auでんきで電気代が高くなった?
auでんきに切り替えたら電気代が安くなる。そう言われて切り替えたのに、逆に「高くなった」と感じるあなたへ。確認すべきポイントを、電力自由化の専門家の立場から解説します。
目次
auでんきに切り替えて高くなるケースもある
「安くなる」と勧誘しているauでんきですが、切り替え前に契約していた電力会社・プランによっては割高になる場合もあります。
auでんきの料金プランの特徴は
まずはauでんきの料金プランの特徴を簡単に説明します。
auでんきの料金プランは、東電や関電など大手電力会社の従量電灯プランと呼ばれる「一般的な」プランと同水準に設定されています。
電気料金自体は同額で、毎月の電気料金(燃料費・電源調達等調整額、再エネ賦課金、消費税相当額などを除く)に額に応じて0.5〜1%のPontaポイントが還元される仕組みです。「安くなる」のはこのポイント還元を加味した時の話で、多くの場合は電気料金自体は大手電力会社と一緒で、安くも高くもないです(一部地域除く)
切り替え前のプランによっては割高になる
大手電力会社の「従量電灯」プランと同額のauでんきですが、auでんきに切り替える前に「従量電灯」ではないプランを契約していた場合は、auでんきの方が割高になることもあります。
一番多いのは「オール電化」用のプランなど、時間帯によって料金単価が変わるプランです。こうしたプランからauでんきに切り替えると、大幅に電気代が高くなることもあります。
また、auでんきの料金水準は新電力の中ではやや高いと言える水準であるため、東京ガスなど別の新電力からauに切り替えた場合も、割高になることが多いです。
地域やタイミングによっては割高になることも
auでんきの電気代は基本的に各地域の大手電力各社に準じた内容(料金単価もほぼ同額設定)ですが、地域やタイミングによって大手電力の標準メニューよりも割高になることがあります。
燃料価格の変動を電気料金に転嫁する燃料費調整という料金項目があります。これまでauでんきは大手電力の従量電灯プランと同様に燃料費調整に「上限」を設けていましたが、2022年11月分から上限を撤廃しました。
その影響で、燃料価格高騰時にはauでんきの電気代が大手電力より高くなることがあります。
「高くなった」と勘違いしているケースも
大手電力会社の「従量電灯」プランからの切り替えであれば、これまでと同額の電気料金、更にポイント還元で実質的な値引きが受けられるのですが、それでも「高くなった」と感じる人もいるでしょう。確認すべきポイントをまとめます。
使用量が増えていませんか?
電気の使用量が増えれば、料金プランが同じでも電気代は高くなります。そして、電気の使用量は意外と簡単に大きく変動します。
もし手元に1年前の「電気の検針票」が残っていれば、使用量の欄を確認してください。請求金額を見るだけで高くなったのか、安くなったのか判断することはできません。
同居人がいる場合は家族の生活しだいで使用量が変動することもありますし、あるいはエアコンなど家電製品の不調で使用量が大きく増えることもあります。また、冷夏・暖冬などその年の気候によっても使用量は大きく増減するものです。
また、在宅時間が長くなれば電気の使用量もその分、大幅に増えます。
再エネ賦課金
請求金額を見て「高くなった」と感じてしまう要因の一つが、「再生可能エネルギー発電賦課金」です。
太陽光発電や風力発電などの導入を促進するために、電気を使うすべての人(工場とかも含めて)が全員で負担している費用ですが、これが毎年少しずつ上昇しています。
例えば2020年度は1kWhあたり2.98円ですが、2016年度は2.25円と2年の間に0.73円上昇しています。例えば電気の使用量が増える冬場で見ると、3年前と比べて月の電気代は219円上昇することになります(300kWh使った場合)
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