節電計画を考えておこう!
2011年の東日本大震災以降、日本でも度々「電力不足」という言葉が聞かれるようになりました。突然やってくる電力不足に向けて、自宅の節電計画を考えておきましょう!
目次
頻繁する電力不足
まずは日本の「電力不足」の現状を紹介します。
時期 | 原因 |
---|---|
2011年3月 | 東日本大震災 |
2011年夏・冬など | 発電所の長期停止 |
2018年9月 | 北海道胆振東部地震 |
例えば東日本大震災直後には東日本エリアで電力が不足し、東京電力管内の広範囲で「計画停電」が約2週間にわたり、実施されました。
また、北海道胆振東部地震では大規模な発電所の停止により電力不足が発生し、道内で大幅な節電が必要となりました。
「電力不足」は災害などによって、ある日突然起こる場合もあります。また、国民全体の努力により「最悪の事態」を避けることも可能である場合もあります。もしもにそなえて、日頃から節電計画を考えておくことが重要だと思います。
電化製品の使い方を見直すアイデア
「節電」といっても、やり方によっては生活の利便性を大きく損ねずに実行することも出来ます。節電する際のポイントをまとめます。
使用を控える電化製品を考える
まず分かりやすいのが、電気を使う電化製品の使用を控えることです。もちろん節電には効果的ですが、場合によっては生活に不便が生じる場合もあります。
単に使用を控えるだけでなく、代替手段を見つけておくのもおすすめです。
例えば普段電気ポットでお湯を沸かしているのであれば、電力不足時にガスで沸かせるようにヤカンを用意しておくなど、事前に考えて準備しておくと効果的な節電を実行できます。
行動を見直す
普段の行動パターンを見直すことでも「節電」に貢献出来ます。
これまで日本で発生した「電力不足」の多くは、24時間ずっと電力が足らない状態が持続していたわけではありません。
例えば2011年3月の東京電力の計画停電は6時20分〜22時の間で実施されていましたし、北海道胆振東部後の電力不足でも「平日8時半〜20時半」の時間帯の節電を経産省などが呼びかけていました。
「電力不足」が叫ばれる中でも、逆を言えばそれほど電力が不足していない時間帯があったというわけです。
普段の行動を見直して電気を使う時間帯を「ずらす」ことでも、節電への貢献が可能です。
電化製品の使い方を見直すアイデア
具体的には何をすればいいのか、節電のアイデアを紹介します。
エアコンの使用を控える
家庭にある電化製品の中でも消費電力が大きいのがエアコンです。電力不足の時には設定温度を緩くしたり、あるいは使用を控えるのがおすすめです。注意点としては、こまめに消したりつけたりすると、かえって消費電力が増える場合があります。
夏は扇風機を併用したり、冬の場合は「電気以外の熱源」を使った暖房器具と併用するのもおすすめです。ちなみに我が家では、東日本大震災後はエアコンを一切使わずにガス式の床暖房で乗り切りました。
逆に、オイルヒーターやハロゲンヒーターなど、効率が悪い暖房器具の使用をやめて、エアコンの設定温度を上げた方が節電になる場合もあります。
照明を暗くする・消す
家庭の消費電力量で2番目に大きい13.4%(出典:経産省総合エネルギー調査会)を占めるのが照明器具です(ちなみに1番大きいのは冷蔵庫)
必要の無い照明を消したり、あるいは調光機能がある場合は暗くすることで、消費電力を抑えることが出来ます。日本の住宅は夜間「明るすぎる」と言われており、睡眠の質を改善する意味でも照明を暗くすることはメリットとなるでしょう。
また、白熱電球を使っている場合はLED電球に切り替えるだけで大幅な節電が可能です。
テレビを消す
特に大型のテレビは消費電力が大きいです。テレビが複数台ある場合は、消費電力が小さなテレビを使うようにしたり、あるいはテレビを消してラジオをつけることで大幅な節電になります。「省エネモード」を活用するのもおすすめ。
温水便座をオフにする
快適に用を足せる温水便座(ウォッシュレット)ですが、電力不足の時は使用を控えるのもおすすめです。設定温度を下げるのも良いです。
100円ショップでも買える「便座シート」を使うと、冬場でも温水便座オフでも大丈夫です。電力不足期間だけでも便座シートを使ってみてはいかがでしょうか。
電気ポットの使用をやめる
瞬間的に多くの電気を使ってしまう電気ポットや卓上ケトルのようなものは、電力不足の時は使用を控えることをおすすめします。ガス火で沸かしましょう。
また、電気ポットの場合は保温にも電気を使います。我が家では日頃から電気を使わない「卓上ポット」に沸かしたお湯を入れていますが、便利で良いですよ。
トースターを使わない
パンやお餅を焼くのに便利なトースターですが、やはり瞬間的に大量の電気を使います。少々不便にはなりますが、電力不足期間中はガス火で焼くなどの代替手段を取るのもおすすめです。
行動を見直すアイデア
続いて、「行動」を見直すことで節電になるアイデアを紹介します。
家族全員同じ部屋で過ごす
家族がバラバラの部屋で過ごすと、電気の使用量が多くなってしまいます。一つの部屋に固まって過ごした方が、電力消費を抑えることが出来ます。
食洗機は深夜に使う
新築ではビルトインで付いていることも増えてきた食器洗い乾燥機ですが、電力消費量は小さくありません。かといって手洗いは面倒です。
とりあえず夕食後の食器洗いは、少し遅めの時間にすることで電力不足緩和に貢献出来ます。可能であれば朝・昼は手洗いするのがおすすめです。
充電できる機器は深夜に充電する
スマホや掃除機、ノートパソコン、電動アシスト自転車など「充電する機器」は身の回りにあふれています。そうした機器の充電を、電力が不足している時間帯から「不足していない」時間帯に移すことでも、節電に貢献出来ます。使用頻度を減らす必要などありません。
家にいる時間を減らす
家にいると消費電力が多くなりがちです。カフェやレストラン、図書館など多くの人が集まる場所に皆でいた方が、消費電力を抑えることが出来ます(もちろん自宅の電気を消した上で)
例えば電力不足期間中、普段よりも外食に行く回数を増やしてみるというのも、電力不足緩和には役立ちますし、度々問題視されている「自粛モード」の緩和にも貢献できます。
ただし、余震などがある場合もあるので、帰ってこられる範囲での「お出かけ」をおすすめします。
新電力契約者も節電に協力を
2016年の電力自由化以来、新電力に切り替える世帯が年々増加しています。新電力を契約していれば電力不足とは無関係では?と思う人もいるようですが、それは違います。
多くの新電力は卸電力取引所という市場から電気を調達し、電気を届けています。そして卸電力取引所に電気を売っているのは、多くが大手電力会社です。「電力不足」になれば新電力も同様に電力不足になります。
東京ガスなど自社発電所でほぼ100%をまかなっている新電力もありますが、契約者が節電すればその分、卸電力取引所などを通じて電気を必要としているところに電気が届きます。節電は無意味な行動ではありません。
なお、停電する場合は契約している電力会社に関係無く停電します。計画停電(輪番停電)が行われる場合も、住んでいる地区ごとに停電します。新電力契約世帯は停電しないといったことはありませんし、逆に特定の新電力を契約している家だけ停電するということも無いです。
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