Natureスマート電気の口コミ・評判

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Natureスマート電気はサービス提供を終了しました
以下、過去情報です(サービス終了前のもの)

Natureスマート電気の概要


運営会社 Nature 電力調達 不明
供給エリア 沖縄・離島除く全国 契約条件 特に無し

Natureスマート電気の特徴


 「Nature Remo」などスマートホーム関連製品を販売しているNature社の家庭向け新電力サービスです。


Nature Remo

スマートリモコン「Nature Remo」

 Nature Remoと連携して、「電気代を安くする」サービスが他社には無い特徴と言えます。一方、一部の料金プランには電気代が「高額」になるリスクがあると言えます。メリット・デメリット両面を分かりやすく解説します。


料金プランとサービスの解説


フラットプランの料金シミュレーション


 世帯人数ごとの平均使用量で大手電力標準プランと料金比較を行います。


シュミレーション条件
お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
北海道電力エリア
フラットプラン
-1.1%
-660円
-7.1%
-9469円
-10.3%
-15878円
-12.7%
-22448円
東北電力エリア
フラットプラン
+8.0%
+3982円
+0.1%
+33円
-4.2%
-5412円
-7.3%
-10962円
東京電力エリア
フラットプラン
+4.8%
+2476円
-3.1%
-3481円
-6.8%
-9065円
-9.7%
-14799円
中部電力エリア
フラットプラン
+2.7%
+1388円
-1.6%
-1841円
-4.9%
-6336円
-7.3%
-10905円
北陸電力エリア
フラットプラン
-2.5%
-1104円
-6.3%
-5932円
-9.1%
-9946円
-11.2%
-14037円
関西電力エリア
フラットプラン
+1.3%
+587円
-8.1%
-8205円
-9.8%
-11456円
-11.3%
-14933円
中国電力エリア
フラットプラン
+6.5%
+3050円
-4.4%
-4728円
-6.1%
-7406円
-7.4%
-10271円
四国電力エリア
フラットプラン
+4.2%
+2001円
-5.2%
-5552円
-7.1%
-8700円
-8.6%
-12067円
九州電力エリア
フラットプラン
+3.5%
+1629円
-2.9%
-2936円
-6.7%
-7872円
-9.5%
-12905円

 基本料金0円の料金体系のプランです。一人暮らしの平均的な使用量では大手電力よりも割高となるリスクが大きい一方、2人以上の世帯ではお得です。特に3人以上の世帯の平均的な使用量では、新電力の料金プランとしては「上位」のお得な料金プランです。


 フラットプランは以下で注意点を指摘する「市場連動型プラン」ではありません。Natureスマート電気を契約する場合は、フラットプランを推奨します。


スマートプラン(市場連動型)


 料金単価(電力量料金)が卸電力取引所での電力の取引価格に連動して変動する料金プランです。


 通常の電気料金プランは、契約時に提示された予め決められた「料金単価」によって電気料金が計算されます。それに対し市場連動型プランは、30分ごとに変動する卸電力取引所での電力の取引価格に料金単価が連動しており、料金単価が30分ごとに変動します。


 取引価格は平時は一定の幅で値動きしていますが、決まった料金単価は無いため事前に料金を試算することは出来ません。試算が成立しないことから、当サイトでは市場連動型プランを料金シミュレーションには掲載しないこととしています。


 Natureスマート電気の公式サイトなどで「料金シミュレーション」が提供されていますが、市場連動型プランの料金シミュレーションは株価や為替相場の予想と同じようなものだと認識してください。


 詳細は記事後半で指摘しますが、リスクが大きいため契約を推奨しません。従来の市場連動型プランとは異なり、取引価格に100円/kWhという上限が設定されていますが、それでも取引価格の高騰が数週間以上に及んだ場合、電気代が大手電力標準メニューと比べて「高額」になる恐れがあります。


ハイブリッドプラン(一部市場連動型)


 季節によってフラットプランとスマートプランの料金体系に自動で切り替わる料金メニューです。



 電力の取引価格が高騰しやすい時期にはフラットプラン相当(取引価格高騰の影響を受けない)の料金体系に、取引価格が安定しやすい時期はスマートプラン相当(市場連動型プラン)の料金体系で電気代が請求されます。


 私は過去に市場連動型プランを閑散期に自宅で契約した経験がありますが、固定料金の中で「最安」のプランと比較しても、1ヶ月で更に約1000円安く済みました(60A・388kWh) 東電で10452円掛かるのに対し、市場連動型では7802円と「爆安」でした。


 取引価格が安定している時期は市場連動型プランの方がメリットが大きくなる傾向があるため、理にかなった料金設定と言えます。フラットプランと比較して更に安く利用できる可能性もあります。


 ただし、取引価格が安定するはずの季節でも取引価格が跳ね上がるリスクがある点には注意が必要です。リスクはゼロではありません。2021年は11月・12月も例年より高い水準で推移しました(東京エリアプライス:19年11月→9.03円/kWh 20年11月→5.35円 21年11月→17.59円)


 なお、フラットプランと同様に一人暮らし世帯の平均的な使用条件ではメリットを得づらいのでおすすめしません。2人以上の世帯で検討してください。


支払い方法は?


 クレジットカード払いに対応しています。


解約違約金は?


