コスモでんきの概要
運営会社 | コスモ石油 供給は子会社 |
電力調達 | 自社発電所など |
---|---|---|---|
供給エリア | 沖縄・離島除く全国 | 契約条件 | 30A以上 |
目次
コスモでんきの特徴
・給油の割引特典は無し
・CO2排出量「ゼロ」のプランも
・燃料費調整の上限を維持(従量電灯相当プラン)
2019年4月からコスモ石油が「コスモでんき」のブランド名で家庭向けの電力事業に参入しました。コスモ石油は2014年から法人向けの電力を販売、また太陽光や風力、石油火力発電などを手がけるなど、電力事業に力を入れています。
残念ながらコスモでんきはコスモ石油のスタンドでの給油の割引特典はありません。そんなコスモでんきのメリット・デメリットを、電力自由化の専門家として多数のメディア取材を受けてきた私が分かりやすく解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました。
ベースとなる電気料金は大手電力会社の従量電灯プランと「ほぼ同額」に設定されています。毎月の電気の使用量や料金に応じて割引が適用される仕組みです。
スタンダードプランの場合、月の使用量が200kWhもしくは250kWh以下の場合は大手電力従量電灯と同水準(割引無し)なので1人暮らしの場合はメリットが無い料金体系です。30A以上の契約でも一人暮らしの平均使用量ではメリットはありません。一人暮らしの方にはポイントプラスをおすすめします。
大手電力従量電灯と同等の燃料費調整単価を設定しており、実質的に燃料費調整に上限がある運用がされています(オール電化プラン除く) 上記の試算には燃料費調整を含めていませんが、大手電力従量電灯プランと同じ燃料費調整を採用しています。
なお、2023年春〜7月にかけて東京電力や北海道電力など大手電力7社が「従量電灯」の値上げを予定しており、コスモでんきも大手電力の値上げに「準じた」値上げを実施することを表明しています。
このほか、CO2排出量ゼロのプランや、オール電化プランなどを提供しています。オール電化プランについては以下の記事で詳しく解説しています。
セット割引は?
冒頭でも紹介したように、セット割引はありません。コスモ石油でのスタンドでの給油割引特典なども提供していません。
なお、コスモ・ザ・カード・オーパスには、入会から3ヶ月間、コスモ石油のスタンドでの給油が合計500円安くなる特典や、給油の価格が「会員価格」となる特典があります。年会費も無料です。イオンカードなのでイオンのお店で毎月20・30日に5%オフになる特典や、イオンシネマが300円引き(20日・30日は700円引き)になる特典もあります。
解約時の違約金は?
多くのプランでは解約金などは発生しないとのことですが、「セレクトプラン」のdTVコースなどでは違約金が発生する場合があります(1年未満の解約で2200円など)
支払い方法は?
支払い方法はクレジットカードのみです。
当初はコスモ石油が発行する「コスモ・ザ・カード・オーパス」と「コスモ・ザ・カード・ハウス」のみの対応でしたが、その後他社発行のクレジットカードにも対応しました。
コスモでんきの評価
環境面・エコ
コスモでんきはコスモ石油子会社の総合エネルギー株式会社という会社が電気を供給します。総合エネルギー株式会社の公開情報に基づいて評価します。
環境省を通じて公表されたCO2排出係数は以下のとおりです。
年度 | 排出量(g-co2/kWh) |
---|---|
2017年 | 591g |
2016年 | 707g |
2015年 | 660g |
過去3年間の平均を見ると、CO2排出量が多いと言わざるを得ない実績です。グループで太陽光や風力発電も手がけているようですが、石油会社が母体なのが影響しているのでしょうか(石油火力発電はCO2排出量が多い)
「コスモでんきグリーン」というプランでは、非化石証書という仕組みを利用することでCO2排出量を「実質ゼロ」としています。