ジャパン電力の運営会社が倒産
2021年9月30日、ジャパン電力の運営会社であるアンフィニ社が民事再生法適用を申請し、倒産に至りました。経緯の解説や、ジャパン電力契約者の取るべき行動を指南します。
目次
ジャパン電力のアンフィニ社が民事再生法申請
経緯を解説します。
2021年9月30日に民事再生法申請
Japan電力の運営元であるアンフィニ社は2021年9月30日、東京地裁に対し民事再生法適用の申請を行いました。
今後はスポンサー企業を選定の上、事業を継続することを目指しています。これまでに民事再生法を申請した企業としてはスカイマーク(航空会社)、東ハト(お菓子)、福助(衣類)、白元(日用品)などがあります。
なお、新電力業界では2021年3月に業界大手のF-Powerが会社更生法の適用を申請しています。
倒産の原因は?
倒産の原因として、以下の2つの要因が指摘されています。
- 太陽光発電システムの製造事業の行き詰まり
- 昨冬の卸電力取引所の取引価格高騰
アンフィニ社は太陽光発電パネルなどの製造を手掛けています。
政府の補助金も受けて福島県楢葉町に太陽光発電システムの製造工場を建設するなど大胆な設備投資を行っていましたが、安価な中国製品の流入により販売価格が低下、事業環境が悪化していました。
それに加え、2020年末から2021年1月にかけて1ヶ月にわたり発生した卸電力取引所での電力取引価格高騰により、電力調達コストが膨れ上がったことも経営不振を招いたと指摘されています。
新電力事業の分社化を発表
これまでアンフィニ社が提供していた「Japan電力」が2022年2月15日付けでアンフィニからJapan電力株式会社に事業移転されることが発表されました。
Japan電力株式会社の本店所在地として公表された住所は光通信グループの拠点がある場所、かつJapan電力株式会社自体も光通信グループの新電力会社である「株式会社おトクでんき」からの名称変更であることから、今後は光通信グループの下で経営再建を図る方向性が見えてきました。
光通信グループはハルエネ、エフエネなど新電力事業に力を入れています。
ジャパン電力契約者の対処方法は
ジャパン電力を契約中の人は何をすべきか、対処方法を指南します。
事業は継続する 電力供給も継続
ジャパン電力を含め、アンフィニ社の事業は民事再生法申請後も継続しています。電力の供給も継続しており、民事再生法申請時点において送電が停止して停電が発生するということはありません。
今後、スポンサー企業の選定を進め、再建・事業の継続を目指しています。
今すぐすべきことは特に無い
民事再生法適用申請に至りましたが、電力供給を含め事業は継続しており、現時点において契約者がすべきことは特にありません。
3月に倒産(会社更生法申請)したF-Powerの契約者についても、電力供給は継続しており、Japan電力についても同様と言えます。
今後、もしサービスの提供終了、あるいは値上げなどサービス内容の改定が通知された場合は、他社へ切り替えましょう。
万が一、アンフィニ社が電力の供給を停止してしまった場合は、送配電会社が一定期間代わって電力を供給し続けます。これまでに倒産した新電力の事例においても、郵送などでの通知を受けてから一定期間内に他社への切り替え手続きをすることで停電すること無く電気を使い続けることが出来ています。