関西ではそれほど安くないENEOSでんき
2019年から関西でも契約できるようになったENEOSでんき。ですが他社のプランと比較して「それほど安くはない」と言える現状があります。全5283プランの電気料金データベースのデータをもとに解説します。
目次

料金シミュレーションをもとに解説します
当サイトの全5283プランの電気料金データベースのデータをもとに、実際の数字を交えながら解説します。
2人以上の世帯ではそれほど安くはない
ENEOSでんきは関西電力の標準的なプランである「従量電灯A」と比較して、使用量に関係なく電気代が安くなる料金体系です。しかし、ほかの新電力と比較すると料金水準は見劣りすると言えます。
百聞は一見に如かず、関電と比較して年間いくらの削減になるのか、世帯人数別の平均使用量で試算した結果を紹介します。
お得率と年間節約額 | 月348kWh |
月391kWh |
月437kWh |
あしたでんき 標準プラン |
-9.7% -9875円 |
-11.4% -13332円 |
-12.9% -17031円 |
エルピオでんき 使った分だけS ![]() |
-8.9% -9040円 |
-10.6% -12394円 |
-12.1% -15982円 |
ENEOSでんき 2年契約 |
-6.6% -6758円 |
-6.8% -7910円 |
-6.9% -9143円 |
ENEOSでんき 関西Aプラン |
-5.9% -5964円 |
-6.0% -7013円 |
-6.2% -8136円 |
大阪ガス ガスセットプラン |
-4.5% -4610円 |
-4.4% -5122円 |
-4.2% -5602円 |
ENEOSでんきについても関西電力と比較して年間6千円以上の削減になりますが、「最安値水準」の他社と比較すると割高と言えます。関西・2人以上の世帯という条件でENEOSでんきは「平均〜上位」の料金水準です。

一人暮らし世帯では安い
2人以上の世帯では見劣りするENEOSでんきですが、一人暮らし世帯の平均使用量で試算した場合、最安値水準と言ってもよい料金水準です。
神戸に本社をおくシン・エナジーの方がわずかに安いですが、年間の差額はわずかです。一人暮らしの場合、ENEOSでんきは選択肢の一つとして検討すべきです。
オール電化は要注意 割高になる
ここまで関西電力の標準的なプランである「従量電灯A」と比較した試算を紹介してきましたが、関電は関電でも「オール電化プラン」を比較対象とした場合、ENEOSでんきは大幅に割高になるケースが多いです。
オール電化住宅はエコキュートや電気温水器で深夜に大量の電力を使用しますが、それに最適化された深夜の安い料金単価を提供しているのが「オール電化プラン」です。ENEOSでんきはオール電化プランを提供していません。
オール電化住宅にお住まいの場合は、オール電化プランで割安なプランを検討してください。
ENEOSでんきにもメリットがある
ENEOSでんきならではのメリットを紹介します。
無料の駆けつけサービスが付帯
ENEOSでんきには「駆けつけサービス」が付帯しています。
電気のトラブル発生時に、無料で自宅まで駆けつけ30分程度まで無料で応急処置をしてくれるというものです。こうしたサービスはENEOS以外でも一部の新電力が提供していますが、ENEOSでんきの駆けつけサービスには他社には無い特徴があります。
ENEOSでんきの駆けつけサービスは、年3回までという制限がありますが「電球交換」も行ってくれます(電球代は実費で必要) 電球交換に苦労しがちな、高齢者や障がいを抱えている人におすすめです。

通常の契約では解約違約金が掛からない
2年契約にすると電気料金が安くなる一方、解約月以外の解約で1000円+税の違約金が発生します。
一方、2年契約でない契約の場合、いつ解約しても違約金などは発生しません。中には1万円近い高額な違約金を設定している新電力もあるので、違約金無しはメリットと言えるでしょう。関電に戻すことも容易に出来ます。