ドリームでんきの概要
運営会社 | EMI | 電力調達 | 不明 |
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供給エリア | 東京・中部電力管内 | 契約条件 | 特に無し |
目次
ドリームでんきの特徴
- 料金高騰リスクがある料金体系
- 毎年宝くじがもらえる特典つき
「ドリームでんき」は新電力事業などを手掛けるイーエムアイ社のサービスです。2019年7月にスタートしました。同社は他に「Eneでんき」や法人向けの電力も展開しています。
ドリームでんきは電気料金こそ他の新電力会社と比べて魅力的ではありませんが、定期的に宝くじがもらえるという新電力会社としては初めて(私調べ)の特典があり、これを加味すると条件によっては他社よりも「お得」な料金プランと言えます。
契約する際の注意点も交えながら、詳しく解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました。
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
東京電力エリア ファミリープラン |
-0.7% -341円 |
-0.5% -509円 |
-0.5% -681円 |
-0.6% -852円 |
中部電力エリア ファミリープラン |
-0.7% -355円 |
-0.5% -524円 |
-0.5% -702円 |
-0.6% -880円 |
大手電力会社と比べて基本料金のみ5%引きとなっており、電気料金トータルでは「わずかに安い」と言えます。他の新電力会社と比較して電気料金の節約メリットは非常に小さいと言わざるを得ません。
電気料金の単価は大手電力と同額なので、使用量が少ない場合でも割高になることは無い料金プランです。
それに加え、卸電力取引所での電力取引価格を電気料金に反映する特殊な料金体系を採用しているため、電力取引価格が高騰することで電気料金が高騰する恐れがあります。
毎年合計20枚の宝くじがもらえる
冒頭でも紹介したように、ドリームでんきの利用を継続すると毎年合計20枚の宝くじがもらえます。サマージャンボ宝くじと年末ジャンボ宝くじがそれぞれ10枚ずつ、合計20枚が毎年郵送で届きます。
宝くじは1枚300円なので、20枚分の価格は6000円です。電気料金自体は大手電力会社とほぼ変わらず節約メリットは無いに等しいですが、この宝くじの金額を加味すると、1・2人世帯では他の新電力会社と比較しても上位のお得なプランとなります。
宝くじは有名な西銀座チャンスセンターで購入した上で、日本橋の福徳神社で当選祈願をした上で発送してくれるとのことです。
なお、この宝くじの特典を受けるには電気の他にガスを「ドリームガス」に切り替える必要があります。対応は東京ガスと東邦ガスのエリアのみで、プロパンガスには対応していません。ガス料金も電気料金と同様に、大手ガスと比べて基本料金のみ5%安いという料金体系です。
ガスについては詳しくは以下の記事をご覧ください。
解約時の違約金は?
解約手数料として540円が掛かります。
支払い方法は?
クレジットカードと口座振替での支払いに対応しています。
ドリームでんきの評価
使い方によってはお得
電気料金は安くないドリームでんきですが、宝くじが毎年20枚(実質6千円分)もらえる点を考慮すると、使用量が少ない世帯では「お得」です。一人暮らし世帯などでは、大手電力会社と比較してせいぜい年間3千円前後安くなるのが限界なので、6千円分の特典は破格と言えます。
ただし、電気料金自体は大手電力会社と比べて「わずかに」安い程度なので、電気料金の安さを求めるのであれば他社を選ぶべきでしょう。また、3人以上の世帯など使用量が多い場合は宝くじの特典を考慮しても他社の方がお得です。
ジャンボ宝くじの一等は数億円以上なので、当たれば一攫千金を狙えます。また、ドリームでんきからもらう宝くじはバラと連番を自分で選べるので、例えば連番を選べば最低でも300円は「当たる」はずです(10枚1組なので)
環境面・エコ
ドリームでんきを運営するイーエムアイ社は電源構成を公表していません。
環境省を通じて公表されたCO2排出係数を見ると、同社の二酸化炭素排出量は1kWhあたり575gという値です(2017年度実績) 東電・中電と比較して排出量が20%多く、やや環境負荷が大きな電気と言えます。
料金高騰リスクがある料金体系(電源調達調整費)
ドリームでんきの料金プランに組み込まれた「電源調達調整費」には注意が必要です。
昨今、卸電力取引所の取引価格が高騰することがしばしばあり、それが新電力各社の経営に深刻なダメージを与えています。一般的な料金メニューでは、卸電力取引所の取引価格高騰を電気料金に反映することが出来ないため、高騰が起こると新電力は赤字が出ます。新電力が赤字を出さない(縮小する)ために、卸電力取引所の取引価格変動をユーザーに転嫁する仕組みが電源調達調整費です。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | |
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2020年 | 8.17円 | 7.59円 | 7.48円 | 6.85円 | 5.75円 |
2021年 | 66.53円 | 8.29円 | 6.70円 | 7.05円 | 6.98円 |
2022年 | 23.95円 | 23.36円 | 30.76円 | 21.65円 | 19.50円 |
2022年現在、燃料価格高騰を理由として電力取引価格高騰が続いています。また、2022年夏と2023年1・2月には電力需給の逼迫の見通しが出されており、一段と取引価格が高騰し、ドリームでんきの電気代も高騰する恐れがあります。
当サイトではこのように卸電力取引所の取引価格を転嫁する料金体系を取っている料金プランの契約を推奨しておりません。