「着るクーラー」の電気代を実測しました
冷暖房対応の「着るクーラー」、ソニーのレオンポケット2を購入したので、充電に掛かる電気代を測定した結果をまとめます。
目次
電気代実測テスト
実機で計測しました。
計測環境
SONYのREON POCKET2(RNP-2)を購入しました。スペックは以下のとおり。
製品名 | SONY REON POCKET2(RNP-2) |
---|---|
充電池持続時間 | 冷:レベル1 4時間 レベル2 3時間 レベル3 2.5時間 レベル4 1時間 暖:レベル1 4時間 レベル2 3時間 レベル3 2.5時間 レベル4 2時間 |
冷却は1〜4時間、加温は2〜4時間というのがカタログ上のスペックです。後述しますが実稼働時間はカタログスペック以上でした。
真冬や真夏の時期に「これだけ」で快適に過ごせるかと言われるとそれは難しく、ケーキに付いてくる小さな保冷剤程度に冷たく、手のひらサイズの使い捨てカイロくらいには暖かくなるという商品です。レビューは以下の記事で。
計測結果 1充電の電気代は○○円!
電池が切れて使えなくなった状態から、フル充電までに掛かる消費電力量をワットモニターで2回計測した結果です。
消費電力量 | 電気代 | |
---|---|---|
1回目 | 4.6875Wh | 0.13円 |
2回目 | 4.6875Wh | 0.13円 |
ワットモニターの計測下限の関係で誤差が生じているようにも感じますが、2回とも同じ結果でした。レオンポケット2のフル充電1回あたりの電気代は0.13円となります(電気代単価を27円/kWhで計算)
電池容量2570mAhのスマホの充電では消費電力量は1回15Wh(電池残量10%→100%で計測)だったので、着るクーラー(レオンポケット2)のバッテリー容量は800〜1000mAh程度ではないかと推測できます(容量は公表されていない)
充電を開始した直後は2.5W程度、時間が進んでいくと徐々に消費電力が下がっていくという動きでした。2.5Wであればポータブルソーラーパネルでも難なく充電できそうです(スマホは充電スタート当初10W以上)
1時間あたりの電気代は?
室温約20度の環境で「AUTO」モードで加温モードで使ったところ、バッテリーは約5時間40分もちました AUTOモードは常に同じ温度で加温するのではなく、10秒くらいの間隔で温度が波のように温度が絶えず変化する運転をするので、その分消費電力が少なく稼働時間が長くなったのだと思います。カタログスペック上は最長4時間です。
1回0.13円の電気代で5時間40分(5.67時間)とすると、1時間あたりの電気代は0.03円となります。
COOLのAUTOモードでは2時間41分だったので1時間あたりの電気代は0.05円ということになります(外気温24度の屋外を中心に利用)
家庭用のルームエアコンの電気代は1時間あたり数円〜数十円程度と言われているので、着るクーラーの電気代はエアコンの100分の1以下と言えます。
電気代を抑えるには
設定温度を下げる
設定温度を下げることで電気代を抑えることが出来ます。冷却の場合、レベル4(MAX)からレベル1(MIN)に弱めることでカタログスペック上は稼働時間が4倍に伸びるので、1時間あたりの電気代は4分の1になる計算です。
AUTOモードを活用する
常に同じ温度で加温・冷却するのではなく、温度が波を描いて変動するような「AUTO」モードがある機種では、AUTOモードを使った方が消費電力が抑えられ、稼働時間も長くなります。レオンポケット2の場合、カタログでは最長4時間稼働とされていますがAUTOモードでの加温は4時間を大きく超えて使うことが出来ています。
同じ温度で加温・冷却し続けると、肌が慣れて温度を感じづらくなります。冷たさ・暖かさをより強く感じられるという点でもこのようなモードは有効です。
エアコンと組み合わせて使う
「着るクーラー」だけで真夏や真冬の室内で快適に過ごせるかと言われると、厳しい部分がありますがとはいえ着るクーラーを併用することでエアコンの設定温度を1〜2度緩めても、快適に過ごすことが出来ます。エアコンを使うか微妙な時期は、着るクーラーを使うことで快適に過ごすことが出来ます。
エアコンの補助的な使い方をすることで、エアコンの消費電力を抑え結果として電気代を大きく削減することができます。着るクーラーは1時間使っても電気代は0.2円以下ですから、エアコンより圧倒的に省エネです。
電力会社を乗り換えると電気代が安くなる
電力会社を安い新電力に切り替えることで、電気代が安くなります。切り替えは簡単で、ネットで5分あれば完了します。初期費用などは掛からないところがほとんどです。
関連記事
- 暑さ対策グッズで一番効果があったものは?3.5万投資した結論
実際に使ってみた感想 - 電気代・消費電力実測テスト
- 生活家電
- ドライヤーの電気代の実測テスト
実際に計測した結果をもとに検証します - ドラム式洗濯機の電気代
カタログ値の2倍?! - 液晶テレビの電気代
カタログ値の約半分という結果に - 換気扇の電気代はいくら?
トイレ、台所、浴室の換気扇の電気代を計算 - 充電池の充電に掛かる電気代の実測テスト
実際に計測した結果をもとに検証します - 加湿空気清浄機の電気代を実測
加湿器の電気代はいくらかかるのか - 節電タップの電気代はいくら?
意外とタップ自体が電気を使っていました - 季節家電
- サーキュレーターの電気代はいくら?
風量によって2倍の差があることが判明 - 扇風機の電気代を実測テスト
2台を計測。リズム風など機能別の違いも。 - ハンディファンの電気代を実測テスト
風量による差も計測 - ホットカーペットの電気代
カタログ値との大きな乖離が判明 - 「着るクーラー」の電気代
エアコンの100分の1以下 - オイルヒーターの「本当の」電気代を計測した結果
実際に計測した結果をもとに検証します - DCモーターの扇風機は電気代が安いが実は「損」になる可能性も
AC/DC 本当にお得なのはどっち? - デジタル
- PC用液晶ディスプレイの電気代
画面に表示する色によっても差が見られました - デスクトップPCの電気代
スリープモード、電源オフの待機電力も実測 - スマホの充電の電気代はいくら?
1回の充電でいくら掛かるのか、実測しました - 無線LANルーターの電気代はいくら?
通信量による消費電力の違いも実測で証明 - プリンターの電気代を実測
待機電力、1枚あたりの電気代は - スマートスピーカーの電気代っていくら?
実際に計測したデータを紹介します - スマートディスプレイの消費電力を実測テスト
Google Nest Hubの電気代を実測