eo電気の電気代が高騰中!関電より高い原因と対処方法

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eo電気の電気代が高騰している原因と対処方法は?


 eo電気の電気料金が、関西電力の従量電灯と比較して割高になっています。なぜこのような事態が発生しているのか、これまでに数々のメディア取材を受けてきた電力自由化の専門家が分かりやすく解説します。



eo電気の電気代が関電より高くなっている


 まずはeo電気が2023年末現在どのような状況になっているのか、解説します。


関電と比較していくら高くなっているのか


 まずは実際にeo電気の電気料金がどのような状況になっているのか、2023年12月燃料費調整単価を含めた試算値を見てみましょう(一般家庭の平均使用条件 月300kWh 同額の再エネ賦課金、電気代補助金は含まない)


社名・プラン名 電気代(月)
関西電力 従量電灯A 7866円
eo電気 スタンダード
セット契約
8346円
eo電気 シンプル
セット契約
10004円

 関西電力の家庭向け標準メニューである従量電灯Aと料金を比較しました。eo電気の電気代が関西電力よりも高くなっていることが分かります。


 シンプルプランは使用量が多い世帯向けの料金メニューで、使用量が月に約650kWhを超えるとスタンダードプランよりも安くなります。一般家庭の平均的な使用量は月260〜300kWh程度が平均なので、かなり多くの電気を使わないとお得にならない料金プランです。


eo電気の電気代が高騰している理由


 eo電気の電気代が高騰している要因として、主に以下の2点+1点が挙げられます。



 eo電気は2023年9月使用分から料金の値上げを実施しています。この値上げにより、一般家庭の平均的な使用条件で月数百円前後の値上げになっています。


 加えて、要因として最も大きいのが燃料費調整額の高騰です。以下のグラフをご覧ください。


関西電力の燃料費調整単価


 関西電力の従量電灯Aの燃料費調整額には「上限」が設けられているのに対し、eo電気の燃料費調整には上限がありません。2022年から続く世界的な燃料価格の高騰により、関西電力従量電灯Aの燃料費調整は2022年2月から少なくとも2024年1月分まで一貫して上限に張り付いたまま推移、一方で上限が無いeo電気などの燃料費調整は上限水準をオーバーして推移しています。


 2023年9月の「値上げ」でeo電気の電気代高騰に気づいた方も多いと思いますが、実はeo電気の電気代は2022年春から一貫して高騰していたというわけです。


 また、使用量が少ないにもかかわらず使用量が多い世帯向けの「シンプルプラン」を契約している場合も電気代が高額になっています。これは燃料費調整額や2023年9月の値上げとは関係無く、使用量が少ない場合は以前から大幅に「割高」でした。


eo電気利用者が取るべき対処方法


 eo電気を利用している方に対処方法を解説します。


今すぐ他社へ切り替えを


 電気代が高騰しているため、今すぐ他社への切り替えを推奨します。


 2023年12月分の調整単価でも、関西電力従量電灯Aより月数百円ほど割高になっているため、利用するメリットが薄いと言えます。eo電気を利用している方は「電気代が安くなる」ことを期待して利用している方が多いと思うので、他社に切り替えて節約してください。


 他社への切り替えは、切り替え先に申し込みをするだけで完了します。eoへの解約手続きは基本的に必要ありません。


 ただし、eo電気は場合によっては解約違約金が発生する場合があります。申込時のキャンペーンで「解約手数料無し」としている場合も多いので、気になる方はeoに問い合わせて確認してください。供給開始月から12ヶ月以内に解約すると3300円の解約精算金が発生する定めがあります。


新電力は基本的におすすめしない


 切り替え先として、大阪ガスauでんきなどが思い浮かぶかと思いますが、2023年末現在の関西エリアでは新電力の利用を推奨できません。月300kWhでの料金試算をご覧ください。


社名・プラン名 電気代(月)
関西電力 従量電灯A 7866円
関西電力 なっトクでんき 8017円
eo電気 スタンダード
セット契約
8346円
大阪ガス
ファミリー応援プラン
8146円
大阪ガス
ベースプランA-G
8216円

 関西の新電力の中で最も利用者が多い大阪ガスも関西電力従量電灯Aより割高になっています。また、関西電力の中でも従量電灯以外の料金プランも従量電灯Aより高くなっています。


 新電力の料金プランは、eo電気と同様に燃料費調整の上限が無いものが「ほとんど」です。したがって、他の新電力に切り替えてもeo電気と同様に関西電力従量電灯Aより割高な電気代を支払うことになります。関西電力でも従量電灯以外のプランは電気代が高くなっているので注意してください。


 燃料費調整に上限があり、使用条件によっては関電従量電灯よりも「安くなる」料金プランも無いわけではありませんが、今は関電従量電灯Aが無難です。安くなる新電力は以下の記事で紹介しています。


ガスの切り替えはおすすめです


 電気については選択肢が限られる一方、都市ガス(大阪ガスの都市ガスエリア)に関してはちゃんと安くなる料金プランが存在しています。ガスを大阪ガスから切り替えることで、年間数千円以上の節約になります。切り替え工事や初期費用・解約違約金が無いプランも多いので、ぜひガスの切り替えを検討してください。


 以下、世帯人数ごとの平均使用量での大阪ガス「一般料金」と料金比較です。


お得率と年間節約額 1人
月17m3
2人
月31m3
3人
月39m3
4人
月40m3
備考
エルピオ都市ガス
ガスのみ
公式サイト
-5.1%
-2284円
-5.1%
-3577円
-5.1%
-4284円
-5.1%
-4373円
別途割引あり
ガスワン
ガスのみ
公式サイト
-4.4%
-1986円
-4.4%
-3112円
-4.4%
-3728円
-4.4%
-3805円

 以下の記事で多数の料金プランを一覧比較できます。




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