熊本電力の評価

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熊本電力は事業を停止しました
以下、過去情報です(事業継続当時のもの)

熊本電力のメリット・デメリットを解説


親会社 電力調達 他社提携発電所
将来的には県内再エネ
供給エリア 離島・沖縄除く全国 契約条件 地域によって異なる


熊本電力の特徴


・熊本県内に最初に設立された新電力会社
・使用量が多い場合に「最安値級」の低料金
・2022年3月をもって事業停止に → 詳細


 熊本電力は、太陽光発電所の運営などを手掛けるTakeEnergyCorporation(テイクエナジーコーポレーション)が設立母体の地域新電力です。熊本県内初の新電力として経産省の登録を受けました。


 現状では卸取引所などを通じて電気を調達するそうですが、今後は熊本県内を中心とした再生可能エネルギーの調達を進めていくとしています。親会社が熊本県内(山都町)でメガソーラー発電所を運営しており、そうした電源の活用が期待されるほか、太陽光発電の余剰電力買取に参入することを表明しました。


 2016年4月に起きた熊本地震では、本社を置く菊陽町や近隣の病院などに支援物資の提供を行うなど、精力的に救援活動を行いました。熊本の復興を支援するという意味でも、注目していきたい新電力の一つです。


料金プランの解説


地域別 乗り換えでいくらお得になる?


 乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました。


シュミレーション条件
お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
北海道電力エリア
おうち電気B
20A契約不可 -11.8%
-15691円
-14.9%
-22916円
-17.1%
-30314円
東北電力エリア
おうち電気B
20A契約不可 30A契約不可 -10.1%
-13073円
-13.4%
-19948円
東京電力エリア
おうち電気B
40A以上で契約可 40A以上で契約可 -13.0%
-17257円
-14.1%
-21653円
中部電力エリア
おうち電気B
40A以上で契約可 40A以上で契約可 -10.6%
-13790円
-13.6%
-20252円
北陸電力エリア
おうち電気B
20A契約不可 30A契約不可 -14.3%
-15697円
-16.8%
-21058円
関西電力エリア
おうち電気B
-2.0%
-895円
-14.0%
-14310円
-16.7%
-19620円
-19.0%
-25300円
中国電力エリア
おうち電気B
-2.2%
-1005円
-15.6%
-16622円
-17.7%
-21571円
-19.4%
-26865円
四国電力エリア
おうち電気B
-8.3%
-3974円
-11.2%
-11975円
-13.3%
-16361円
-15.0%
-21053円
九州電力エリア
おうち電気B
30A以上で契約可 -9.4%
-9471円
-11.6%
-13662円
-14.6%
-19804円

 いずれの地域でも、「最安値水準」と言える低料金を実現しています。
 電気の使用量が多い世帯で特にお得になる料金プランです。


 四国のみ、一人暮らし世帯でも「最安値水準」です。


オール電化プランも(九州限定)


 九州エリアのみ、オール電化プランも提供しています。九電エリアのオール電化プランとしては最安値水準の料金設定です。オール電化プランの解説は以下の記事をご覧ください。


解約時の違約金は?


 個人名義で契約の場合は解約違約金等は発生しないとの回答を得ています。(契約上は1年契約) 法人名義の場合は発生するケースもあるとのことです。


支払い方法は?


 クレジットカードの他、Paidyという決済サービスを利用することで口座振替と、手数料が掛かりますがコンビニ払いも可能です。


熊本電力の評価


顧客対応は?


 2018年4月にメールで問い合わせを行ったのですが、返事がありませんでした。また、8月末にも同じく熊本電力公式サイトのメールフォームから問い合わせをしたのですが、やはり返事がありません。


 問い合わせを受領した、という自動返信のメールは届いているので、ちゃんと届いているはずです。また、念のため1回目と2回目は異なるメールアドレスから問い合わせたので、こちらの事情で2回とも不着というのは考えにくいです。


自動送信メールは届いているが・・

熊本電力の顧客対応に難アリ


 また、2019年10月に問い合わせを行った際、翌営業日に「社内で確認の上、再度ご連絡します」という返信が届いてから何の音沙汰も無く、2週間が経った時点でこちらから再度連絡したことでようやく対応してもらうことが出来ました。特にこの件は支払いに関する問題だったので、私の中で不信感が更に増してしまいました。


 顧客対応に関しては、「安かろう悪かろう」が否めないです。


環境・エコ


 環境省が2022年1月に公表したCO2排出係数によれば、熊本電力のCO2排出量は1kWhあたり499gと、新電力としては「平均的」と言える水準でした。前年度の2019年度は排出権を利用することで「CO2排出ゼロ」としていましたが、経営陣が変わったせいか一年限りで終わってしまいました。


 電源構成については、自社グループで熊本県内に保有している太陽光発電所(FIT電気)から32%を調達していることを公表しています。


「見える化」の提供を開始


 自宅の電力使用量をウェブで確認できる「見える化」の提供を2020年4月に開始しました。30分ごと、1時間ごとのグラフで自宅の電力使用量を確認できます。データの反映は数時間遅れ、私の環境では1時間半くらい前のデータが順次反映されています。


熊本電力の見える化グラフ

データが数時間遅れで反映されていく

 見える化については長らく(3年以上?)「システム開発中」とのアナウンスがされており、導入する気が無いのではないかと疑っていましたが、待望のリリースとなりました。


節約額が「見える」のはおもしろい


 熊本電力では、毎月Webで確認できる請求書に大手電力会社と比較した「節約額」を載せています。節約メリットを目で見て確認出来るのは良い取り組みだと思います。意外とこうした取り組みをしている新電力会社は少なく、私がこれまでに契約した12社の中では他にLooopでんきくらいでした。


熊本電力の請求書には節約額が記載されている

実際の請求書(家族の事務所で契約しています)

「迷惑メール」が飛び交う


 熊本電力については、2021年2月に入って大きな混乱が生じています。


熊本電力とフラワーペイメントの争い


 こちらは熊本電力を契約している私が、2021年2月3日に受信したメールです。要約すると、契約を「熊本電力」からフラワーペイメントに移転したという内容です。熊本電力の契約者に対し送信されているようですが、差出人はこれまでの「熊本電力」のドメインとは異なる「kumamoto-e.co.jp」が使われています(熊本電力はkumamoto-energy.co.jp)


 一方、熊本電力側はこのメールを公式サイト上で「迷惑メール」と表現した上で、事業譲渡の事実は無いと否定しています。


 私自身、熊本電力を契約しておりこのような情報が飛び交うことに不安と不快感を持っているところです。既に熊本電力と契約している人に対しては他社への切り替えを推奨します。また、これから契約を検討している人にはしばらく様子を見ることをおすすめします。


 なお、当サイトでは今後の推移を注視する必要があると考え、2月3日をもって熊本電力の掲載を大幅に縮小しています。契約者を不安に陥れるこのようなトラブルに対し、強く抗議します。


 本件に関しては以下の記事で詳しく紹介しています。


2021年5月に「経営陣刷新」


 2021年2月よりトラブルが続いていた熊本電力ですが、2021年5月に経営陣を刷新したことを公表しています。これまで経営にあたっていた旧経営陣から、新たな経営陣へと移行しました。トラブルについては未だ解決の兆しが見られませんが、「一刻も早く体制を立て直し、この事態を終息させるべく全力を尽くす所存」としています。




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