奈良電力の概要
親会社 | 山本商事 | 電力調達 | 卸電力取引所など |
供給エリア | 関西電力エリア | 契約条件 | 特に無し |
目次

特徴
・奈良県内での地産地消を目指す
・設立母体は砕石・リサイクル事業を行っている山本商事
廃棄物固形燃料製造やメガソーラーの建設などを展開
奈良電力は、奈良県内での電気の「地産地消」の実現を目標として設立された地域新電力です。
設立母体である山本商事は砕石やリサイクル事業を展開する企業グループです。創業は1971年、2015年の売上高はグループ全体で70億円と、新電力の設立母体としては中堅規模といえます。メガソーラーの建設や、産業廃棄物を原料とした固形燃料の生産を行っています。
奈良電力では、当初は卸電力市場からの調達に頼るとしていますが、将来的には県内で発電した再生可能エネルギーの電気を中心とした展開を視野に入れています。山本商事の既存事業を上手く活かした形で、県内での電源確保を進めていくようです。
そんな奈良電力のメリット・デメリットを解説します。
料金プランとサービスの解説
関電と比べていくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました(関電の従量電灯Aとの比較)
お得率と年間節約額 | 月170kWh |
月348kWh |
月391kWh |
月437kWh |
関西電力エリア ならでん電灯A |
+0.6% +248円 |
-7.0% -7144円 |
-8.0% -9368円 |
-8.9% -11747円 |
月に220kWh程度の使用量があれば関電より割安、それより使用量が少ない場合は関電よりも「割高」となる料金体系です。一人暮らしの場合、関電より割高になるリスクが大きいので要注意。
2人以上の世帯では関西電力エリアの新電力としては最安水準といってもよい料金水準です。以前は最安水準ではありませんでしたが、より安い料金プランを提供していた新電力が値上げや事業撤退に至ったことで、現在は最安水準と言えます。

解約時の違約金は?
解約違約金はありません。
2017年2月までは1年未満の解約で2千円でしたが、改訂されて契約しやすくなりました。
支払い方法は?
以前は口座振替のみの対応でしたが、現在はクレジットカード払いにも対応しています。Visa、MasterCard、DinersClubに対応(JCB不可)

奈良電力の評価
顧客対応は?
顧客対応については、2016年春に電話で問い合わせを行った時はすぐに電話が繋がり、対応も丁寧でよかったです。
使用量が少ないと割高 一人暮らしにはNG
記事前半の料金シミュレーションでも紹介したとおり、奈良電力の料金体系は電気の使用量が少ない場合、関電よりも「高くなる」ものです。
ボーダーラインは月220kWh(関電の料金で月5千円)なので、一人暮らしあるいは二人暮らしでもマンション住まいで共働きの場合などに、関電よりも高くなってしまうリスクがあります。概ね3人以上の世帯でメリットがある料金プランと言えます。
一人暮らしの人は他社を検討してください。
環境・エコは?
環境省が2021年1月に公表したデータによると、奈良電力のCO2排出量は1kWhあたり526g(2019年度実績)と、新電力としては平均的といえる水準です。
電源構成は卸電力取引所からの調達が58%、関電などからの調達が42%としています。
