固定価格買取が終わった太陽光発電の救世主が電気自動車・PHVである理由

電気自動車・EVは太陽光発電を救う?


 固定価格買取制度(FIT)で高値で買い取られていた家庭の太陽光発電によって生み出された電気。しかし固定価格買取が終了した後は、自宅で自家消費した方がお得になります。そこで役立つのが電気自動車やプラグインハイブリッド車(PHV) そのメリットやデメリットを解説していきます。



自家消費を増やせる


 電気自動車やPHVを導入することで、自宅の太陽光発電で作った電気の「自家消費」を増やすことができます。電気自動車・PHVならではの活用方法を紹介していきます。


バッテリーを蓄電池として利用できる


 電気自動車やPHV(電動車)は大型のバッテリーを搭載しています。特に電気自動車は、一般家庭の数日分の使用量をまかなえるほどの大容量の電池を持っています。


 現在、こうした電動車のバッテリーを住宅の「蓄電池」として活用しようという動きを自動車業界と住宅業界が一緒になって進めています。


電気自動車は蓄電池にもなる


 単に太陽光発電で作った電気を充電に使うだけでなく、「V2Hシステム」(「Vehicle to Home」)と呼ばれるシステムと組み合わせることで、電動車から住宅へ電気を供給することも可能になります。
 昼間は電動車のバッテリーに電気を貯め、夜はその電気で生活することが出来ます。


 V2Hシステムを活用することで、自宅のソーラーパネルで作った電気を余すこと無く、自宅でフル活用することが可能になります。


充電の仕方を工夫するだけでも効果が


 自家消費量はやや小さくなってしまいますが、電動車があればV2Hを導入しなくても自家消費を増やすことは可能です。


 電動車の充電を、ソーラーパネルが発電している昼間に行うことで、自家消費を増やすことが出来ます。


 深夜の料金単価が安くなるプランで電気自動車を充電している家庭が多いと思いますが、固定価格買取が終了した後は自宅のソーラーパネルの電気で充電した方がお得です。


内容 料金単価
東電「深夜電力」の単価
※2016年以前のプラン
12.25円/kWh
東電「夜トク」の単価
23〜7時
20.78円/kWh
FIT終了後の
売電価格(予想)
10円/kWh

 古いプランで契約している家庭は売電価格との差は小さいですが、最近のプランを利用している家庭は価格差が大きくなり、その分自家消費(昼間の充電)がお得です。


電気自動車




導入のメリット・デメリット


 電気自動車・PHVのメリットとデメリットを紹介していきます。


移動手段としても活用できる


 電動車のメリットは、移動手段にもなるという点です。家庭用の据え置きの蓄電池は乗り物にはなりませんが、電動車は移動手段としても利用できて「一石二鳥」です。


停電時の非常用電源にもなる


 据え置き型の蓄電池でも同様のことが言えますが、災害などで停電した際の非常用電源としても活用できます。


 電動車とあわせてV2Hシステムを導入していれば、そのまま自宅のバックアップ電源として使えます。V2Hが無い場合でも車内のコンセントから電源を取れるため、様々な家電を動かすことが出来ます。


電気自動車は非常用電源にもなる


導入費用が高い


 一方でデメリットはなんといっても導入費用です。


 「日産リーフ」の車両本体価格は廉価グレードでも315万円。国から出る40万円程度の補助金や、重量税などの減税メリットが12万円程度である点をふまえても、コミコミで300万円以上の見積もりになるはずです。


 更に充電器の設置には10万円前後の費用が掛かります。V2Hを導入する場合は軽自動車が買えるくらいの負担になります。


 電気自動車は中古ならコミコミ60万円程度(日産リーフの場合)から購入できるます。その場合は家庭用蓄電池を導入するよりも費用を抑えることも可能です。


内訳 費用
日産リーフ(新車) 300万円〜
日産リーフ(中古) 60万円〜
普通充電器 10万円〜
V2Hシステム 100万円前後から

日産リーフ


場所をとる


 家庭用蓄電池は家の裏などに設置することも可能で、それほど場所を取るものではありません。しかし電動車は車ですから、1台分の駐車スペースが必要になります。


生活スタイルによっては意味が無い


 例えば毎日の通勤で車を利用する場合、家庭の蓄電池としての役割を果たすことが出来ません。電動車を蓄電池としても活用するには、昼間に車を自宅に駐車している必要があります。


 親和性が高いのはサンデードライバーでしょう。平日にたっぷり充電して、土日に使えば効率的です。


収益シミュレーション


 ざっくりとしたシミュレーションを紹介します。


車両価格
(日産リーフ新車)
300万円
充電器の設置費用 10万円
月間走行距離
(乗用車の平均走行距離)
850Km
電費 1kWhあたり5Km
→月170kWhの充電
電気料金の単価
(東電:従量電灯B)
26.74円/kWh
→月4545円
FIT終了後の
売電価格
10円/kWh

 この条件の場合、全て東電から購入した電気で充電すると月4545円。自宅のソーラーパネルの電気で充電すれば0円ですが、実際には同量の電気を売電する選択肢もあるので、売電した場合の収入「月1700円」を充電にかかるコストとして設定します。


 差額は月2845円。固定価格買取が終了した後は、売電する場合よりも年間で34140円お得になります。


 例えばプリウス(270万:燃費24.55Km/L:ガソリン130.8円/L)は逆に年間10868円のガソリン代が掛かるので、両者の差額は年4.5万円。7年ほどでリーフの方がお得になる計算です。


 取らぬ狸の皮算用ですが。




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