 契約上は1年契約となっていますが、いつ解約しても解約違約金などは発生しません。


市場連動型プランをもっと詳しく


 市場連動型プラン、またNatureスマート電気特有のメリット・デメリットと注意点を解説します。


2022年現在、契約すべきではないと断言できる


 2022年時点で、市場連動型プランを契約すべきではありません。現在契約している人には速やかに解約することを推奨します。


 2021年5月に、経産省が夏と冬(2022年1・2月)の電力需給が過去数年と比較しても深刻であるとする見通しを公表しました。電力需給が逼迫すると電力の取引価格も高騰します。経産省も取引価格高騰について注意喚起をしており、2021年夏と2022年1・2月に市場連動型プランを契約していると、電気代が大手電力の数倍に跳ね上がるリスクがあると言えます。


 Natureスマート電気のスマートプランでは参照する取引価格の上限を100円/kWhとしていますが、取引価格が1ヶ月にわたり100円以上に張り付いたままという最悪ケースで想定すると東電で6500円で済む電気代が、Natureスマート電気スマートプランでは30000円以上となります。


2020年12月25日〜21年1月7日の取引価格(東京エリア)

 直近では、2020年12月末から2021年1月下旬にかけて、約1ヶ月にわたり全国で取引価格の異常な高騰が発生しました。夏・冬の高騰は決して珍しいことではなく、また2021年12月以降も暴騰まではいかないものの「高騰」が発生しています。


 したがって、Natureスマート電気「スマートプラン」は今契約すべきでないと結論付けることが出来ます。フラットプランにはこのようなリスクは無く、またハイブリッドプランも高騰する時期は市場連動型プランではないため検討する価値はあります。


工夫すれば更に安くなる


 電力の取引価格は需給バランスに応じて、一日の中でも大きく変動します。


乱高下した2018年2月9日の取引価格

乱高下した2018年2月9日の取引価格(システムプライス)

 取引価格は前日までに決定され、ユーザーも確認することが出来るため取引価格の推移を見て電気の使い方を工夫することで電気代を削減することが可能です。高い時間帯から安い時間帯に「シフト」することで、同じ量の電気を使っても電気代には大きな差が出ます。


 ただし、市場連動型プランを利用した際の実体験として、色々とやりくりするのはなかなか大変ですし、家族の協力も得づらいため余地はそれほど大きくはないとも言えます。市場連動型プランを利用した際の感想は以下の記事にまとめてあるので、こちらも参考にしてください。


Natureスマート電気の評価


 


環境面・エコ


 環境省が2022年1月に公表したCO2排出係数によると、Nature電気を提供しているNature社のCO2排出量は1kWhあたり799gと、全国の電力会社・新電力の中で「最悪レベル」と言える酷い値でした。環境負荷が著しく大きな電気を供給していると言えます。


 CO2排出量は1kWhあたり500g前後が平均です。600gオーバーでも「多い」と言えますが、それを遥かに超えて799gというのは「あってはならない」値と言えます。このような新電力を契約すべきではありません


Nature Remo(スマートリモコン)との連携も


 Nature社の代表的な製品であるNature Remoとの連携機能があります。


 先に解説したとおり、市場連動型プランでは電力の取引価格が高い時に電力を多く使うと、電気代が割高となります。そこでNature Remoを介してエアコンの設定温度を独自のアルゴリズムにより自動で調節することで節電を行う「Nature Smart Eco Mode」を提供しています。Nature Remoアプリから機能を有効にすることで利用出来ます。この機能を使うことで月に何百円も電気代安くなる、というのは一般家庭では難しいと思いますが、多少は安くなる効果が期待できます。


nature remoアプリの設定画面(エリアプライスのオートトリガー)

アプリの設定画面

 また、予め設定した電力量料金単価を上回ったタイミングで、Natrure Remoを介してエアコンや照明を自動でオフにすることで節電する機能も提供しています(いずれもNature電気契約者のみ利用可能)


 Nature Remoは本体をWiFiで接続して、スマホアプリから各種家電製品を「操作」できるスマートリモコンです。Remo本体から、一般のリモコンと同じ赤外線を送信して操作を行うため、リモコン操作が可能な多くの家電製品で利用可能です。我が家ではWiFi機能が無い三菱電機のエアコンや、2009年に購入したシャープの古い液晶テレビ、日立のシーリングライトの遠隔操作が可能となりました。


どのプランも一人暮らしではメリットが薄い


 Natureスマート電気の料金プランは、いずれも一人暮らし世帯の平均的な使用条件では、大手電力の標準プランと比較してメリットが薄いか、割高になると言えるものです。


 ワンルームや1K、あるいは1LDKの部屋で一人暮らしをしている場合は、他社を検討することを推奨します。一人暮らしでも戸建て住宅に住んでいるなど、使用量が平均より格段に多い場合はメリットを得られます。


オール電化には非対応


 いずれのプランも、オール電化住宅で契約すると大手電力のオール電化プランと比べて大幅に割高となる可能性があります。公式サイトのQ&Aにも、スマートプランはオール電化住宅でも契約できるが「電気料金が大幅に上がってしまう可能性があります」との記述があります。


 オール電化プランは深夜の料金単価が大幅に割安に設定されていますが、Natureスマート電気のプランはそのような深夜の割安な料金設定が無いため、結果として割高となります。オール電化住宅では必ずオール電化プランを契約してください。


2022年6月でサービス終了


他社への切り替えが必要 停電の心配は無い


 2022年6月30日をもってサービス終了、電気の供給を終了することを4月11日に発表しました。


 2021年秋から続く断続的な電力取引価格高騰と、今後も調達価格が下がる見込みが立たないことをサービス終了の理由として説明しています。


 利用者の対処方法、おすすめの乗り換え先などは以下の記事をご覧ください。




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