ENEOSでんきの低圧電力「動力プラン」の解説
エレベーターや業務用冷凍庫などを動かすのに使う「低圧電力」 ENEOSでんきにも低圧電力用の「動力プラン」があります。このプランを詳しく解説します。
目次
料金プランの解説
まずは料金プランの特徴を紹介します。
エリア別 いくらお得になるのか
大手電力会社の「低圧電力」プランとの料金単価の比較と、小規模マンションのエレベーターを想定した年間削減額の目安です(契約容量3kW 月85kWh 力率85%)
1kWあたり |
小規模マンションEV | |||
北海道電力エリア | -8.5% 1177.0円/kW |
0% 17.67円/kWh |
-3960円 | |
東北電力エリア | -8.7% 1155.0円/kW |
0% 15.95円/kWh |
0% 14.50円/kWh |
-3960円 |
東京電力エリア | -9.8% 1012.0円/kW |
0% 17.37円/kWh |
0% 15.80円/kWh |
-3960円 |
中部電力エリア | -9.6% 1034.0円/kW |
0% 17.01円/kWh |
0% 15.46円/kWh |
-3960円 |
北陸電力エリア | -9.4% 1056.0円/kW |
0% 12.15円/kWh |
0% 11.09円/kWh |
-3960円 |
関西電力エリア | -10.2% 968.0円/kW |
0% 14.43円/kWh |
0% 12.95円/kWh |
-3960円 |
中国電力エリア | -9.9% 1001.0円/kW |
0% 15.01円/kWh |
0% 13.72円/kWh |
-3960円 |
四国電力エリア | -9.9% 1006.5円/kW |
0% 15.80円/kWh |
0% 14.36円/kWh |
-3960円 |
九州電力エリア | -10.9% 902.0円/kW |
0% 17.12円/kWh |
0% 15.43円/kWh |
-3960円 |
以前は使用量が110kWhを超えると割高になる料金体系でしたが、現在は使用量に関係無く一律の料金単価となりました。
基本料金は大手電力よりも割安で、従量料金の単価は「同額」に設定されています。
解約時の違約金は?
特に契約期間の定めは無く、解約によって違約金が発生することはありません。
ENEOSでんき「動力プラン」のメリット
このプランのメリットを紹介します。
使用量が多くてもお得
他社の動力プランでは、基本料金が大手電力よりもお得な反面、従量料金の単価が高く設定されていたり、あるいは使用量が一定以上を超えると単価が高くなる料金体系のところが多いです。
それに対しENEOSでんきの動力プランは、使用量に関係無く基本料金がお得・従量料金は大手電力と同水準なので、使用量が多い場合におすすめです。他社では月110〜130kWhを超えると割高になるので、それ以上の使用量がある場合はENEOSでんきがおすすめです。
電灯契約もお得
ENEOSでんきは低圧電力(動力契約)だけでなく電灯契約もお得です。
低圧電力に加えて電灯契約(マンションで言うとエレベーター以外、共用部の廊下など)もあるケースが多いと思いますが、ENEOSでんきは電灯契約(東電の従量電灯B・C相当)も関東屈指の低料金です。
例えば50A契約で月437kWhの電気を使う場合、東電と比べて年間11842円の節約になります。
動力契約と電灯契約はそれぞれ別々の会社と契約することも可能ですが、一つにまとめると経理処理も楽なのでおすすめです。
エネルギー大手という安心感
「ENEOSでんき」はエネルギーの総合企業JXTGエネルギーが提供しています。電力自由化では名前を聞いたこともないような会社と契約しても、電気の質や安定供給は変わらないことが制度上保証されていますが、初めての切り替えなら大手の方が安心できると思います。
JXTGエネルギーは成田空港や羽田空港、皇居など重要施設にも電気の供給実績があります(いずれも競争入札で落札)
ENEOSでんき「動力プラン」のデメリット
続いてデメリットを紹介します。
使用量が少ない場合はあまりお得でない
料金プランの解説でも紹介しましたが、電気料金全体として見ると他の新電力に見劣りすると言わざるを得ません。
例えば同じく基本料金のみを大手電力より割り引き・従量料金は同額の出光興産の方が基本料金は安いです(ただしシェルは月110kWhを超えると基本料金が高くなる)
使用量が多くてもお得である点にはメリットがありますが、使用量が少ない場合(月110kWh以下など)は他社を選んだ方がお得になるでしょう。