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Looopでんきの値上げについて
注意が必要なLooopでんきのオール電化プラン
2020年10月にLooopでんきが提供を開始したオール電化プラン「スマートタイム」のメリット・デメリットを、大手電力会社や他の新電力のオール電化プランと比較しながら解説します。
目次
料金プランの特徴
まずは「スマートタイム」の特徴を紹介します。
基本料金が0円
Looopでんきは2016年4月の電力小売完全自由化にあわせてサービスを開始し、20万件の契約を獲得しています。ガス会社や通信会社を除くと新電力としては異例の規模に成長したエネルギーベンチャー企業です。
その成長を支えたのが、「基本料金0円」という独自の料金体系です。一般的な電気料金プランは使用量に応じて課金される従量料金に加え、基本料金が掛かります。この基本料金の部分を0円としたプランで人気を集めているのがLooopでんきです。
今回登場したオール電化プラン「スマートタイム」も同じく基本料金0円です。電気は契約容量が大きくなるほど基本料金も高くなるため、基本料金0円のプランは契約容量が大きくなりがちなオール電化住宅に適した料金体系と言えます。
解約違約金無し
解約違約金はありません。
支払い方法は?
クレジットカード払いのみです。
Looopでんき「スマートタイム」の評価
大手電力や他の新電力のオール電化プランと比較しながら評価します。
料金高騰リスクがある料金体系に
2022年10月分から料金体系が変更され、料金高騰リスクがある料金体系に移行します。
これまでは財務省の貿易統計の数字をもとに計算する「燃料費調整」を採用しており、これは大手電力会社と同じ計算方法でした。ですがこの部分に変更が加えられ、日本卸電力取引所での電力取引価格に連動する燃料費調整へ移行します。
2022年現在の電力相場の推移を鑑みると、契約者にとって大幅な負担増となるため注意が必要です。この変更により、Looopでんきのスマートタイムプランは大手電力会社のオール電化プランと比べて「高くなる」リスクが大きくなりました。
詳しくは以下の記事で解説しています。
大手電力の過去プランと比較すると・・
一方、大手電力の過去のオール電化プラン(現在新規受付終了したもの)と比較するとどうか。まずは過去のオール電化プランとは具体的に何を指すのか紹介します。
- 北海道電力 ドリーム8
- 東北電力 ピークシフト季節別時間帯別電灯
- 東京電力 電化上手
- 中部電力 Eライフプラン
- 北陸電力 エルフナイト
- 関西電力 はぴeタイム
- 中国電力 ファミリータイム
- 四国電力 季節別時間帯別電灯
- 九州電力 季節別電灯
これらのプランと比較すると、必ずしも安くなるとは言えないという評価になります。
Looopのスマートタイムは、これらのプランと比較して春・秋(3〜6、10〜11月)の昼間の料金単価と基本料金が大幅に安く設定されていますが、一方で深夜料金が高くなっています。
Looopでんき スマートタイム |
東京電力 電化上手 | |
---|---|---|
深夜 | 20.50円/kWh (22〜6時) |
12.48円/kWh (23〜7時) |
それに加え、大手電力のオール電化プランは様々な割引(通電制御型夜間蓄熱式機器割引、全電化住宅割引額等)が適用されます。これらの割引がLooopにはありません。なお、Looopでんき公式サイトの料金シミュレーションでは、大手電力の「割引」を考慮していないため、試算する場合は注意してください。
以上をふまえ、大手電力よりも割高となるケースがあると言えます。積極的に推奨はしません。大手電力の「過去の」オール電化プランは新規申し込みを終了しているため、一度解約すると再契約は出来ません。その点でも慎重になる必要があります。
地域によっては、大手電力より「安くなる」と言えるプランも登場しているので、詳しくは以下の記事をご覧ください。
このプランをお得に使う方法
最後に、このプランを「よりお得に」使う方法を紹介して終わります。
Looopでんき「スマートタイム」は、深夜料金が安いことに加え、春・秋(3〜6、10〜11月)の昼間(10-16時)の料金単価がそれ以上に安く設定されています。したがって、この時間帯に電気を使うのがお得です。
家事をする時間帯を変えるなど生活リズムまで変えるのは難しいと思いますが、例えば朝食後すぐにまわしていた食洗機をタイマー設定で昼に回すとか、あるいはエコキュートの沸き上げを昼間に行うといったことで気軽に「節約」が出来ます。