- 文:管理人石井 2022年5月29日更新
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オール電化住宅はマネーフォワード電気を契約してはいけない
マネーフォワード電気はオール電化住宅が契約すると損をしてしまうリスクが小さくありません。なぜそう言えるのか、分かりやすく解説します。
目次
オール電化プランを提供していないマネーフォワード電気
まず前提として、マネーフォワード電気はオール電化対応プランを提供していません。また、公式サイトには以下のような記載があります。
以下の方は申し込みできません。ご了承ください。
・マンション等で一括受電されている場合
・引っ越し先の電気を切り替えたい方
・オール電化向け料金メニューにご加入中の方引用元:電気サービスよくある質問(マネーフォワード電気)
そもそもオール電化プランを契約している場合は「申し込みができない」とされています。では、オール電化住宅でマネーフォワード電気を契約するとどうなるのか、実際の数字を交えながら分かりやすく解説します。
マネーフォワード電気に乗り換えると、どうなるか
オール電化プランの提供が無いマネーフォワード電気を、オール電化住宅が利用するとどうなるのか、解説します。
電気代が年間1.5万円割高になる
オール電化住宅のモデルケース(10kVA契約、月480kWh)で大手電力のオール電化プランと電気代を比較します(代表して東京電力と関西電力と比較)
関東 | 関西 | ||
---|---|---|---|
社名・プラン名 | 月額料金 | 社名・プラン名 | 月額料金 |
東京電力 電化上手 |
11903円 | 関西電力 はぴeタイム |
10899円 |
東京電力 スマートライフ |
13800円 | 関西電力 はぴeタイムR |
11548円 |
シン・エナジー マネーフォワードプラン |
15049円 | シン・エナジー マネーフォワードプラン |
13739円 |
東電のオール電化プランと比較して年間1.5万円、関電のオール電化プランと比較して年間2.6万円以上「高くなる」結果となりました。
マネーフォワード電気は契約するとマネーフォワードMEのプレミアムプランが無料で使えるようになりますが、その特典は年間5500円相当なので特典分を計算にいれても年間1万円以上割高となってしまいます。
なぜオール電化プランからの乗り換えでは割高になるのか、理由を説明します。
割高になってしまう理由は
オール電化プランからの乗り換えで割高になってしまう最大の理由は、深夜割引の有無です。
オール電化住宅では、エコキュートや電気温水器といった電気でお湯を沸かす給湯器を使用します。これらの給湯器は深夜にまとめて大量のお湯を沸かしてタンクに溜めておく仕組みを取っており、深夜に大量の電力を消費します。
オール電化プランは深夜の電力需要を喚起するため、深夜帯の料金単価を大幅に安く設定しています(一方で昼間は割高) 例えば東電のオール電化プランは昼間が1kWhあたり25.80円という料金単価ですが、深夜は17.78円と大幅に割安です。
マネーフォワード電気にはこうした深夜の安い料金単価の設定が無いため、電気代が高くなってしまいます。
他社のオール電化プランを検討しましょう
マネーフォワード電気にはオール電化プランがありませんが、一部の新電力がオール電化プランを提供しています。中には大手電力会社よりも明らかに割高になる料金プランもあるため注意が必要ですが、ちゃんと安くなるオール電化プランも登場しています。
東北・中部・中国・九州では出光でんきがおすすめ
上記のエリアでは、出光興産のオール電化プランがおすすめです。
このプランは大手電力のオール電化プランと電力量料金が同一、基本料金が割安に設定された料金体系で、基本料金が安くなる分電気代が安くなります。例えば北海道電力と比べて年間1320円安くなります(10kVA契約の場合)
解約違約金や初期費用もありません。
関東ではCDエナジーがおすすめ
東京電力エリアのオール電化住宅では、CDエナジーのオール電化プラン「スマートでんき」がおすすめです。
基本料金単価、電力量料金単価ともに東電のオール電化プラン(スマートライフS・L)と同額で、ポイント還元の1%分、電気代が安くなります。燃料費調整も東電のスマートライフと同水準の設定です。
初期費用や解約違約金もありません。CDエナジーは大阪ガスと中部電力が共同で設立した新電力会社です。
初期費用・解約金なし
関西・四国では
関西・四国電力エリアでは、のむシリカ電力のオール電化プランが安いのでおすすめです。標準的なオール電化住宅で月200円前後安いです。対応プラン名は以下のとおりです。
大手電力 プラン名 |
のむシリカ電力 プラン名 |
---|---|
関西電力はぴeタイムR | お得タイムR |
四国電力でんかeプラン | お得電化プラン |
この2エリアでは、関西電力・四国電力で電化割やIH割などの割引が適用される場合があります。多くの新電力ではこうした割引の適用が無いため、電気料金を比較して安く見えても割引が適用されないことで割高になる例が多いです。他地域で推奨している出光でんきにも割引がありません。
のむシリカ電力は新電力としては珍しく、大手電力に準じた割引が適用されるためちゃんと安くなる料金体系です。標準的なオール電化住宅で月200円前後安くなるでしょう。それに加え、初回契約時と契約後毎年、水が箱でもらえる特典もあります。
北海道・北陸・沖縄では新電力非推奨
上記3エリアでは、新電力ではなく各地域の大手電力会社(北海道電力・北陸電力・沖縄電力)のオール電化プランの利用を推奨します。新電力のオール電化プランは推奨しません。
北海道・北陸電力エリアでは、大手電力が独自に割引を適用する場合があります。新電力各社のオール電化プランにはこうした割引の適用が無いため、電気料金を比較して安く見えても割引が適用されないことで割高になる例が多いです。他地域で推奨している出光でんきにも割引がありません(割引が適用されない場合は出光でんきを推奨)
沖縄ではそもそもオール電化プランを提供している新電力が見当たらない状況です。