auでんきの概要
運営会社 | KDDI | 電力調達 | 一部地域では 大手電力が供給 |
供給エリア | 離島除く全国 | 契約条件 | au、UQモバイル利用者 |
目次
特徴
・電気料金は地域の大手電力会社と「同額」
・毎月の料金の1〜5%をPontaポイントで還元
・auの通信回線(スマホ、ネット等)の契約者向け
「鬼ちゃん」のCMでおなじみ、KDDIの新電力です。auの携帯電話・スマホや、auひかりの契約者に向けたサービスを展開しています。
通信会社が電気を売ると言われると意外な感じがしますが、KDDIは2014年に電力子会社を設立し、大型マンションなどに電気を供給してきました。稼ぎ頭である携帯電話事業が頭打ちの中、契約者に様々なサービスを提供する「auライフデザイン」という戦略の一環として、電力事業に力を入れています。
auでんきは大手電力会社や他の新電力と比較してどのようなメリット・デメリットがあるのか、詳しく解説します。

料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になるの?
auでんきへの乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました。
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
北海道電力エリア でんきMプラン |
-2.8% -1679円 |
-4.6% -6067円 |
-4.6% -7055円 |
-4.6% -8098円 |
東北電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -487円 |
-4.6% -5061円 |
-4.6% -5933円 |
-4.6% -6853円 |
東京電力エリア でんきMプラン |
-0.9% -485円 |
-4.6% -5204円 |
-4.6% -6082円 |
-4.6% -7010円 |
中部電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -497円 |
-4.6% -5134円 |
-4.6% -5962円 |
-4.6% -6837円 |
北陸電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -425円 |
-2.8% -2626円 |
-4.6% -5036円 |
-4.6% -5762円 |
関西電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -428円 |
-4.6% -4662円 |
-4.6% -5340円 |
-4.6% -6066円 |
中国電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -448円 |
-4.6% -4884円 |
-4.6% -5582円 |
-4.6% -6329円 |
四国電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -452円 |
-4.6% -4920円 |
-4.6% -5640円 |
-4.6% -6411円 |
九州電力エリア でんきMプラン |
-1.0% -443円 |
-4.6% -4625円 |
-4.6% -5408円 |
-4.6% -6235円 |
沖縄電力エリア でんきMプラン |
-0.9% -374円 |
-2.7% -2395円 |
-4.6% -4520円 |
-4.6% -5104円 |
使用量に関係なく大手電力と比較して割安になる料金設定ですが、新電力の料金水準としては全体的に平均よりも「やや高い」と言える水準です。ただし、東北の2人世帯、中部の2人世帯、沖縄の3人以上の世帯など一部条件では他の新電力と比較しても上位、あるいは最安水準といる料金設定です。
いずれも電気料金自体は大手電力会社の「従量電灯」と同額で、電気代に対して1〜5%のPontaポイントが付与される形で「値引き」が行われます。当サイトの試算にはPontaポイント還元分を含めています。

auでんきセット割
上でも説明したとおり、毎月の料金に応じてPontaポイントが還元されます。
ポイントバックの還元率は以下の通りです。
auでんきの料金 | 還元率 |
5千円未満 | 1% |
5000〜8000円未満 | 3% |
8千円以上 | 5% |
平均的な電気使用量だと、一人暮らし世帯では5000円を下回る月が多いはずです。2人〜3人世帯では、あまり使わない月は3%、夏冬でエアコンをよく使う時期は5%になるでしょう。4人以上の世帯では、年間を通じて5%が適用される月が多くなると思います。
なお、ポイントバック還元は「税抜き額」に対して行われるため、例えば5%還元なら税込みの電気料金に対して実質4.63%程度の還元率となります。
以前はau WALLETポイントでのポイントバックでしたが、2020年5月からPontaポイントによる還元に変更となりました。
ガスとのセット割も
auでんきと都市ガスのセット割引プランを一部地域で提供しています(東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、大津市ガスのエリア) 詳しくは以下の記事で。

解約時の違約金は?
解約違約金は発生しません。
2020年以前は、契約から1年以内に解約すると2200円の違約金が発生していましたが、削除されました。現在は公式サイト上にも、「auでんきを解約しても違約金はかかりません」との案内が記載されています。
auでんきの評価
auでんきのメリット・デメリットを紹介します。
2020年5月から使い勝手が向上
以前のauでんきでは、au WALLETポイントが付与されていました。au WALLETポイントはau PAY(au WALLET)の残高としてチャージするなど、使いみちが限られておりau WALLETを使っていない人にとってauでんきは使い勝手の悪いサービスと言わざるを得ない状況がありました。
しかし2020年5月からは、前述のとおりPontaポイントによる還元に変更されました。Pontaポイントはローソンや昭和シェルのガソリンスタンド、ケンタッキーフライドチキン、高島屋など様々な店舗で支払いに利用出来ます。使い勝手はau WALLETポイントと比較して大幅に高くなっています。

環境・エコは?
内訳 | 構成比 |
---|---|
卸電力取引所 | 58.5% |
LNG火力 | 12.6% |
石炭火力 | 11.0% |
再エネ(FIT電気) | 5.7% |
水力 | 2.0% |
2018年度の電源構成は上記の通りです。電源構成を一切公表しない新電力も多い中、詳細に開示している点は評価に値します。
環境省が公表したCO2排出係数のデータによると、auでんき(KDDI)のCO2排出量は1kWhあたり560g(2019年度実績)と、新電力としては排出量が「やや多い」と言える値でした。年々少しずつ良くなっているものの、環境負荷はやや大きいと評価します。
なお、東京・中部・関西・中国の4エリアではKDDIではなく各地域の大手電力会社が電気を供給します。
電気料金があまり安くない
何度も説明しているように、auでんきは電気料金自体は大手電力会社と同額で、税抜額に対して「最大5%」のキャッシュバックを受けられるという仕組みです。大手電力会社と比較したお得率は、税込みの電気代に対して最大4.6%となります。
お住いの地域や電気の使用量によっても違いますが、「5%」というお得率は新電力としてはかなり低い水準です。特に3人、4人世帯など使用量が多い場合は10%以上(年間1.5万円以上)安くなる例も珍しくありません。

「おトク」が分かりやすい
何度も説明してきたように、auでんきの電気料金は大手電力会社と一緒。そして値引き分はau WALLETにチャージされます。
こうした仕組みは、他の一般的な新電力(電気料金が安い)と比べると、チャージ金額が積み上がるという形で「おトク」が見えるので、節約を実感しやすいというメリットがあります。
また、毎月還元されるPontaポイントを自分のヘソクリにしてもバレにくいかもしれませんね。
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