シンエナジーの評判・メリットデメリット

シンエナジーの概要


運営会社 シン・エナジー 電力調達 不明
供給エリア 北海道、離島除く全国 契約条件 30A以上(地域による)


特徴

・ソーラー、水力、地熱など自社再エネ発電所保有
・三井物産やオリックス、JR西日本系などが出資
・2022年3月17日から新規申し込み受付を一時停止
・電源調達調整費を導入 市場連動型プランに移行


 知名度こそありませんが、大規模ビルや冠婚葬祭場など大口向けに多数の供給実績がある新電力です。三井物産やオリックスなど大企業が出資し、本社は神戸にあります。


温泉による地熱発電所も


 再生可能エネルギーによる発電に力を入れており、北海道から沖縄まで65ヶ所に自社発電所を保有しています。日本では再エネというと太陽光にばかり注目が集まっていますが、シン・エナジーは小水力発電や地熱発電、バイオマス発電も多数手がけています。
 長崎県雲仙市の小浜温泉では、湧出するも海に捨てられていた未利用の温泉水を活用した地熱発電をおこなっており、注目を集めました。


 これまで洸陽電機(こうようでんき)という社名でしたが、2018年4月に「シン・エナジー」という社名に変更しています。そんなシン・エナジーを詳しく解説します。


料金プランの解説


 シン・エナジーの電気料金プランを解説します。


地域別 乗り換えでいくらお得になる?


 電気料金がどれくらい安くなるのか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量で大手電力の標準メニュー(従量電灯)と料金を比較します(以下の試算には電源調達調整費、燃料費調整は含めていません)


シュミレーション条件
お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
東北電力エリア
きほんプラン
20A契約不可 -4.6%
-5077円
-5.0%
-6487円
-5.4%
-8004円
東京電力エリア
きほんプラン
20A契約不可 -7.0%
-7895円
-7.4%
-9816円
-7.7%
-11845円
中部電力エリア
きほんプラン
20A契約不可 -4.2%
-4681円
-4.6%
-6034円
-5.0%
-7516円
北陸電力エリア
きほんプラン
20A契約不可 -4.9%
-4608円
-4.7%
-5130円
-4.5%
-5680円
関西電力エリア
きほんプラン
-6.8%
-3071円
-7.0%
-7068円
-6.8%
-7861円
-6.6%
-8709円
中国電力エリア
きほんプラン
-8.1%
-3762円
-8.4%
-8984円
-8.2%
-10016円
-8.1%
-11119円
四国電力エリア
きほんプラン
-5.3%
-2527円
-4.8%
-5155円
-5.4%
-6615円
-5.8%
-8177円
九州電力エリア
きほんプラン
20A契約不可 -6.6%
-6649円
-7.1%
-8403円
-7.7%
-10399円
沖縄電力エリア
きほんプラン
-4.4%
-2316円
-4.6%
-5281円
-4.9%
-6361円
-5.1%
-7516円

 なお、この料金プランには燃料費調整の上限が設定されていません。上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます(市場連動型の調整単価は一部未反映)


【夜】生活フィットプラン


シン・エナジーの生活フィットプラン

料金単価が時間帯によって変わる

 時間帯によって料金単価が変わるプランです。
 昼間の単価が高い代わりに夜に安く使える料金プランです。


 他の電力会社にもこうした「夜間電力プラン」がありますが、それらと比較して安く使える時間帯が長く、また土日祝日は昼間でも高い単価が適用されないので、より多くの家庭でお得に使いやすくなっています。


 平日昼間(9〜18時)に誰も在宅していない2人以上の世帯や、太陽光発電を設置している場合にお得に使えるプランです。


【昼】生活フィットプラン


 これまでに無かった、「昼間安い」料金プランです。平日昼間(9〜18時)の料金単価が非常に安く、また深夜(22〜翌8時)も安い料金単価が設定されています。
 一方、平日8〜9時、18〜22時と休日8〜22時台は安い時間帯と比較すると高いですが、高いと言っても大手電力の標準的なプランである従量電灯と同程度の料金単価に設定されています。


名称 時間帯 大手電力の
従量電灯と比較して
デイタイム 平日9〜18時 安い
ライフタイム 平日8〜9、18〜22時
休日8〜22時
同等
ナイトタイム 毎日22〜翌8時 安い

 電気の使用量が少ない一人暮らし世帯などではもともとの大手電力の料金単価の水準が非常に安いためこのプランに乗り換えてもメリットを得づらいですが、平日昼に在宅しているファミリー世帯では料金を大きく削減出来ます。高い時間帯に在宅していても、ファミリー世帯であればまず割高にはならないでしょう。


セット割


セット割対象サービス 詳細 割引額
JALマイル還元 200円につき
1マイル
実質0.5%還元
口座振替割引 口座振替と
カード払いで割引
月55円

 当サイトの試算には、口座振替割引とJALマイル還元を含めています。口座振替割引はクレジットカード払いでも適用されます。


解約時の違約金は?


 特に契約期間の定めは無く、短期間で解約しても違約金は発生しません。


支払い方法は?


 クレジットカードと口座振替に対応しています。


シン・エナジーの評価


環境・エコは?


 自社で小水力発電所や地熱発電所を多数保有していますし、公式HPにも「多様な再生可能エネルギーを開発・推進しています」と一番目立つところに大きく表示していますが、電源構成を公表していません。


 環境省が2022年1月に公表したCO2排出係数(2020年度実績)を見ると、CO2排出量は1kWhあたり473gと、新電力としては平均的といえる水準です。年々改善傾向がみられます。


プランの選び方


 シン・エナジーには「きほんプラン」と「昼・夜の生活フィットプラン」があり、申込時に迷ってしまう人も多いと思います。


 一人暮らしの場合は「きほんプラン」が、2人以上の世帯では生活フィットプランの方が安くなるケースが多いです。更に、共働きなどで昼間在宅している時間が短ければ夜プラン、昼間在宅している時間が長ければ昼プランが安いです。


シン・エナジーの料金シミュレーション

マイページの「ぴったりプラン診断」機能

 なお、どのプランが安いのか確認できる機能がマイページにあり、また契約後のプラン変更もマイページから可能です。


新規申し込み受付を一時停止(2022年3月〜)


 2022年3月17日より新規申し込み受付を「一時停止」しています。既存契約者に対してはこれまで通りサービス提供が継続されます。


 新型コロナからの経済再開、ロシアによるウクライナ侵攻などを原因として国際的に資源価格が高騰しています。その影響を受け、日本国内の電力取引価格が高騰しており、シン・エナジーもその影響を受ける形で新規申し込みを停止せざるを得なくなっています。


 2022年3月以降、エルピオでんき楽天でんきなど主要な新電力も続々と新規申し込み受付を停止しており、影響が拡大している状況です。


電源調達調整費を導入へ


 シン・エナジーは2023年2月、これまでの燃料費調整額を改め新たに「電源調達調整費」を導入することを発表しました。今後は電力取引価格の変動に左右される市場連動型プランとなります。


 料金改定については以下の記事で詳しく解説しています。




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