テスラ・パワーウォールの利点・欠点を他社製と比較する
テスラの蓄電池パワーウォールは他社の蓄電池と比較してどうか。他社製品と比較したメリット・デメリットを整理して紹介します。
目次
パワーウォールのメリット(優れている点)
他社製品よりも優れている点を整理します。
価格が圧倒的に安い
Powerwallの圧倒的な強みは、その価格です。
国内メーカー製の蓄電池で容量が10kWhを超えるものは、導入費用が200万円を超えるのが「相場」です。高い業者では300万円程度掛かる場合も珍しくありません。
一方、テスラのPowerwallは諸々の諸経費を含めても180万円前後で導入可能です。国内メーカー製よりも大幅に安い価格です。
一定の信頼性がある
圧倒的に安いと言われると不安を覚えますが、テスラは2020年に世界で50万台の電気自動車を販売した会社です。その電気自動車が搭載しているのと同じリチウムイオン電池を内蔵しているPowerwallには一定の信頼性があると言えるでしょう。
出力が大きい(一度に使える電力が大きい)
Powerwallの定格出力は5kW(充放電)、最大出力は7kW(10秒、自立運転中)というスペックです。
5kWと言われても何のことか分からないという人が多いと思いますが、日本の一般的な広さの戸建住宅で使われる電力を余裕を持ってまかなうことが出来ると言える数字です。Powerwallからの供給だけで、エアコンなども十分に動作することが出来ます。「全負荷型」なので停電時も家中で電源を使うことが出来ます。
パワーウォールのデメリット
他社製品より劣っていると言える点を指摘します。
補助金を利用しづらい
家庭用蓄電池に対しては国や自治体が設置する際に補助金を出しています。国内メーカー製の蓄電池の場合、合計で数十万円以上の補助金を受けることが出来る場合が多いです。
一方、テスラのPowerwallは補助金の受給に必要な国内の認証を取得していないため、こうした補助金を受けられない場合が少なくありません。
とはいえ、設置費用が国内メーカーの製品と比べて圧倒的に安いため、補助金を加味してもなおPowerwallの方が安くなるケースが多く、補助金の有無は必ずしもデメリットになるとは言えません。
容量が大きい、小容量が無い
Powerwallは電池の容量が13.5kWhの一種類のみのラインナップです。国内メーカーのような小容量の蓄電池がありません。
日本の一般家庭での1日あたり10kWh程度です。Powerwallの容量は家庭で使う1日分以上の電気使用量を賄うことが出来る数字です。
Powerwallはアメリカで先に普及が進んでいます。アメリカの住宅の平均面積は148平米に対し、日本は96平米(持ち家に限ると125平米)とされています。一般的に住宅の面積が広くなると電気使用量も増えるため、Powerwallの13.5kWhという容量は日本の一般家庭には「大きい」と言えます。
また、太陽光発電の余剰電力の充電に使うケースを考えた場合も同様です。13.5kWhという容量は、日本の一般的な住宅用太陽光の「数日分」の発電量に相当します。昼に充電してその日の夜に消費することを考えると、13.5kWhという容量は多くの場合「必要無い」といえるものです。
日本での住宅用蓄電池の容量は5〜7kWh程度が一般的です。Powerwallはその2倍と大きなものです。同容量で比べると国内メーカー製よりもPowerwallが圧倒的に低価格ですが、小容量の蓄電池とも費用をよく比較することをおすすめします。
国内メーカーの蓄電池はおなじ製品でも購入する業者によって価格が大きく異る場合があります。一括見積りサイトを活用してよく比較することをおすすめします。
一括見積りサイト | 対応 |
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タイナビ蓄電池 | 全国 |
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本体が大きい
Powerwallは容量が大きいため、本体が大きいです。縦115cm、横75.3cm、厚さ約15cmという寸法です。ベビー布団と同程度、と言えばイメージしやすいでしょうか。5歳児男子の平均身長が110cmなので、Powerwallは5歳児くらいの高さがあり、それなりに存在感があります。
蓄電池本体の大きさは容量とある程度比例します。例えばPowerwallの約半分5.6kWhのパナソニック製蓄電池は縦62cm、横68cm、厚さ28cmというサイズです。Powerwallと比べると存在感はかなり軽減されます。
狭小住宅や住宅密集地には適さないと言えます。
設置業者が限られる
Powerwallの販売・施工はテスラモーターズジャパンの認定施工企業が行います。その数は少しずつ増えているものの、全国で10社前後と限られています。大手ハウスメーカーなどは含まれていません。
三菱総研の調査では、国内の蓄電池の販売価格の半額近くが卸売業者など流通段階で上乗せされていると指摘されています。複雑な流通経路を経ることで蓄電池の最終価格がつり上がっていると言えます。
Powerwallでは販売施工業者が限定されている分、そのような流通段階でのコスト増が少ないため価格が抑えられる反面、購入できる先が限定されてしまうデメリットがあります。
認定施工業者 | 対応 |
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横浜環境デザイン | 神奈川、東京、千葉、茨城、埼玉、岩手 |
結論:大容量の蓄電池を求めるならPowerwallはアリ
結論としては、10kWhを超える大容量の蓄電池を求めている場合には、Powerwallは第一候補として検討すべき製品といえます。
一方、5kWh前後の一般的な容量の蓄電池で事足りる場合は、補助金の差も加味するとPowerwallに経済的なメリットが無い場合もあります。一括見積りサイトを活用しながら、慎重に検討してください。
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