GMOのでんきの概要
運営会社 | ハルエネ | 電力調達 | 不明 |
---|---|---|---|
供給エリア | 沖縄・離島除く全国 | 契約条件 | 地域によっては30A以上 |
目次
GMOのでんきの特徴
- 料金水準は新電力としては「高め」
- 契約事務手数料や解約違約金に注意が必要
- お名前.comで勝手に申し込まれるという批判も
お名前.comなどを展開するIT大手のGMOが募集し、新電力大手のハルエネ(光通信系)が供給している「GMOのでんき」を詳しく解説します。
契約事務手数料や解約条件など、新電力としてはデメリットの多いサービス内容となっており、そうした注意点を中心に詳しく解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
大手電力会社と比較していくらお得になるのか。4人世帯の標準的な使用量をもとに試算しました。
お得率と年間節約額 | |
北海道電力エリア お名前.comプランH |
-1.2% -2046円 |
東北電力エリア お名前.comプランH |
-1.3% -1980円 |
東京電力エリア お名前.comプランH |
-1.1% -1716円 |
中部電力エリア お名前.comプランH |
-1.2% -1716円 |
北陸電力エリア お名前.comプランH |
-1.2% -1452円 |
関西電力エリア お名前.comプランH |
-0.3% -409円 |
中国電力エリア お名前.comプランH |
-0.3% -404円 |
四国電力エリア お名前.comプランH |
-0.4% -493円 |
九州電力エリア お名前.comプランH |
-1.3% -1782円 |
当サイトでは通常、世帯人数ごとの「平均使用量」で試算していますが、料金削減メリットが小さいため4人世帯の試算例のみを掲載します。料金シミュレーションに契約アンペアや使用量を入力していただくと、詳しく試算できます。
基本料金のみ大手電力の従量電灯と比べて10%安、電力量料金は同額に設定されています。
大手電力よりは安くなりますが、新電力としては高めの料金設定と言えます(経産省資料によれば、新電力に切り替えた契約は平均4%安くなっている)
上で挙げた試算条件では、地域によっては大手電力よりも10%以上安くなる新電力も多数あるので、料金面のメリットはとても小さいと言えます。
注意点としては、ハルエネが独自に設定している「調達調整費」という費用が毎月電気料金と一緒に請求されます。電気の市場調達価格によって変動する費用で、事前の予測は出来ません。割高になる場合もあれば、割引になる場合もあります。
セット割引は?
セット割対象サービス | 詳細 |
お名前.com | 申込みから90日以内の 新規ドメイン登録料が0円 上限5千円 |
お名前.comでの新規ドメイン取得に掛かる費用が最大5千円分、キャッシュバックされます。これは電気の申込みの「90日以内」が対象なので、ずっと続くものではない点には注意が必要です。
契約事務手数料が掛かる
初回契約時に3850円の契約事務手数料が発生します。
なお、この分は当サイトの試算には含めていないので、この費用を含めると契約当初数年は「赤字」になるケースが少なくないでしょう。
契約事務手数料を設けている新電力も多いとは言えませんし、契約事務手数料がある新電力の中でも3850円という価格設定は高めと言える水準です。
解約時の違約金は?
解約条件は新電力としてはワーストクラスの内容です。
3年契約で、更新月(36ヶ月目とその翌月)以外に解約すると9800円の契約解除料が発生します。
こうした違約金が一切掛からないか、あるいは1年以上利用すればその後は違約金無しで解約できる新電力が大多数を占める中、3年契約でしかも更新月以外に違約金が発生するという条件は「厳しい」と言わざるを得ません。
また、9800円という違約金の金額も新電力の違約金の額としては高いです。
GMOのでんきの評価
料金削減メリットが小さい
契約事務手数料や解約条件が厳しい点、また料金水準をふまえると大手電力から切り替えることでかえって支出が増えるケースも少なくないでしょう。一般家庭や、一般家庭と同程度の使用量・契約容量しかない事務所や店舗の場合は要注意です。
また、使用量・契約容量がある程度大きい場合でも、削減メリットは他の新電力と比較して小さいと言わざるを得ません。他社とよく比較検討することをおすすめします。契約事務手数料や解約違約金無しで電気代が安くなる新電力は他にたくさんあります。
お名前.comでGMOのでんきが申し込まれる事例
「お名前.com」でドメインを更新した際に、知らず知らずのうちにGMOのでんきの申込みが完了してしまったという声がSNS上で上がっています。
ドメイン登録画面で『ドメイン+「GMOのでんき」 セット申込み』というチェック欄に最初からチェックが入った状態となっているため、よく確認せずにドメインの登録や更新を申し込むと、GMOのでんきも一緒に申し込まれてしまうようです。
最初からチェックが入っていた
環境面・エコ
環境省を通じて公表された、CO2排出係数をもとに評価します。GMOのでんきはハルエネが供給しているため、同社のデータを引用します。
年度 | 排出量 |
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2017年度 | 602g |
2016年度 | 559g |
2015年度 | 717g |
2019年10月時点で公表されている、最新の過去3年分のデータです。
16年度の成績であれば新電力・大手電力と比較して平均的と言える水準ですが、それ以外の年度の値は排出量が多いと言えます。環境負荷が大きいと評価します。