関西電力「はぴeタイム」が大幅値上げ。おすすめの乗換先は

はぴeタイムが値上げ。その原因と対策は?


 関電がオール電化プラン「はぴeタイム」を大幅に値上げすることを発表しました。なぜ値上げするのか、また現在契約している人はどうするべきか解説します。



22年7月に値上がりする「はぴeタイム」


 まずは値上げの内容を解説します。


料金メニュー見直しの内容


 関電が「はぴeタイム」を2022年7月1日に料金改定します。利用者にとっては「値上げ」となる料金改定です。変更点をまとめます。


内訳 旧料金 新料金
電力量
料金
昼間 夏季 34.95円/kWh 28.96円/kWh
その他季 31.77円/kWh 26.33円/kWh
生活時間 23.47円/kWh 22.89円/kWh
深夜 10.70円/kWh 15.20円/kWh
割引 5時間通電機器 143円/kVA 割引無し
通電制御型夜間蓄熱式機器 132円/kVA 割引無し

 昼間と生活時間(リビングタイム)は値下げされていますが、深夜が42.1%の大幅値上げ、そして割引が一部廃止となります。


 なお、基本料金と「はぴeプラン割引額」(電気代の10%)については変更はありません。


電気代は年間1万円以上高くなる


 この料金改定はどれほどの影響になるのか。10kW以下・月480kWhを使用するオール電化住宅のモデルケースで料金を比較します(各種割引を含まない額)


旧料金 新料金
その他季(平日) 10899円 11548円
夏季(平日) 11090円 11706円
休日 10401円 11342円

 各種割引(廃止される通電割引も)を含めていない試算です。加重平均で計算すると、年間の電気料金は8880円高くなる計算です。通電機器割引の廃止も含めると、年間1万円以上の「値上げ」となるでしょう。


なぜ値上げするのか


 今回の値上げの背景には、日本の電力事情の急変があります。


 関電は2011年以前、電源構成の50%超を原子力発電所に依存していました。しかし東京電力福島第一原発事故により、関電を含め日本中の原発が稼働を停止しました。再稼働にこぎつけたのはわずかで、関電の2020年度実績の電源構成に占める原子力発電の割合は13.4%と、原発事故前の水準に遠く及びません。


 原子力発電は出力を一定に保って運転するのが一般的です。そのため原子力発電所の稼働が多いと、電力需要が少ない「深夜」に電気が余りやすくなります。オール電化プランはその余りがちな深夜に電気を多く使ってもらうために推進されていました。


 しかし現在は原子力発電の稼働が少なく、代わりに発電量の調節が容易なLNG火力発電が主力電源(20年度の関電では44.5%)となっており、以前ほど深夜に電気が余らなくなっています。


 これまでの「はぴeタイム」の深夜電力の料金水準では赤字となってしまうため、関電は「はぴeタイム」の大幅な値上げに踏み切ったというわけです。


はぴeタイムから乗り換えて安い料金プランは


 年間1万円以上値上がりする「はぴeタイム」 他社への乗り換えを検討している人におすすめの電力会社を紹介します。


JCOM電力が安い


 関電の「はぴeタイム」からの乗換先としては、JCOM電力の「季節別時間帯別」プランがおすすめです。


 このプランは、関電「はぴeタイム」と比較して昼間とリビングタイムの料金単価が2%安く設定された料金プランです。深夜と基本料金、割引は関電と同じです。モデルケースで料金を比較します(通電機器割引など含めない試算)


料金プラン 月平均料金
JCOM電力 10642円
※別途、通電機器割引などアリ
はぴeタイム
値上げ前
10767円
※別途、通電機器割引などアリ
はぴeタイム
値上げ後
11507円

 値上げ後のはぴeタイムと比較すると、年間で1万円以上安い計算です。通電機器割引を含めると、差は更に大きくなります。JCOM電力は現在のところ値上げを表明していないので、はぴeタイムより大幅に安く利用出来る料金プランです。


 電気だけで契約できる料金プランですが、JCOMのケーブルテレビ営業エリアのみ契約可能である点には注意が必要です。


J:COM電力の公式サイト

他に安い料金プランは無いのか


 私は441社の料金プラン情報を収集し、これまでに産経新聞や週刊女性自身、週刊ポストなどなどメディア取材も受けてきました。電気料金プランに日本で一番詳しいと自負しています。


 私が知る範囲で、関電の「はぴeタイム」よりも「安い」と言い切れる料金プランはJCOM電力だけです。他にありません(もし他にあればぜひご教示ください)


 条件によっては「はぴeタイム」よりも安くなる可能性がある料金プランもあります。例えばLooopでんきのオール電化プラン「スマートタイム」は、条件によっては「はぴeタイム」より安くなる場合もありますが、逆に割高になることもある料金体系です。


 一部の新電力ではオール電化プランを提供していますが、これらのほとんどは関電の現行のオール電化プランである「はぴeタイムR」と比較して安くなる料金体系をとっています。この「はぴeタイムR」は、「はぴeタイム」と比較して大幅に割高な料金プランであるため、それに対応している新電力のプランも「はぴeタイム」より割高です。


 JCOM電力のエリア外にお住まいの場合は、関電の「はぴeタイム」を使い続けることを推奨します。




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