中部電力「これからでんき」買取サービスのメリット・デメリット

中部電力「これからでんき」買取サービスを解説


 中部電力では卒FITを迎えた太陽光発電の余剰電力を買い取る「これからでんき買取サービス」を開始します。東邦ガスなど他の新規参入企業と比較しながら、メリット・デメリット両面を数字で検証します。


中部電力「これからでんき」買取サービス



中部電力「これからでんき」買取サービスの詳細


 サービス内容を詳しく解説します。




中部電力エリアの買取メニューの一覧


 まずは中部電力エリアの買取メニューを紹介します。


エリア 買取価格
シンプルプラン
買取のみ
7.0円/kWh
プレミアムプラン
対象電気料金プランとセット契約
8.0円/kWh
電気代から値引き
Amazonギフト券プラン
対象電気料金プランとセット契約
8.1円/kWh
WAONプラン
対象電気料金プランとセット契約
実質9.0円/kWh
7円+2ポイント/kWh
再エネスマートプラン
対象電気料金プランとセット契約
7〜12円/kWh
時間帯により変動
電気代から値引き

 買取価格は中部電力エリアの買取業者の中では「低め」と言える水準です。例えばENEOSは電気とのセット契約無しでも10円/kWhで買い取ります。


 WAONプランで買い取られた余剰電力はイオングループの店舗で使われます。買取価格が他のプランよりも高いことに加え、そういった面白さがあるのでおすすめです。イオンでは店舗で排出するCO2を2050年までにゼロにすることを目標としており、その取り組みに活用されます。


 電気とセット契約が必要なプランについては「従量電灯B・C」といった一般的な料金プランではなく、指定された料金プランへの切り替えが必要です。電気代の試算をした上で申し込むことをおすすめします。


 売電・買電を中部電力にまとめた場合の試算をします。


ケース 電気代削減 買取金額上積み 合計
買電:中電の従量電灯B
売電:中電シンプルプラン
0円 0円 0円
買電:中電「おとくプラン」
売電:中電WAONプラン
-2478円 +7000円 9478円トク
売電・買電ともに東邦ガス
電気・ガスとセット契約
-4539円 +8750円 13289円トク
売電をENEOS
購入をピタでん
-9714円 +10500円 20214円トク

 年間売電量を3500kWh、電気の使用量を40A・月391kWh(3人世帯モデルケース)とした場合の年間試算です。


 中電に関して付け加えると、ガスを東邦ガスから中電に切り替えると年間7348円安くなり(月39m3使用の場合)、トータルで16787円の経済メリットとなり東邦ガスよりもお得です。


公式サイト

東京電力エリアの買取メニューの一覧


 関東地方や静岡県東部など、東京電力エリアにも対応しています。買取メニューは以下のとおりです。


エリア 買取価格
東京電力エリア
電気とセット契約
10.0円/kWh
東京電力エリア
買取のみ
9.0円/kWh

 中部電力の電気は東京電力エリアでも利用できるので、その電気とセット契約にすることで買取価格が高くなります。売電のみの利用も可能です。


 売電・買電を中部電力にまとめた場合の試算をします。


ケース 電気代削減 買取金額上積み 合計(東電比)
売電・購入ともに東電 0円 0円 0円
売電を中電・購入を東電 0円 +1750円 1750円トク
売電・購入ともに中電 -8298円 +5250円 13548円トク
売電をENEOS
購入をエルピオでんき
-14862円 +8750円 23612円トク
売電・購入ともに熊本電力 -17257円 +15750円 33007円トク

 年間売電量を3500kWh、電気の使用量を40A・月391kWhとした場合の年間試算です(中部電力は「新カテエネプラン」)


 東電と比較すると大幅にお得ですが、他の新規参入会社と比べると経済メリットは小さいと言えます。


公式サイト



「これからでんき」買取サービスのメリット・デメリット


 他社サービスと比較したメリット・デメリットを紹介します。


余剰電力の「行き先」が分かるのはおもしろい


 上でも紹介したように、中部電力エリアの「WAONプラン」では、買い取られた余剰電力はイオングループの店舗で使われます。こうした余剰電力の「行き先」を示した買取プランは少ないため、面白い取り組みだと言えます。電気の行き先が分かることで、売電にちょっとした楽しさが加わるのではないでしょうか。


「これからでんき買取サービス」WAONプランではイオングループで電気が使われる


買取価格は全体的に「低め」


 中部電力の「これからでんき買取サービス」の買取価格は、全体的に低めといえます。他の新規参入企業はいずれも中部電力の買取価格をベースにサービスを設計しているため、当然といえば当然です。


 単純に高い売電価格で買い取ってもらいたいのであれば、他社がおすすめです。


CO2フリーの電気も購入可能


 中部電力では2019年7月から、中部電力エリア向けに「CO2排出量ゼロ」の電気の販売を開始しています。


 対象の電気料金プランに加入した上で、電気の使用量あたり4.32円/kWh(消費税率8%)を追加で支払うことでCO2排出量をゼロに出来るオプションメニューです。電気料金は中部電力の通常のプラン(従量電灯B)と比較して大幅に割高になりますが、家庭のCO2排出量の48.6%を占める「電気」に由来する排出量をゼロに出来ます。申込みは中電の会員サイト「カテエネ」から出来ます。


 参考までに、モデルケースでの試算を紹介します。


ケース 電気代削減 買取金額上積み 合計
買電:中電の従量電灯B
売電:中電シンプルプラン
0円 0円 0円
買電:中電「おとくプラン」
売電:中電WAONプラン
-2439円 +7000円 9439円トク
買電:中電「おとくプラン」+CO2ゼロ
売電:中電WAONプラン
+18205円 +7000円 11205円負担増

 年間売電量を3500kWh、電気の使用量を40A・月391kWh(3人世帯モデルケース)とした場合の年間試算です(消費税率10%で試算:CO2ゼロの上乗せ単価は4.4円/kWh)


 通常プランと比べて年間1万円以上の負担増となります。  例えば新電力会社の中にはこれよりも安い料金でCO2排出量ゼロを実現しているプランもあります。そうした電気料金プランと他社の買取プランを組み合わせて使うことで、実質負担ほぼ無しでCO2排出量ゼロを実現することも可能です。


公式サイト



関連記事


地域別 電気料金比較表

電気料金比較シュミレーション

人気の電力会社

電力自由化Q&A