エバーグリーン電気の口コミ・評判

エバーグリーン電気の概要


運営会社 エバーグリーン
リテイリング
電力調達 不明
供給エリア 離島、沖縄除く全国 契約条件 特になし

エバーグリーン電気の特徴


 エバーグリーン・リテイリングは、新電力大手のイーレックスが66%、東京電力エナジーパートナーが34%を出資して設立されたエバーグリーン・マーケティングが100%出資して設立された新電力会社です。主に企業向けの電力を販売しているマーケティング社に対し、家庭や個人商店向けの販売を手掛けているのがリテイリング社という棲み分けです。


 他社のサービスと比較してどのようなメリット・デメリットがあるのか、電力自由化の専門家としてこれまでに多数のメディア取材を受けてきた私が分かりやすく解説します。


料金プランとサービスの解説


乗り換えでいくらお得になる?


 乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのか。
 世帯人数別に、平均的な電気使用量で大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較します。


シュミレーション条件
お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
北海道電力エリア
従量電灯B
-1.2%
-721円
-4.0%
-5248円
-4.8%
-7357円
-5.4%
-9614円
東北電力エリア
従量電灯B
-0.5%
-231円
-2.3%
-2544円
-3.2%
-4092円
-3.9%
-5748円
東京電力エリア
従量電灯B
-2.9%
-1475円
-5.6%
-6317円
-6.0%
-7953円
-6.3%
-9701円
中部電力エリア
従量電灯B
-1.8%
-926円
-4.0%
-4435円
-4.5%
-5853円
-4.9%
-7366円
北陸電力エリア
従量電灯B
-0.7%
-317円
-2.5%
-2351円
-3.1%
-3408円
-3.6%
-4540円
関西電力エリア
従量電灯A
-1.6%
-726円
-3.5%
-3583円
-3.8%
-4470円
-4.1%
-5420円
中国電力エリア
従量電灯A
-3.0%
-1415円
-5.4%
-5748円
-6.2%
-7534円
-6.8%
-9444円
四国電力エリア
従量電灯A
-2.9%
-1385円
-5.9%
-6362円
-6.9%
-8529円
-7.8%
-10848円
九州電力エリア
従量電灯B
-0.8%
-378円
-2.7%
-2748円
-3.5%
-4118円
-4.1%
-5582円

 上記で紹介したベーシックな料金プランに加え、CO2フリープランなども提供しています。電力取引価格変動を電気代に転嫁する市場連動型プランに移行しており、取引価格によっては電気代が高くなるリスクがあります。


 なお、この料金プランには燃料費調整の上限が設定されていません。上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます(市場連動型の調整単価は一部未反映)


セット割引は?


 電気・ガスをセット契約にすることで、ガス料金が毎月100円割引になるセット割引を提供しています。ガス料金プランの解説は以下の記事で。東京ガス・東邦ガスエリアの「一人暮らし」の人におすすめです。


解約時の違約金は?


 解約違約金の発生はありません。


支払い方法は?


 クレジットカード、口座振替に対応しています。


エバーグリーン電気の評価


 


エバーグリーン電気の生い立ち


 冒頭で簡単に紹介したように、エバーグリーン・リテイリングは新電力大手、東証一部上場のイーレックスと東京電力エナジーパートナーの共同出資会社であるエバーグリーン・マーケティングが設立した会社です。



 上記のような棲み分けをしているようです。


 また、エバーグリーン・リテイリングは以前はイーレックス・スパーク・マーケティングという社名でしたが、2020年7月に現在の社名へと変更されています。今後はイーレックスの電力小売事業は「エバーグリーン」ブランドで展開していく方針が示されています。


 なお、航空、海運事業などを展開する台湾の財閥企業「エバーグリーン」(長栄集団)とは全く別の会社です。


エバーグリーンのコンテナ船

コンテナ船のエバーグリーンとは別の会社

環境面・エコ


 詳細な電源構成を公表していません。


 環境省が公表したCO2排出係数のデータによると、エバーグリーン電気のCO2排出量は1kWhあたり731g(2019年度実績)と、新電力としてはCO2排出量がきわめて多いと言わざるを得ない成績でした。東電や関電など大手電力9社いずれと比較しても排出量が大幅に多いです。


 なお、CO2フリープランについては非化石証書という仕組みを利用することで「CO2排出量ゼロ、実質再エネ100%」を達成していますが、そうでない契約については環境負荷が大きいという評価になります。


 公式サイト等でイーレックスグループのバイオマス発電所などの活用が謳われていますが、エコとは言い難い内容です。


訪問販売を展開中


 エバーグリーン電気の代理店による訪問販売が行われています。突然の訪問を受けて不安を覚える人もいるようです。


 エバーグリーン電気自体は、上で紹介したように大手新電力と東京電力の関係会社です。訪問販売で契約する場合は、その業者が本当にエバーグリーン電気の代理店なのかよく確認することをおすすめします。訪問販売業者の中には、ときに実在の会社の名前を騙って営業する詐欺業者もいるので注意してください。


 注意点としては、エバーグリーン電気はオール電化プランを提供していないため、オール電化プランで利用すると電気代が大手電力のオール電化プランと比べて、大幅に高くなる恐れがあります。現在契約しているプランが「従量電灯」であれば契約するメリットがある料金体系なので、契約中のプラン名をよく確認してください。


卒FIT太陽光の買取も


 固定価格買取制度による買取が終了した太陽光発電の余剰電力の買取も行っています。買取価格は以下のとおり。


エリア スタンダード プレミアム
北海道 10.5円/kWh 11.0円/kWh
東北・関東 10.0円/kWh 10.5円/kWh
中部・北陸
関西・中国・四国
9.5円/kWh 10.0円/kWh
九州 8.8円/kWh 9.3円/kWh

 売電のみで契約できる「スタンダードプラン」と、エバーグリーン電気と一緒に契約すると利用できる「プレミアムプラン」を提供しています。


 いずれも、卒FIT太陽光の買取価格としては「高め」と言える料金設定です。なお、エバーグリーン電気はオール電化プランを提供していません。オール電化住宅でエバーグリーン電気を利用した場合、電気代が大手電力のオール電化プランと比べて大幅に高くなる恐れがあります。オール電化住宅ではプレミアムプランの利用は推奨しません。




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