電力
電源オン直後 6.5W
5分程度経過後 0.0W

 カタログスペック上の待機電力は「0.1W」とされているので、計測機器の測定下限を下回っていた可能性があります。


 仮に待機電力を0.1Wとした場合、24時間365日で電気代は23円です。




液晶テレビの消費電力・電気代を抑えるには


 液晶テレビの消費電力・電気代を削減する方法を紹介します。


画質設定を調節する


 今回テストしたAQUOSの液晶テレビでは、画質設定によって消費電力に変化が見られました。今回テストしたAQUOSの場合、画面が「くっきり」とした見た目になるモードで消費電力が大きくなる傾向が見られたので、節電を心がけるのであればそういった画質設定は避けた方が良さそうです。


 機種によって画質モードによる消費電力には違いがある可能性があるので、標準的な画質に設定しておくことが無難と言えます。


適切な明るさの部屋で視聴する


 多くの液晶テレビには「明るさセンサー」が備わっており、部屋の明るさに応じて画面の明るさを自動で調節しています。


 明るい部屋では画面の照度も上がり、消費電力が大きくなります。夜は部屋の照明を全灯とせず、調光機能を活用したり使う照明の数を減らすなどして部屋を昼間より少し暗くするのがおすすめです。照明器具の消費電力も削減でき、一石二鳥です。寝る前に明るい光を浴びると寝付きが悪くなります。


電力需給ひっ迫時には


 電力需給ひっ迫時には、節電モードを活用することで消費電力を大幅に削減することが可能です。今回テストした液晶テレビでは「セーブモード」をオンにすると通常より消費電力は半減しました。


 また、最大限節電するのであればテレビを消すという選択肢になると思います。ラジオを聴くのも良いと思いますし、2022年4月からTVerで民放番組の一部がリアルタイム配信されています。スマホで視聴すれば消費電力はとても小さく済みます。


電力会社を乗り換えると5〜15%安くなる


 電力会社を安い新電力に切り替えることで、電気代が5〜15%安くなります。
 一般的な家庭では、平均して年間で1万円前後の節約になります。切り替えは簡単で、ネットで5分あれば完了します。初期費用などは掛かりません。





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